「メリットもデメリットもある」吉田麻也、森保監督の続投に言及…新コーチ2名は「僕も楽しみ」

　日本プロサッカー選手会（JPFA）会長を務める日本代表DF吉田麻也（シャルケ／ドイツ）が、18日に行われたJPFAアワード2022の授賞式にてコメントを発表。その中で、新たにコーチに就任した名波浩氏と前田遼一氏、そして日本代表の森保一監督について語った。

　日本サッカー協会（JFA）は、2022年12月28日に日本代表を率いる森保監督の続投を発表した。2018年7月から始まった“森保体制”が第2章へと突入する中、“第1次体制”でコーチを務めていた横内昭展氏が2023シーズンよりジュビロ磐田で、上野優作氏がFC岐阜で監督に就任することが決定。後任には大きな注目が集まっていたが、17日付で2名の後任は名波氏と前田氏に決まったことがJFAより伝えられていた。

　FIFAワールドカップカタール2022までの日本代表でキャプテンを務めていた吉田が、JPFAアワード2022の授賞式にて日本代表コーチの人選に言及。「僕もニュースで知りました」と正直に明かすと、「お2人とももちろん面識はありますし、『そうなんだ』と。前からある程度名前は出ていたので、そうなんだなと思っています」と語った。

　現在41歳の前田氏について、吉田はアルベルト・ザッケローニ監督体制の日本代表で共に戦った経験がある。AFCアジアカップ2011では共に主力としてピッチに立ち、最終的にはトロフィーを掲げていた。「前田コーチ、コーチというか遼一さんは選手としても一緒にやっていますし」と切り出すと、「まだ僕が代表に入りたての頃、最初のカタールでのアジアカップだったり、一緒に過ごした時間が長い選手だったので。もちろん、僕は代表に入ると決まっているわけではないですが、そういった方とまた違う立場で代表でやれる可能性があるのは新鮮だなと思います」と話す。「コーチと選手では立場も違い、関係性も多少は変わると思いますが、人間性は十分理解しているので、どういう風になるのかは、僕も楽しみにしています」と率直な心境を明かした。

　また、吉田は新たに2名のコーチが“入閣”したことだけでなく、森保監督の続投についてもコメント。今後の日本代表や続投のメリットとデメリットなどを、吉田なりの視点で語っている。

「森保監督続投ももちろんニュースで知りましたが、次の新しいチャレンジを日本サッカーが1つ選んだと思っています。これまでは外国人監督で予選を戦ってきて、本大会も外国人監督で臨んだことはありましたが、予選の最初から日本人監督ですべて本大会まで行くチャレンジはしたことがなかった。そんな中、森保監督にその思いを託し、日本サッカーとしてやってきたこの4年間でした。そのやってきたことをおそらく協会が評価し、もう1度森保さんに思いを託す、日本サッカーがやったことのない長期体制をやろうと決断させたことは、森保さんの能力や人望、協会からの信頼だと思っています」

「もちろんメリット、デメリットはあると思います。長くやることで選手をすでに把握している、立ち上げからある程度作れた部分からチームをスタートできるメリットや、やるべきサッカーを選手が理解できている、何が求められているかを多少理解していることはメリットですが、長くやるほどマンネリ化や選手の固定化が懸念されるところではあると思います。それを払しょくして、どうやってポジティブな部分をより出していけるかが鍵になると思います」