2014.10.11

米サッカーの英雄ドノヴァン、代表ラストマッチに涙「寂しくなる」

ドノヴァン
代表ラストマッチに出場したドノヴァン(右) [写真]=Getty Images Sport

 国際親善試合が10日各地で行われ、アメリカ代表はエクアドル代表と対戦した。この試合で、今シーズン限りでの現役引退を表明している、メジャーリーグサッカー(MLS)のロサンゼルス・ギャラクシーに所属するFWランドン・ ドノヴァンが同代表ラストマッチに臨んだ。同日付の米紙『ニューヨーク・ タイムズ(電子版)』など各メディアが報じている。

 アメリカ史上最高の選手とも称されるドノヴァンは、キャプテンマークを巻き先発出場、国歌斉唱の際には薄らと涙を浮かべていた。

 試合は5分、ドノヴァンが左サイドを突破しクロスを上げると、そこからパスを繋ぎ、最後はMFミッケル・ディスケルドが豪快に決めて先制した。ドノヴァンは真っ先にディスケルドのもとに駆け寄り、スタジアムが大歓声に包まれた。25分にはFWジョジー・アルティドールのヒールパスを受けたドノヴァンが決定機を迎えたが、シュートはポストに当たり惜別ゴールとはならなかった。

 そして41分、交代が告げられたドノヴァンはチームメイト1人ひとりと抱擁を交わし、総立ちの観衆からは「サンキュー、ランドン!」のコールが繰り返され、観客は最後の雄姿を見届けた。

“サッカー不毛の地”とも言われるアメリカで、14年間代表としてプレーしたドノヴァンは「私たちが築き上げてきたものを本当に誇りに思う。10年前はこうではなかった。この道を信じて頑張ってきて、みんながそれを支えてくれた」と語り、自らが仲間とともに作り上げた歴史が、アメリカの人々のサッカーに対する価値を変えたことを示唆している。

 鳴りやまない歓声に応えた同選手は「それは私の想像を超えていた。人として(サポーターから)このような愛情とサポートを受けられたことは信じられない。今夜のこの気持ちは何物にもかえられない。とても感傷的な1週間だった。寂しくなるね」と、素晴らしい思い出が出来た一方、代表ラストマッチに寂しさを募らせた。

 試合後にはセレモニーが行われ、スタジアムの大型モニターにはドノヴァンの代表15年間の軌跡が映し出された。これに同選手は堪え切れずに涙を流した。これについてドノヴァンは「最後のビデオは最高だった。ちょっと自分の感情が出過ぎたね。プレーすることで自分が自分でいられた。私の人生はこのスポーツを通じて形成されたんだ。サッカーでの経験が私に成長と学びを与えてくれた」と、数々のドラマとともに自身も成長したことを明かしている。

 現在32歳のドノヴァンは、1997年のU-17世界選手権(現U-17ワールドカップ)でMVPを獲得すると、その活躍により1999年にレヴァークーゼンと契約。その後はMLSのサンノゼ・アースクウェイクスやLAギャラクシーなどでプレーした。

 アメリカ代表としては157試合57得点58アシストを記録し、2010年の南アフリカ・ワールドカップではチームをグループリーグ敗退の危機から救い、『アメリカンヒーロー』と呼ばれた。しかし今夏に行われたブラジル・ワールドカップではまさかの落選となり、W杯4大会連続出場は叶わなかった。

 なお試合は87分にエクアドル代表MFエネル・バレンシアが得点し、1-1の引き分けに終わっている。

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