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[“パパ”と“ルーキー”が語り合う] アンドレ・バイア × 杉岡大暉「鉄壁の信頼関係」②

[写真]=兼子愼一郎

チームメートから“パパ”と評されるアンドレ・バイアと、高卒ルーキーながら開幕スタメンの座を勝ち取った杉岡大暉。年齢は一回り以上も離れ、国籍も違う異色の組み合わせだが、すでに築かれた厚い信頼関係の下、濃密なトークを繰り広げてくれた。

Jリーグサッカーキング5月号[湘南ベルマーレ特集]共走-KYOUSOU-

迷惑を掛けると思うけど一緒に優勝したい(杉岡)

僕が後ろにいるのでどんどん前に攻め上がっていい(バイア)

取材した他の選手から、ベルマーレの練習がいかにハードかを聞きましたが、お二人にとってはいかがですか?

バイア 練習ではたくさん走ります(笑)。試合ではゴールキックやファウル、スローイン、誰かが負傷して担架が入る時など、プレーが止まる瞬間はたくさんありますが、練習ではほとんど止まらないのできついです。でも、その練習をしているからこそ、試合中にそれほど疲れを感じることなく走れるんだと思います。

杉岡 僕はきつい練習を求めてベルマーレに来ましたし、練習から成長したかったので、いい感じにハードで期待どおりです。ベテラン選手もしっかりこなしているので、若い自分が一番走れなければいけないと思っています。

曺監督の印象はいかがですか?

バイア サッカーが大好きで、情熱を持っています。常にチームを向上させようと、いろいろなことを追求しています。だからこそ練習もたくさんやりますし、練習時間が長くなることもあります。とにかくサッカーに対して強い思いを持っている監督、という印象ですね。

杉岡 ミスを怒らず、ミスをしないようにすると逆に怒られます。何事もチャレンジする姿勢をほめてくれますし、自分が成長しやすい環境を設けてくれてるので、いろいろなことにチャレンジできます。

怖いと思ったことは?

杉岡 いや、まだ曺さんの本当の怖さを知らないので(笑)。

バイア その時は、その場から逃げ出したくなるよ(笑)。これは冗談だけど、曺さんは100パーセントではなく、そこから1パーセントでも2パーセントでも上積みすることを求めているし、そのためにリスクを恐れずプレーできる環境をつくってくれる。それが選手にいい影響を与えていると思います。

[写真]=Getty Images

先ほどは杉岡選手の攻撃面は高く評価されていましたが、守備面はどうですか?

バイア ポテンシャルのある選手なので、守備と攻撃のバランスはこれから良くなっていくと思います。守備陣には経験のある坪井(慶介)選手など、お手本になる選手が大勢います。分からないことがあったら彼らにどんどん聞いていけば参考になると思います。本当にポテンシャルのある選手なので、経験を積み重ねていけばもっと良くなるはずです。

杉岡 バイアさんにはよく質問しますし、ツボさんもシマさん(島村毅)も、質問しやすい環境をつくってくれるので、僕は本当に恵まれています。

日本を含め、ブラジル以外の国で長年にわたってプレーしてきた立場から、杉岡選手の将来に向けてアドバイスできることはありますか?

バイア 国外でプレーする場合は、その国の生活習慣や食べ物、言葉などいろいろ適応すべきものがあると思いますが、まずは忍耐すること。そしてその国に住む人々をリスペクトすること。そうやって環境に慣れていくことが大切です。プレー面については、自分の得意なプレーしかしないのではなく、その国、そのチームに合ったプレーをしなければなりません。チームが求めるプレーと自分の武器をうまく組み合わせることができれば、成長につながります。

せっかくの機会なので、今、バイア選手に聞いてみたいことはありますか?

