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【AFF三菱電機カップ】タイ代表がベトナム代表を下し、大会2連覇を達成

2023.01.17

[写真]=Getty Images

 16日、AFF三菱電機カップの決勝2ndレグがタイのタマサート・スタジアムで行われた。ベトナムのホームで行われた1stレグは2ー2のドロー決着となり、アウェイゴールで不利となったベトナムは勝たなければ優勝が難しい状況。一方のタイは1ー1までの引き分けなら優勝が決まるという大きなアドバンテージがあった。

 ベトナムは不振のMFグエン・クアン・ハイ(フランス2部ポーFC)をベンチに置き、守備に定評があるMFグエン・トゥアン・アイン(元横浜FC)を先発起用。試合は序盤からホームの大声援を受けたタイが主導権を握った。ベトナムは速攻を狙うが、なかなかセカンドボールが回収できず反撃の糸口がつかめない。

 一方のタイは後方の指揮官ティーラトン・ブンマータン(元横浜F・マリノス)が効果的なボールを配給してリズムを作った。24分、FWアディサク・クライソーンの絶妙なポストプレーから、走りこんできたティーラトンが強烈なミドルシュートを突き刺してタイが先制。2点が必要になったベトナムは36分に眠れるエースのグエン・クアン・ハイを投入して賭けに出るが、アタッキングサードでいい仕掛けができず0ー1で前半を終える。

 後半に入ると、リードしているタイの攻撃が自重気味となり、ベトナムがボールを持つ時間が増える。しかし、この日のベトナムは前線の運動量に乏しく、攻撃に厚みが生まれない。ベトナムは最終的にシュート数でタイを上回ったものの、試合巧者のタイにことごとく攻撃の局面を封じられて、0ー1で完封負け。この結果、2試合トータル3ー2としたタイが大会2連覇と最多7度目の優勝を飾り、決勝ゴールを挙げたティーラトンは今大会1ゴール6アシストで大会MVPに輝いた。

 敗れたベトナムは勇退するパク・ハンソ監督のラストマッチを勝利で飾ることはできず、惜しくも準優勝に終わった。後任には元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏の名前が挙がっていたが、ベトナム連盟が一度これを否定。5年間続いたパク政権の遺産を誰が引き継ぐことになるのかに注目が集まっている。宿敵タイを下しての東南アジア制覇という大きな宿題は、後任監督に託されることとなった。

文=宇佐美淳

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