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広島が初のルヴァン杯制覇! ソティリウ2発で劇的逆転勝利…C大阪は昨年に続きファイナルで涙

2022.10.22

2022年のルヴァン杯を制覇したサンフレッチェ広島 [写真]=兼子愼一郎

 JリーグYBCルヴァンカップ・決勝戦が22日に行われ、セレッソ大阪サンフレッチェ広島が対戦した。

 共にグループステージから決勝戦まで駒を進めてきた両チーム。C大阪はAグループを鹿島アントラーズに次ぐ2位で通過すると、プレーオフステージでは湘南ベルマーレを2戦合計5-1で撃破。準々決勝では後半アディショナルタイムに山田寛人が劇的ゴールを決め、川崎フロンターレを下した。準決勝では浦和レッズを2戦合計5-1で破り、2年連続のファイナル進出を決めた。昨年は名古屋グランパス相手に決勝戦で涙を飲んでおり、2017シーズン以来の優勝を目指す。

 一方、広島はBグループを首位で通過し、プレーオフステージでは北海道コンサドーレ札幌を4-1で破った。準々決勝では横浜F・マリノスを相手にパーフェクトな内容を見せると、準決勝ではアビスパ福岡との激闘を3-2で制した。8シーズンぶりに決勝戦の切符を掴み、初優勝まで残り1試合となっている。

 C大阪は直近の明治安田生命J1リーグ第25節FC東京戦からスターティングメンバーを3名変更。キム・ジンヒョン、山中亮輔、加藤陸次樹らが先発に並んだ。清武弘嗣はベンチからのスタートとなっている。一方、広島は16日に行われた天皇杯 JFA 第102回全日本サッカー選手権大会・決勝のヴァンフォーレ甲府戦から先発3名の入れ替えを実施。あと一歩のところでタイトルを逃した天皇杯からのリベンジを果たすべく、佐々木翔、森島司、満田誠らがスタメンに入った。

 今シーズンの両チームは明治安田生命J1リーグと天皇杯で3度対戦しており、広島が3戦全勝を記録している。しかし、この試合では序盤から互角の展開となり、C大阪も鋭いカウンター攻撃からチャンスを作り出す。4分、上門知樹の持ち運びから右サイドの毎熊晟矢にボールが渡ると、マイナスのスペースへ折り返し。走り込んでいた上門がダイレクトでシュートを狙ったものの、シュートは枠の右に外れた。

 続く16分にもC大阪にビッグチャンス。自陣深くでボールを奪ってからスルーパスを送ると、左サイドに流れてボールを受けた加藤がドリブルを仕掛ける。カットインから対峙するDFの股を抜くシュートを打ったものの、GK大迫敬介の好セーブに阻まれた。

 対する広島は45分に決定機を作り出す。松本泰志からのパスで左サイド高い位置をとった川村拓夢が、左足でDFとGKの間に鋭いボールを供給。満田が走り込んだものの、わずかに合わずフィニッシュまで持ち込めなかった。前半はこのままスコアレスで終了し、ハーフタイムに突入している。

 後半に入ると均衡が破れる。53分、佐々木のバックパスを狙っていた加藤がGKと1対1のチャンスを迎えると、対峙するGK大迫をかわし、体制を崩しながら右足で流し込む。予期せぬ形でC大阪が先手を取った。続く58分にはC大阪が華麗なカウンターアタックを披露。GKキム・ジンヒョンのパントキックで毎熊が裏に抜け出すと、そのままフィニッシュまで持ち込む。追加点かと思われたが、GK大迫がビッグセーブを見せて得点を許さなかった。

 対する広島は同点を目指して反撃に出る。60分、左サイドからの折り返しを受けた森島がフリーで左足を振ったものの、シュートはGKの正面へ。62分には右サイドの高い位置でボールを持った野上結貴がクロスボールを送ると、ニアサイドでDFの前に入ったナッシム・ベン・カリファがヘディングシュート。今度はGKキム・ジンヒョンがスーパーセーブを見せた。75分には左サイドからのクロスボールにフリーで川村が反応したものの、頭で狙ったシュートはGKの正面へ。なかなか広島はゴールを挙げることができない。

 C大阪はリードを保っていたものの、76分にアクシデント。ピッチ中央付近での競り合いの際、マテイ・ヨニッチの手がベン・カリファに入ってしまう。最初はイエローカードが提示されたものの、オンフィールドレビュー(OFR)の結果、カードの色が変更。ヨニッチにはレッドカードが提示され、C大阪は残りの時間を10人で戦うこととなってしまった。

 広島は数的優位となったものの、10人で集中力を切らさないC大阪相手に効果的な攻撃を繰り出すことができない。それでも後半アディショナルタイム、右コーナーキックからヘディングシュートが放たれると、鳥海晃司の手に当たってしまう。OFRでハンドが確認され、土壇場で広島にPKが与えられた。このPKをピエロス・ソティリウが冷静に決め、終了間際に広島が試合を振り出しに戻した。

 さらに直後の90+11分、満田の蹴った右コーナーキックからソティリウがボレーシュート。右足で合わせた一撃がゴールに吸い込まれ、広島が最後の最後で逆転に成功。勝利を決定的なものとした。

 試合はこのままタイムアップ。ソティリウの2ゴールで劇的逆転勝利を飾った広島が、天皇杯のリベンジを果たし、初となるルヴァン杯のタイトルを獲得した。一方、C大阪は2017シーズン以来の優勝が目の前まで迫っていたが、昨年に続いてファイナルの舞台で涙を飲むこととなってしまった。

【スコア】
セレッソ大阪 1-2 サンフレッチェ広島

【得点者】
1-0 53分 加藤陸次樹(セレッソ大阪
1-1 90+6分 ピエロス・ソティリウ(PK/サンフレッチェ広島
1-2 90+11分 ピエロス・ソティリウ(サンフレッチェ広島

【スターティングメンバー】
セレッソ大阪(4-4-2)
GK:キム・ジンヒョン
DF:松田陸、マテイ・ヨニッチ(79分 退場)、鳥海晃司、山中亮輔
MF:毎熊晟矢、奥埜博亮、鈴木徳真、為田大貴(80分 西尾隆矢)
FW:上門知樹(70分 北野颯太)、加藤陸次樹(70分 清武弘嗣)

サンフレッチェ広島(3-4-2-1)
GK:大迫敬介
DF:塩谷司(90分 茶島雄介)、荒木隼人、佐々木翔
MF:野上結貴(90分 柴﨑晃誠)、松本泰志(63分 ピエロス・ソティリウ)、野津田岳人(80分 柏好文)、川村拓夢、森島司、満田誠
FW:ナッシム・ベン・カリファ

By サッカーキング編集部

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