杉岡 そうですね、バイアさん自身は、自分の武器は何だと思っているのかなって。

バイア 僕は体力がすごくあるわけではないし、テクニックも一般的なんだけど、この年代になっても常に謙虚さを持ち、もっとうまくなりたいという気持ちを持っているんだ。オランダのフェイエノールトにいた時は、午前中の練習が終わったら自分だけコーチに呼び出されて、一対一の練習をずっとやっていた。雨の日も雪の日も、毎日だ。そういったことを今まで経験してきたから、常に学ぶ姿勢が身について、今につながっているんだ。だから自分の武器といったら、謙虚さや、うまくなりたいという気持ちを持っていることぐらいかな。じゃあ僕からも質問だ。大暉の武器は?

杉岡 僕も思いつかないというか、自信を持てる武器がないんですよ。だからバイアさんに聞いてみたかったんです。

バイア では別の質問。マラガ(スペイン)でのキャンプの時に「これ以上できない、苦しくて無理だ」と思う瞬間はあった?

杉岡 いや、ベテランの選手がちゃんとやっていたので、僕がそう思ったらダメだと思っていました。

バイア 僕たちが頑張っていたから、ついていくしかないと?

杉岡 ついていくというか、頑張っていたので自分がへばったらダメだと。確かにきつかったですけど、一番若いんで、そんなことは言ってられないです(笑)。

[写真]=兼子愼一郎

ではあらためて、今シーズンの目標を教えてください。

バイア これまでにいろいろな国で優勝を経験してきましたが、今シーズンは過去にないほど優勝したい気持ちが強くなっています。J1に昇格したい願望もありますが、J2で優勝したい気持ちが強いので、その目標を何としても達成したいです。

杉岡 僕も昇格が目標なんですが、それにプラスして、自分を成長させていかなければならないと思っています。優勝して昇格して、来年もJ1で優勝できるぐらいのサッカーを見せなければならないと思っているので、チームのためにやるべきことをしっかりやりたいと思っています。

ファン・サポーターへのメッセージをお願いします。

バイア ここは大暉から言ってよ。

杉岡 えっ!?

バイア 早く! いつも僕からしゃべっているんだからさ(笑)。

杉岡 僕なりに気を使っていたつもりだったんですけど(笑)。皆さんJ1昇格を期待していると思うので、応えられるように僕たちも頑張ります。42試合という長丁場ですけど、1試合でも多く会場に足を運んで、僕たちと一緒に戦ってください。

バイア 常にいいコンディションでプレーすることは難しいですが、《湘南スタイル》で走っていきます。自分たちのスタイルを貫いて、シーズン後に喜び合いたいと思いますので、一緒に戦いましょう。

最後に、お互いへのメッセージもお願いできますか?

バイア 大暉にはもっともっと成長してほしいし、自分の役割は大暉を助けることだと思っている。試合の時は僕が後ろにいるので、どんどん前に攻め上がっていい。これからもどんどん仕掛けていってくれ!

杉岡 僕も頼りにしています。たくさん迷惑を掛けると思うんですけど、頑張って一緒に優勝しましょう!

アンドレ・バイア
生年月日/1983年11月24日 出身地/ブラジル 身長・体重/182㎝・85㎏
フラメンゴやパルメイラスといったブラジルの名門クラブでプレーした後、2004年からはオランダのフェイエノールトで活躍。サムスンスポル(トルコ)、ボタフォゴ(ブラジル)を経て15年に湘南に加入した。豊富な経験を生かした老練な守備で最終ラインをコントロールする。

杉岡大暉(すぎおか・だいき)
生年月日/1998年9月8日 出身地/東京都 身長・体重/182㎝・75㎏
FC東京U-15深川から市立船橋高に進学し、1年次からレギュラーとして活躍。3年次にはキャプテンを務め、チームをインターハイ制覇に導いた。複数のJクラブの争奪戦の末、ベルマーレに加入し、開幕戦で先発デビューを飾った。

[“パパ”と“ルーキー”が語り合う] アンドレ・バイア × 杉岡大暉「鉄壁の信頼関係」①

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