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【ACLグループG展望|全南ドラゴンズ】国内カップ戦の王者として、史上初めて韓国2部からACL参戦

2022.04.15

[写真]=Getty Images

大型補強を敢行も成績はパッとせず

■試合日程(日本時間)
4月15日(金) 23:00 対 ユナイテッド・シティ
4月18日(月) 20:00 対 BGパトゥム・ユナイテッド
4月21日(木) 23:00 対 メルボルン・シティ
4月24日(日) 20:00 対 メルボルン・シティ
4月27日(水) 23:00 対 ユナイテッド・シティ
4月30日(土) 20:00 対 BGパトゥム・ユナイテッド

 Kリーグ2(2部)の全南ドラゴンズがFAカップ王者としてアジアの舞台に立つとは誰が想像しただろうか。

 といっても、日本で全南のことをよく知るサッカーファンはそう多くないだろう。それもそのはず、全南は1994年の創設から過去一度もリーグ優勝経験がなく、昇降格制度導入後の2018年に2部へと降格して以降、近年は2部でも中位に甘んじているからだ。

 ただ、韓国版の天皇杯ともいえるFAカップでは伝統的に強いクラブで、これまで1997年、2006年、2007年に優勝を飾っている。昨年は蔚山現代や浦項スティーラースといった1部勢を次々と破ると、大邱FCとの決勝ではホームでの第1戦を0ー1で落とすも、敵地での第2戦を4ー3で勝利。2戦合計で4ー4もアウェイゴールで上回り、4度目の優勝とともにACL出場権を手にした。韓国2部クラブとしては初のACL出場となる。

 そんな全南は開幕前に大型補強を敢行。元ファジアーノ岡山のDFチェ・ジョンウォンといった国内選手のほか、日本人MF佐藤優平、身長198センチのジョージア代表FWニカ・カチャラバ、Kリーグ史上初のコソボ人FWレオナルド・プラナなど、即戦力級の外国人選手も補強。移籍市場終了間際には横浜FCからDF韓浩康も獲得した。

 ただ、強化を図った割にここまでの戦いぶりはパッとしない。開幕2連敗と早々につまずき、ドローを挟んで3連勝に成功するも、直後にチーム内で新型コロナウイルス感染者が続出。以降、2試合連続ドローからの2連敗とし、11チーム中5位でACL前の日程を終えた。

 グループ突破に向けてはタイ開催で地の利があるBGパトゥム・ユナイテッド、オーストラリア代表を多数擁するメルボルン・シティが最大の難敵となる。まずはユナイテッド・シティとの初戦で着実に勝利し、中2日の連戦へ勢いをもたらしたい。

なお、全南は2007年、2008年に前年度FAカップ王者でACLに出場しているが、いずれもグループステージ敗退に終わっている。2部クラブとして臨む今回で初の決勝トーナメント進出を果たすことができれば、大きな快挙と言えるだろう。

【KEY PLAYER】MF 24 佐藤優平

※写真は東京ヴェルディ時代のもの  [写真]=Getty Images


 全南史上初の日本人選手として、今年1月に東京ヴェルディから完全移籍で加入した。現在までリーグ戦9試合(うち先発6回)に出場し、中盤の要として攻守を支えている。

 クラブは佐藤について「攻守でカギを握る選手であり、試合での貢献度も高い。経験値の少ない若手の助けになる」と、Jリーグでの豊富な経験を高く評価している。選手の大半がACL初出場となる全南において、厳しい6連戦を戦い抜けるかは佐藤の活躍にかかっている。

文=ピッチコミュニケーションズ

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