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「セレッソ大阪ヤンマーレディース」に改名し再出発…森島寛晃社長「男子チームとの相乗効果の最大化にチャレンジする」

2023.02.25

チーム名を変え新たなスタートを切るセレッソ大阪ヤンマーレディース[写真]=宮原和也

 24日、一般社団法人セレッソ大阪スポーツクラブは大阪市内にあるヨドコウ桜スタジアムで会見を行い、2023-24シーズンよりWEリーグ参入が決定しているセレッソ大阪堺レディースが、4月1日よりチーム名を「セレッソ大阪ヤンマーレディース」として新たに活動することを発表した。

 セレッソ大阪堺レディースは、22年まではアマチュアの最高峰、なでしこリーグ1部に所属し、1シーズンごとにメキメキと力をつけてきた若手主体のチーム。“育成のセレッソ”として、今ではなでしこジャパンにも選出されている林穂之香(ウェストハム)や宝田沙織(リンシェーピング)、浜野まいか(チェルシーからハンマルビーIFに期限付き移籍中)ら世界に羽ばたく選手を何人も輩出してきた。現在も将来を嘱望される若手選手が数多く在籍しており、WEリーグ参入初年度から旋風を巻き起こすことも期待されている。そうした中で、WEリーグ参入を前に今回のチーム名変更に至ったわけだが、レディースチームのネーミングライツ取得の狙いについて、ヤンマーホールディングス株式会社スポーツビジネス室の村山勉氏は、「ヤンマーとしても、女性活躍社会を謳って様々な活動をしていますので、女性の挑戦を支援すべきだろうと思い、決断しました」と話す。

 また、「セレッソ大阪はヤンマーディーゼルサッカー部が母体となっており、今のセレッソのDNAの中にはヤンマーが深く関係しています」と村山氏が話したように、セレッソの前身であるヤンマーディーゼルサッカー部は1957年に創部され、ヤンマーとセレッソの関係性は歴史的なつながりも深い。プロ化を目指し、93年12月に現在のセレッソ大阪と名称を変更して以降も、ヤンマーはセレッソ大阪のトップパートナーとしてサポートし続けてきた。「今回、WEリーグに参入するセレッソ大阪ヤンマーレディースを支援させていただくことに大きな意義を感じています。これから先、できるだけ長くこの支援を続けていきたい」と、村山氏は今後も長いスパンでレディースのサポートを考えていることも明かした。

 ヤンマーディーゼルサッカー部時代に選手としてもプレーしていたセレッソ大阪の森島寛晃社長は、「現在のトップチームも、ヤンマーディーゼル時代から受け継がれてここまで活動を重ねてきました。今回、新たにヤンマーという文字がレディースのチーム名に入ることで、今後、より気持ちを込めて、みんなで戦えます」と感慨深げに話すとともに、「男子トップチームとの相乗効果の最大化にチャレンジし、WEリーグ、女子サッカー界を盛り上げていきたい。男女ともにタイトルを目指し、セレッソ大阪全体としてサポーターに応援してもらえるような、大阪のシンボルとなれるようなクラブになりたい」と今後の展望を話した。

 会見に登壇したWEリーグの髙田春奈チェアも、「世界に向けて様々な取り組みをされている素晴らしい企業様の名前が付くことで、さらにチームが活性化されると思います。アカデミーも充実し、たくさんの素晴らしい選手を輩出し続けているセレッソさんが新たに入ることで、WEリーグ全体も活性化されると思います」とセレッソ大阪ヤンマーレディースに対する期待を寄せた。WEリーグ参入1年目、チームの指揮を執るのは、これまでセレッソのアカデミー年代での指導経験が豊富な鳥居塚伸人監督。現在は来シーズンのWEリーグを戦うチームのベースアップに努めており、「チームとして勝利を目指すとともに、個人としても成長し、世界を目指せる選手を育成したい」と抱負を述べた。選手を代表して会見に登壇した古澤留依、百濃実結香は、「ヤンマーさんにはずっとサポートしてもらって、ユニフォームにも名前があり、愛着があった。チーム名に入ることもうれしく思います」と声を揃えた。23-24シーズン、WEリーグ参入初年度からの飛躍が期待される「セレッソ大阪ヤンマーレディース」に注目だ。

取材・文=小田尚史

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