リヴァプール戦でデビュー弾を決めたマンU新加入FWマルシャル [写真]=Man Utd via Getty Images
マンチェスター・Uは、12日に行われたプレミアリーグ第5節でリヴァプールと対戦し、3-1で勝利。同試合では、今夏に加入した19歳のフランス代表FWアントニー・マルシャルが初出場初ゴールで鮮烈のデビューを飾った。クラブ公式サイトが、マルシャルやルイ・ファン・ハール監督、チームメイトらのコメントを伝えている。
移籍市場最終日にモナコから加入したマルシャルは同試合の65分に、スペイン代表MFフアン・マタとの交代でクラブデビュー。すると86分、スロヴァキア代表DFマルティン・シュクルテルをドリブルで抜き去ると、ベルギー代表GKシモン・ミニョレの位置を冷静に見極めてからシュートをゴール右隅に突き刺した。直前にリヴァプールの同代表FWクリスティアン・ベンテケのアクロバティックボレーが決まっていただけに、ホームのマンUサポーターたちは大熱狂でマルシャルを称賛した。
オールド・トラッフォードでのリヴァプール戦でクラブデビューを飾った選手は、1936年にデビューしたジョン・トンプソン氏以来初で、同条件では戦後初の快挙となった。また、リヴァプール戦で初ゴールを記録し勝利に貢献したのもマルシャルがクラブ史上初。過去にリヴァプール戦でデビューしゴールを決めた選手は、トム・ナットール氏(1912年、1-1△)、トンプソン氏(1936年、2-5●)、そしてリヴァプールに1-2で敗れた2001年のチャリティシールド(現コミュニティシールド)でゴールを決めた元オランダ代表ルート・ファン・ニステルローイ氏のみで、3選手とも白星を収めることはできていなかった。
ファン・ハール監督体制となって以降、デビュー戦で初ゴールを記録したのはマルシャルが初めて。ライアン・ギグス氏が暫定監督を務めた2013-14シーズンは、イングランド人FWジェームズ・ウィルソンがハル戦でファーストチームデビューの機会を与えられ、ゴールを決めている。
マルシャルの初ゴールには、クラブのOBたちも興奮し、試合後ツイッターで祝福している。
アンディ・コール氏(@vancole9)「入った……ユナイテッドの新9番! しっかり受け継いでくれよ」
※1995年〜2001年に在籍。現在マルシャルが背負っている背番号「9」をつけていた。
リオ・ファーディナンド氏(@rioferdy5)「なんというユナイテッドデビューなんだ!」
※2002年〜2014年に在籍。今夏に現役を引退した。
さらに、チームメイトもマルシャルを祝福。オランダ代表MFデイリー・ブリントは、「もちろん、彼がゴールを決めて嬉しい。彼は新しい選手だし、初ゴールを決めたことをチームも非常に嬉しく思っているよ。素晴らしいゴールだった!」と喜びのコメント。
イングランド人MFアシュリー・ヤングは、「モルガン・シュネデルラン(フランス代表)が通訳してくれていて、徐々に彼について学んでいるところさ。だけど今日のような形をピッチ上で見せてくれることこそ、僕らが必要としていることだから」と語り、スペイン人MFアンデル・エレーラも「彼はきっと、僕らにはない能力を持った選手だと思う」と称賛の言葉を送った。
また、同試合を負傷で欠場したキャプテンのイングランド代表FWウェイン・ルーニーも自身のツイッター(@WayneRooney)で、「今日はチームにとって最高の勝利だ。アントニー・マルシャルが初ゴールを決めて嬉しい。これをきっかけに、もっと多くのゴールを決めてもらいたい」と、さらなる活躍に期待を寄せた。
そして、ファン・ハール監督は試合後、「実に素晴らしいゴールだったし、フィジカル面でもプレミアリーグでプレーできるところが見られた。それに、速いスピードでドリブルができる。フィニッシュも素晴らしかった。これまでにも多くの選手が私の下(他のクラブで)、デビュー戦でゴールを決めている。良い兆候だ」とマルシャルを高く評価。
だが、マルシャル本人は試合後、ツイッター(@AnthonyMartial)で、「勝てて非常に嬉しい。サポートしてくれてありがとう」とシンプルにコメントしただけだった。
マンチェスター・Uは、15日に行われるチャンピオンズリーグ・グループステージ第1節でPSVと対戦。そして20日には、リーグ戦第6節で日本代表DF吉田麻也の所属するサウサンプトンとアウェーで対戦する。