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森保監督、南米王者との健闘を誇るも…「“惜しい”で終わりたくなかった」

2015.12.17

リーベル・プレートとの準決勝で指揮を執った森保一監督 [写真]=兼子愼一郎

 サンフレッチェ広島は16日、FIFAクラブワールドカップ2015準決勝でリーベル・プレート(アルゼンチン)と対戦し、0-1で敗れた。試合後、森保一監督が記者会見に臨んだ。

 序盤から自陣に押し込まれる展開となった広島だが、カウンターから決定機を作るなど、南米王者相手に健闘。しかし、72分に痛恨の失点を喫すると、反撃のゴールを挙げることはできずに惜しくも決勝進出を逃している。

 森保監督は、「結果が出てしまっているので受け止めなければならない。ただし、我々も決定機を作っていたので、十分勝つチャンスはあったと思います」と振り返り、広島にも勝機はあったとの見解を示すと、選手の頑張りを称えた。

「選手たちはCS(チャンピオンシップ)からずっと連戦でやってきて、クラブW杯も3戦目で厳しい日程の中、それでも疲れを見せずにファイトしてくれて、持っているものを全て出してくれたと思っている。今日の試合も前半は相手の圧力に押し込まれたように見えていましたが、これまでのシーズン同様に耐えるところはしっかり耐えて、僕の記憶にある中では4回決定機を作れたと思いますし、相手は前半に関してはゼロだったと思います。我々がサンフレッチェらしく戦って、最後まで戦い抜いてくれたことは選手を誇りに思います。勝って広島をアピールしたかったんですけど、それができなくて残念でした」。

 最前線で皆川佑介を先発起用したことについては、「恐らく押し込まれる展開が多いだろうと。特に試合開始のところで。その時にできれば前線で起点になる、そして裏への飛び出し、相手のほうに向かっていくということを期待して起用しました。十分、期待に応えてくれたと思いますし、決定機を残念ながらきめることができませんでしたが、そういうところに顔を出す、あるいは決定機を演出するという起点になる動き。十分起用の意図は見せてくれたし、良いプレーをしてくれたと思っています」と説明。

 そして世界トップレベルの相手との対戦には「やはりスピード、パワー、テクニック、考えるスピードも含めて非常にレベルの高いものだったと思う。その中で、我々は真剣勝負の中、体感できたことは今後の成長の糧になるものだと思っています。ただ、本当に“惜しい”で終わりたくなかったというふうに思います。本当に少し残念な結果になってしまったと思いますけど、今日の経験を国内での今後の大会、来年に向けて、そしてACLで今日感じたレベルを我々が少しでもできるようにしたい」と、この経験を今後に生かしていかなければならないと述べている。

 会場となった大阪・長居スタジアムにはリーベル・プレートのサポーターが1万人前後駆けつけた一方、広島のサポーターはその3分の1ほどの人数だった。森保監督は、「サッカー文化の違いを本当に今日の試合で感じました。言葉が合っているかはわからないですけど、おらが街のチームをどこまでも応援しようというリーベル・サポーターの、地球の裏側から日本まで来て応援するところ。我々のサポーターも本当に多く駆けつけてくれたと思いますけど、日本のサッカー文化は20年そこそこというところでその違いが今日の雰囲気になっていたのかなというふうには思っています」と、言及すると、日本のサッカー文化が成長するために、まずは広島が今以上にサポーターから応援してもらえるクラブへと成長しなければならないと主張した。

「本当に今日のヤンマースタジアムはアウェーのような雰囲気の中での戦いになったと思うが、選手がそこでアウェーの雰囲気に圧倒されたとこはないと思っています。勇気を持ってファイトしてくれていたし、サンフレッチェの選手は持っている力を出し切ってくれたと思う。この雰囲気を見て、日本のサッカーを取り巻く環境がサッカー文化としてもっともっと歴史のある国に追いつけるように、まずは我々が多くのサポーター、地域の方に我々を応援してもらえるように努力していかなければいけないと思いました」。

By サッカーキング編集部

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