■「Twitterではニュースやトリビアを投稿」
「SNSの基本は、朝・昼・夜のコアタイムを意識して、毎日投稿することです」
「スポーツデジタルメディア編集講座 第1期」がFROMONE SPORTS BASEで行われ、『サッカーキング』の伊東聡志統括編集長が「SNSの活用方法」をテーマに講義を実施した。
「『サッカーキング』のTwitterではニュースやトリビアを投稿しています。その中で意識しているのは視認性です。画像や動画、絵文字を入れたり、改行して投稿の面積を広くしたりして、ユーザーの目に留まるように心掛けています」と、伊東統括編集長は秘訣を明かした。
その一方で、Instagramの活用方法はTwitterとは異なると伊東統括編集長は指摘する。「選手本人がInstagramに写真をアップするので、Webメディアがわざわざ投稿する意義を見いだしにくいんです。ホームページにも誘導しにくいので、あくまでもブランディングを目的として発信を続けています」と内情を伝えた。
Facebookに目を向けると、日本国内では40代のユーザーが最も多く、30代、50代、60代、20代と続く。「『サッカーキング』のFacebookページでは、元OASISのノエル・ギャラガーや中田英寿氏のインタビューを実施し、その世代が興味を持ちそうな記事を選んで投稿しています」と事例を紹介した。
■「この経験を4年後のワールドカップに生かしたい」
LINEの友だちは100万人まで増えた。『サッカーキング』はメディア向けのアカウントを利用しており、毎日21時に8本の記事をサッカーファンに届けている。「パッケージングして情報を発信する形は、メールマガジンや雑誌に近いかもしれません。重要なニュースがあった場合は号外を出しています」。プッシュ通知でユーザーのスマホに情報を届けられるメリットは計りしれない。
YouTubeのチャンネル登録者数は4万3000人を超えた。今夏のワールドカップ期間中には、約50本の番組や動画をアップして、ファンと一緒に大会を盛り上げた。「この経験を4年後のワールドカップに生かしたい」と、カタール大会に向けて意欲を見せている。
伊東統括編集長は2019年1月31日に開講する「スポーツデジタルメディア編集講座 第2期」でも講師を務める。講義の様子は非公開のFacebookグループで配信されるため、東京まで通えない人でも受講することが可能だ。スポーツメディアの編集者やライターを目指す学生や社会人にとっては、貴重な体験となるだろう。
スポーツの魅力をファンに伝える上で、SNSの活用は欠かせない。デジタル・ネイティブ世代の若い才能が、将来のスポーツメディアを担っていく。