2016.12.17

FIFA会長、鹿島の決勝進出は「発展の結実した結果」 ビデオ副審は露W杯で導入意向

会見に出席した(左から)ファン・バステン氏、田嶋JFA会長、インファンティーノFIFA会長、ブサッカ氏 [写真]=FIFA/FIFA via Getty Images
サッカー総合情報サイト

 FIFAクラブワールドカップ ジャパン2016の最終日を控え、前日となる17日にFIFA(国際サッカー連盟)のジャンニ・インファンティーノ会長、JFA(日本サッカー協会)の田嶋幸三会長、元オランダ代表で現在はFIFAの技術開発最高責任者であるマルコ・ファン・バステン氏、FIFAの審判部責任者のマッシモ・ブサッカ氏が、大会の総括会見に主席。FIFA公式戦では初となるVARs(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の導入についてなど、およそ1時間にわたって会見を行った。

 まず冒頭のあいさつでインファンティーノ会長は、関係者への感謝を述べるとともに「日本のサッカーを愛する皆さんに感謝申し上げたい。世界中のサッカーファンへも大きな力となっている。2002年にW杯を開催するなど、近年大きな発展を遂げてきた。それは非常に素晴らしいこと。この大会の決勝でレアル・マドリードと対戦することが、1つ結実した結果だと思う。こういった結果となることがサッカーと言える。大会は多くの驚きで満ちている」と、まずアジア勢としても初となるクラブワールドカップ決勝進出を果たした鹿島アントラーズをはじめとする日本サッカーへ賛辞を贈る。

 同席した田嶋会長も「日本サッカーの歴史にとって大きなことです。前身のインターコンチネンタルカップを含め、30数年、日本で開催してきましたが、その間に大きな飛躍を遂げました。それは日本でこの大会を開催してきたおかげでもあると思っています。日本でやってきていただけたことに感謝します。今大会は大陸間の差がなくなってきたように感じます。オークランド・シティは常連となり、年々力をつけ、マメロディ・サンダウンズはディシプリンもあるチームでした。そういった中で鹿島が決勝まで行けたと思います」と、振り返った。

 会見は今大会から試験導入されているVARsを中心に進行。インファンティーノ会長は、数十年にわたってサッカーでもビデオを使用すべきとの意見や、使用しないことへの批判があったことを話し、その中で「私も懐疑的な部分はあった。ただ、やってみないとわからない。現在は、自宅やスタジアムでタブレットなどを使い、自分たちで動画を見て間違いを確認できてしまう。それをFIFAはフィールドにおいて許可していなかった。だからテストすることを決めた。多くの準備をしてきた。ただ、公式の試合で見ないとわからない。だから試験をすることにした。自分たちの考えを信じているからだ」とコメント。批判や意見が様々巻き起こるのは承知の上で、是非は実際にやってみないとわからないことを繰り返し強調した。

 今大会では鹿島が準決勝のアトレチコ・ナシオナル戦で先制点を獲得することにつながったPKの判定シーンと、クラブ・アメリカ戦終了間際にクリスティアーノ・ロナウドが決めたレアル・マドリードの2得点目はオフサイドかどうかがVARsの対象となった。

 VARsを用いる場面については「明確にしたいのが、今回はテストであるということ。そして、我々は試合の流れを止めたくない、邪魔をしたくないということだ。ただ、2つの状況でVARsに役割が生まれる。1つは主審が何か決定的な場面を見逃した、あるいは疑いを持ったときにVARsで主審が確認ができる。2つ目は、大事な場面を主審が見逃してしまっていた疑いがあるとき、VARs側からそれを尋ねることができるということだ」と、ファン・バステン氏が明確に説明。C・ロナウドが得点後にオフサイドの可能性があるとしてVARsを用いたことについては、主審とのコミュニケーションにミスがあったため、使用したことを認めている。

 ファン・バステン氏が「流れを止めたくない」とコメントしたが、鹿島のPKの場面ではVARsの確認に時間を要したが、ブサッカ氏は「選手がFKやCKの場面で必要以上に時間をかけたり、負傷で試合が止まることもある」と、特別視することに疑問を呈すと、今後、時間短縮に努めることも話した上で「大きな舞台で正しい判定ができるというのはいいこと」「最小限の干渉で最大限のメリットを得られる」と、今後の運用にも自信を示すコメントしている。

 田嶋会長は今年行われたワールドカップ予選・UAE戦での事例を会見の席でも挙げ、「UAE戦で明らかなゴールがノーゴールであったこともJFAとして言いたい」と言及。インファンティーノ会長も「まずはレフェリーを褒めなければいけない。彼らはプロフェッショナルで、ミスもほんのわずかだ」と前置きした上で、「だがミスをしたときに試合を決めてしまうことがある。だからそれを我々はサポートしないといけない。今回、PKが与えられるべき場面で与えられたことが重要。これにより勝敗が変わっていたりしたら、また我々は批判されていただろう。今後、W杯出場を左右する機会もあるかもしれない」と、サポートシステムとして、大切なものだと強調した。

 今後のVARs使用については、協議やテストを重ねていき、「テストの結果がポジティブなものであれば、次のW杯(2018年ロシア大会)で本格導入ができればいいと考えている」と、インファンティーノ会長はW杯で使用したい意向を示す一方で、インファンティーノ会長、ファン・バステン氏、ブサッカ氏とそろって「まだ、テストが始まったばかり。改善することはあるし、意見があることも知っている。長い目で見る必要がある」と、早急に判断をしないよう、サッカーファミリーに繰り返し求めている。

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