マンUのスペイン代表コンビ、デ・ヘア(左)とマタ(右) [写真]=Man Utd via Getty Images
マンチェスター・Uに所属するスペイン代表MFフアン・マタが、レアル・マドリードへの移籍が不成立で終わったチームメイトの同代表GKダビド・デ・ヘアについて語った。イギリスメディア『BBC』が2日に伝えている。
デ・ヘアには今夏にレアル・マドリード移籍の可能性が浮上。今シーズン開幕を迎えても、移籍騒動のせいで集中できてないとしてルイ・ファン・ハール監督に試合のメンバーから外されていた。移籍最終日には、レアル・マドリードへの加入が目前に迫るも、手続きが完了せず不成立。念願の移籍は実現せずに終わっていた。
デ・ヘアとともにマンチェスター・Uからスペイン代表に選出されたマタは、5日に行われるユーロ2016予選のスロバキア戦を前に、記者団のインタビューに応じ次のように語っている。
「彼はプレーをしたいと強く願っているし、完璧なプロフェッショナルだ。僕には今までと同じ様子に見えるよ。落ち着いてリラックスしている。ここ数日は彼にとって大騒ぎだった。僕は友だちだから、彼が必要としているときにいつでもそばにいる。ダビドは代表戦の2試合のことだけを考えているよ。代表に呼ばれたことはいいことだし、今までのキャリアと同様に彼はプロフェッショナルな態度を示していくよ」
「それに、彼の性格がこういう時には助けになるよ。プレッシャーやストレスがきつい時ほど、いいプレーを見せることができる性格なんだ。それが、ピッチの内外で彼を助けていくだろう」
「素晴らしいGKだとみんなが知っているし、どこでプレーをしても貢献できる。サポーターの後押しもあるし、チームも彼を助ける」
また、マンチェスター・U所属のイングランド人MFアシュリー・ヤングも同メディアのインタビューで、代表ウィークから戻ってくれば誰もが「正しい方向に向く」と明言。過去2シーズンに渡ってクラブ最優秀選手に選ばれたデ・ヘアについては、「彼はプロフェッショナルだ。今までもそうだったし、これからもそれは変わらない」と語っている。
一方で、スペイン代表を率いるビセンテ・デル・ボスケ監督はスペインのラジオ番組で「デ・ヘアがクラブで試合に出ない場合は、ユーロ2016本戦に出場することは難しい」と述べた。
依然として、マンチェスター・Uとレアル・マドリードが移籍失敗の責任をお互いに押し付け合っている状況であるが、デル・ボスケ監督は「デ・ヘアはプロフェッショナルとして行動しなければならない。今回の件から先に進むべきだ。再び試合に出られるようになり、幸せな気持ちになってもらいたい。いいプレーをしていれば、ユーロ2016に連れていく」と付け加えている。
なお、ファン・ハール監督はチャンピオンズリーグの登録選手に、アルゼンチン代表GKセルヒオ・ロメロ、そして若手のイングランド人GKサム・ジョンストンに加えて、デ・ヘアを選出。リザーブチームでのプレーを拒否したため、戦力外だと見なされている元スペイン代表GKビクトル・バルデスは除外されている。