[写真]=Getty Images
FIFAワールドカップ カタール2022が通算11回目のW杯出場となる韓国代表には、「ゴール」にまつわる興味深い傾向がある。
韓国代表はW杯初ゴールが生まれた1986年メキシコ大会から、前回の2018年ロシアW杯までに合計34ゴールを記録しているが、そのうちの約80パーセントにあたる27ゴールを後半以降に決めているのだ。
同じアジア勢の日本代表は、過去6大会で記録した合計20ゴールの内訳が前半9点、後半11点と大差ない。これを見ても、韓国代表のゴールの時間帯に偏りがあることがわかる。
こうした傾向はW杯出場初期から見られ、2000年代以前に出場した5大会中、得点が生まれた4大会では計11ゴール中9ゴールを後半に記録した。
過去最高成績(4位)と最多得点(8ゴール)を達成した2002年日韓大会でも、前半のゴールはわずか2点で、後半5点、延長後半1点と顕著な結果に。2006年ドイツ大会に記録した3ゴールも、やはりすべて後半に生まれた。
ベスト16入りした2010年南アフリカ大会は前半3点、後半3点と均等だったが、2014年ブラジル大会、2018年ロシア大会で記録した各3ゴールの時間帯はすべて後半。特に、前回のロシア大会は全得点が後半アディショナルタイムに生まれる形となった。
ちなみに、韓国代表におけるW杯最多得点記録(3ゴール)を保有するアン・ジョンファン、パク・チソン、ソン・フンミンの3人も、全得点を後半以降にマーク。パウロ・ベント監督が率いる現在の韓国代表も、これまで行われた計53試合で記録した得点のうち、オウンゴール2点を除き93点中48点を後半に決めている。
韓国代表に限らず、それぞれの国がどの時間帯に多く得点する傾向にあるのかを調べてみるのも、W杯を楽しむ一つの要素と言えるだろう。
文=姜 亨起(ピッチコミュニケーションズ)