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タイ代表・西野朗監督が就任会見で意気込み…「日本と闘えるようなレベルアップを」

2019.07.19

西野朗氏がタイ代表監督就任会見に登場した(左はタイサッカー協会のソムヨット会長)

 タイ代表監督に就任した西野朗氏が19日、都内で行われた記者会見に登場。タイサッカー協会のソムヨット会長との調印式を行った。

 ロシアで繰り広げた激闘から約1年、名将が再び“世界”を目指す。しかも、「日本以外のチームを率いて」だ。昨年7月、ロシア・ワールドカップで日本をベスト16に導いた後、日本代表監督の座を退いた。以降は現場から離れる生活を送っていたが、今月17日にタイ代表監督(U-23代表の監督も兼務)就任が発表された。

 今回の就任に関して西野監督は「ここ1カ月くらい監督就任の報道がありました。受けるか? 受けないか? 報道が先行していましたが、私は光栄なオファーに対して現地に行って、会長から正式な話をしたいということで6月に向かいました。そこで正式に『新体制で新しいタイのサッカーを築きたい。発展・成長をサポートしてほしい』と熱意ある話をいただきました。日本に持ち帰ってから正式にお答えしました。タイのサッカーは日本にとって大きな壁でした。でも、自分が思っている以上に成長していないとも感じました。ワールドカップ予選でも対戦して、良さも出されましたし、オリンピック代表監督のときも予選で闘って苦しめられました。ポテンシャルがあるサッカー界だと思います」とコメントした。

 一方、西野監督へオファーを送ったソムヨット会長は、「タイサッカー協会は西野監督を全力でサポートします。西野監督が経験を活かし、ロシアW杯の日本と同じように、タイ代表をレベルアップさせてくれると確信しています」と期待を口にした。

 タイ代表のFIFAランキングは116位と、西野監督が話すように発展途上だが、「Jリーグの監督を経験しましたし、代表でも全てのカテゴリーを経験しました。代表チームの監督を引き受けるのは簡単ではありませんし、カタールW杯予選も始まります。タイのサッカーは正直、数試合タイリーグのサッカー、選手を見ただけです。強いチャレンジをしていかないといけないと思います。覚悟を持って、タイサッカーに入っていきたいと思います」と意気込みを語った。

 また、最後に西野監督は、「本来であればこういう就任会見はタイで行い、タイのみなさんに挨拶ということも考えました。ただ、(ソムヨット)会長の計らいや(日本サッカー協会の)田嶋会長の計らいもあり、こうして発表させていただきました。タイサッカーを何とか日本チームと闘えるようなレベルアップを図りたい、覚悟を持って臨みたいと思います。今日はたくさん集まっていただいて、お久しぶりですが、ありがとうございました」と感謝を述べた。

 カタールW杯アジア2次予選は9月5日に開幕。タイはUAE(FIFAランキング67位)、ベトナム(同96位)、マレーシア(同159位)、インドネシア(同160位)と同組のグループGを闘う。

西野朗監督 プロフィール

西野朗

[写真]=Getty Images

1991年からU−20日本代表監督を務め、1994年にはアトランタオリンピック本大会出場を目指すU−23日本代表監督に就任。28年ぶりとなる本大会出場を果たし、本大会予選ではブラジル代表を1−0で破り、“マイアミの奇跡”を成し遂げた。

1998年に柏レイソルの監督に就任すると、ガンバ大阪、ヴィッセル神戸、名古屋グランパスの指揮官を歴任。J1リーグ優勝1回、天皇杯2回、ナビスコカップ(現・ルヴァンカップ)2回、AFC・チャンピオンズリーグ1回など、数々のタイトルを獲得。Jリーグでは歴代1位となる通算270勝を達成した。

2016年からは日本サッカー協会の技術委員長に就任し、裏方として日本代表の強化に努めていた。しかし、ロシアW杯開幕前にヴァイッド・ハリルホジッチ監督の解任を受け、日本代表監督に就任。ワールドカップ本戦では日本を2大会ぶりのベスト16に導き、大会後に退任を表明した。

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