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今季はイングランド勢とスペイン勢が対決…CL準決勝の知っておくべきデータ

2022.04.26

今季のCL準決勝に進出した4チーム [写真]=Getty Images

 今季のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)も佳境を迎え、ビッグイアーをかけた戦いは残り4チームに絞られた。今週はマンチェスター・C対レアル・マドリードリヴァプールビジャレアルの準決勝ファーストレグが開催される。

 それではセミファイナルの戦いについて、知っておきたいデータをおさらいしよう。

[写真]=Getty Images

■ENG対ESP

 今シーズンの準決勝は、2試合ともイングランドとスペインの対決。実はチャンピオンズカップから数えて67年の大会史において、イングランドとスペインから2チームずつ4強に勝ち上がるのは初めてのことだ。

 ちなみに、この2カ国が準決勝を独占するのは史上3度目。2007-08シーズンは、マンチェスター・U(ENG)、チェルシー(ENG)、リヴァプール(ENG)、バルセロナ(ESP)が4強に駒を進め、決勝ではユナイテッドがチェルシーとのイングランド決戦を制して頂点に立った。

 翌2008-09シーズンには、マンチェスター・U(ENG)、アーセナル(ENG)、チェルシー(ENG)、バルセロナ(ESP)がベスト4に勝ち進み、ローマでの決勝ではバルセロナがユナイテッドを下して頂点に立った。その時にバルセロナを率いていたのがペップ・グアルディオラだ。

■監督別セミファイナル

 そのペップがCL準決勝に勝ち上がるのが今回で9回目。バルセロナで4回、バイエルンで3回、そしてシティで2回目だ。計9回は大会史上最多という偉大な記録なのだが、過去8回のうち決勝まで勝ち上がれたのは3回しかない。昨季はシティで決勝に進出したが、バイエルン時代は3シーズン連続でベスト4敗退の屈辱を味わった。他の大会を含め、ペップはこれまで監督として26回も準決勝に進んでいるが、そのうち10回もベスト4で敗退しているのだ。監督キャリアの全公式戦で73%の勝率を誇る指揮官からすると物足りない成績だ。

 準決勝があまり得意じゃないペップとは対照的に、自ら「準決勝の世界記録保持者」と胸を張るのがリヴァプールを率いるユルゲン・クロップ監督だ。ドイツの熱血漢は、ドルトムント時代から数えて全公式戦で12回もベスト4に進出しながら、準決勝で敗退したのは2017年のリーグカップ(サウサンプトン戦)だけ。今季も既にリーグカップとFAカップで見事に準決勝を突破している。

 CLに限定しても、クロップは過去3回の準決勝を全て制している。さらに、その3回とも2試合合計1点差での勝利という勝負強さを発揮。2019年のバルセロナとの準決勝では、第1戦を0-3で落としながらホームでの第2戦を4-0で制して奇跡の逆転勝利を収めた。

 準決勝に強いのはビジャレアルのウナイ・エメリも同じだろう。CLで4強に進むのは自身初だが、ヨーロッパリーグ(EL)では6回も準決勝を経験しており、敗れたのは初めてベスト4に挑戦したバレンシア時代の2011-12シーズン(アトレティコ・マドリード戦)だけ。それ以降の5度の準決勝は漏れなく勝ち上がっており、セビージャ時代の3連覇に加え、昨季もビジャレアルを頂点に導いている。

 一方で、レアル・マドリードを率いるカルロ・アンチェロッティ監督は偉大な記録を打ち立てている。62歳のイタリアのマエストロは、1990、2000、2010、2020年代の“4つの年代”でCL準決勝に進出するという史上初の快挙を達成した。90年代はユヴェントスで1回(98-99に準決勝敗退)、2000年代はミランで4回(うち優勝2回)、2010年代はレアルで2回(うち優勝1回)、そして2020年代の今季も4強に勝ち上がった。さらにアンチェロッティは現役時代の1980年代にもミランの一員として準決勝を経験。1989、1990年に連覇を果たしているため、“5つの年代”でベスト4に進んだことになる。

 ちなみに、この4人の名将は、2019年の夏にアンチェロッティがエヴァートンの監督に就任し、同年11月にエメリがアーセナルの監督職を解かれるまでプレミアリーグに勢揃いしていた!

■クラブ別の4強成績

 クラブ別で見れば、レアル・マドリードが歴代最多となる31度目の準決勝進出を果たしている。67年の大会史なので、半分近くはベスト4まで勝ち上がっている計算だ。さらに最近12シーズンで10回目の4強進出という強さを誇る。ちなみに、最近9回のベスト4のうち決勝進出は4回しかないが、その4回とも頂点に登り詰めている。準決勝の通算成績を見ると、30回のうちファイナル進出は16回(勝ち上がり率53%)と少し寂しく感じる…。

 セミファイルを得意とするのはリヴァプールだ。イングランド勢としてマンチェスター・Uに並ぶ12回目のベスト4進出を果たした彼らの勝負強さは際立っており、過去11回の準決勝で敗れたのは2回だけ。レアルの53%に対して82%という驚異的な勝ち上がり率を誇っている。

 マンチェスター・Cは2大会連続3回目のセミファイナル進出だ。初めて4強に勝ち上がったのはマヌエル・ペレグリーニ体制の15-16シーズンで、その時に当たったのが今回の相手でもあるレアル・マドリードだ。MFフェルナンドのオウンゴールが致命傷となり、シティは2戦合計0-1で惜敗した。2度目の準決勝進出は昨シーズンで、パリ・サンジェルマンを退けて初のファイナルに進出するも、チェルシーに敗れて準優勝に終わった。

 最後に、ビジャレアルは今回が2度目のCL準決勝だ。前回ベスト4に勝ち上がったときも、準決勝ではイングランド勢と対戦した。アーセナルを相手に健闘するも、2戦合計0-1で涙を飲むことに。そのときビジャレアルを率いていた指揮官こそ、10年後にシティを初めてベスト4に導くペレグリーニ監督だ。

 唯一、決勝進出の経験がないビジャレアルだが、彼らにも心強いデータがある。CLでは過去3シーズン連続で、初めて決勝に進出するチームが誕生しているのだ! 3年前はトッテナム、2年前はパリ・サンジェルマン、そして昨季はマンチェスター・Cだ。それ以前の10年間では一度もなかったことなので、“初進出の風”が吹いているのかもしれない。とはいえ、決勝に初進出した3チームとも、ファイナルでは1点も獲れずに敗れている。

 果たして、今季のCL準決勝ではどんなドラマ、そしてどんなデータが生まれるのか。4強の熱戦に注目したい。

(記事/Footmedia)

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