[写真]=兼子愼一郎
サンフレッチェ広島が3度目の決勝で初のルヴァンカップ優勝を成し遂げた。
キャプテンを務める佐々木翔はこの日も最終ラインの一角で安定したプレーを続けていたが、53分に自身のバックパスからセレッソ大阪に先制点を与えてしまう。「決して不運ではないし、自分の実力不足」と認めつつ、「あのプレーの後も若手選手、ベテラン選手含めて全員が崩れなかった。僕たちは一つの失点では崩れないという姿勢やピッチでの声掛けがありました。今年やってきた積み重ねが出たと思いますし、みんなに助けられました」と振り返った。
先週末の天皇杯決勝ではヴァンフォーレ甲府を相手に延長・PKの末に敗戦。2週連続のタイトル挑戦については「日程的に今後ないと思います。今日失ったらメンタル的にもこんな過酷なことはないので、何としてもタイトルを獲りたかった。先週のあの気持ちを晴らせるチャンスがあるということだけでパワーになりましたし、この一週間は気持ちを切り替えながらチームで取り組んでこれた」と話した。
また昨晩、逝去が発表された元日本代表FW工藤壮人についても言及。試合前には黙祷が捧げられ、広島サポーターからは大きな『工藤コール』も起こった。広島で2年間チームメイトだった佐々木は「なかなか感情の整理が難しく、言葉では言い表せない。黙祷の時にも涙が流れてしまいました。健康でサッカーができることに感謝しながら、彼の分もプレーし続けないといけないですし、失礼なプレーは見せられない。できる精一杯のことをやろうと思いますし、今日は彼の力をもらえたのかな。なかなかない逆転劇だったと思います」とコメントした。
By サッカーキング編集部
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