※写真は仙台を率いていた頃のもの [写真]=Getty Images
タイリーグ1の第22節が行われ、BGパトゥム・ユナイテッドの新監督に就任した手倉森誠監督がタイリーグ初陣を勝利で飾った。
手倉森氏は先月27日、ベガルタ仙台の監督を退任して昨季のタイリーグ王者であるBGパトゥム・ユナイテッドの新監督に就任。今月10日にタイ入りしてリーグ戦の視察などを行ってきており、登録も完了して今節から指揮を執る運びとなった。
BGパトゥム・ユナイテッドは昨季、独走でリーグ初制覇を果たしたが、今季は前節まで10勝8分け4敗の勝ち点38で3位。首位のブリーラム・ユナイテッドとは勝ち点10の差をつけられている。そんな状況のなか、手倉森新監督体制での初陣はホームのBGスタジアムで13位のスパンブリーFCとの対戦となった。
試合は前半をスコアレスで折り返したが、後半に入って51分に右サイドからのクロスにブラジル人FWジオゴが合わせてBGパトゥム・ユナイテッドが先制。さらに、後半アディショナルタイムにもエースのジオゴが自ら得たPKを沈めて2ー0で勝利を収めた。
「ケガ人が多く紅白戦もできない状況だったが、限られたメンバーのなかでそのポジションでフォーメーションの理解度が高い選手たちを並べた」と試合を振り返った手倉森監督。準備期間は実質5日間しかなかったが、「戦術をもっと高めていこうという話のなかで、一人ひとりの距離感の話をしてきた。今日は選手たちがそれにチャレンジしてくれた」とタイでの初陣に手応えを感じたようだ。
バンコク・ユナイテッドが引き分けたため、BGパトゥム・ユナイテッドは2位に浮上。石井正忠監督が率いるブリーラム・ユナイテッドは順当に勝ち点3を重ねて首位を堅守しており、勝ち点差10はそのままとなっている。「手倉森BGパトゥム」が「石井ブリーラム」にどこまで迫れるか、リーグ終盤のタイトル争いが注目される。
文=本多辰成