日本代表デビューを果たした久保(左)とコパ・アメリカトロフィー [写真]=Getty Images
6月5日、9日に開催されたキリンチャレンジカップ2019を終え、日本代表はコパ・アメリカ参加に向け、日本を離れる。
9日のエルサルバドル戦後、サッカー解説者のセルジオ越後氏に話を聞き、同試合の感想やコパ・アメリカの見どころなどを聞いた。
「エルサルバドル戦は、良かったのは得点シーンだけだったね。永井(謙佑)の得点は試合内容に反して良かったよ。チーム全体はシステムにこだわりすぎていたね。スピードなどで突破はできてもシュートまでなかなか持ち込めなかった」
「久保(建英)については、お祭りは終わりということ。これから、だ。90分プレーしてどうか。クラブでやっている4バックにして、トップ下に置いて守備の負担を軽くするなど、やりやすいような環境が整えられていた。評価はこれからだ」
「久保は当然一選手として評価しなければいけない。18歳という年齢は野球からすれば珍しいかもしれないが、サッカーにおいては世界で見れば、A代表でプレーする選手はたくさんいる。今回だって、永井の2得点が一面の見出しにならなければおかしいよ。これはメディアの姿勢の問題。久保に責任はなく、気の毒だ。スポーツを芸能と同じやり方で報道していては、国としてサッカーの成長は無い」
「コパ・アメリカは南米各国の伝統とプライドを懸けた大会だ。コンフェデレーションズカップが無くなった影響はあるかもしれないが、どのチームも優勝を目指すプライドはある。良きライバルの国がいて、サポーターの応援も熱狂的だ。一方でメディアの書き方は非常に厳しい。そういった厳しさの部分も、日本の人たちにはぜひ触れてもらって、学んでほしいね」
「日本が五輪代表中心で行くのはOKだが、行くからにはそれは“A代表”として参加するわけだから、見る側もその目で見なければいけない。日本の選手たちはちょうどいいチャンスだ。一人でも二人でも、いろいろな人たちに名前と顔を覚えてもらうような活躍を期待したいね」
「久保については彼を過度な注目にさらすことで、つぶしてしまってはいけない。他の日本代表選手含めて、期待は大きく胸の中で持ちつつ、結果は厳しい目で見よう。もちろん応援しているのは日本だよ」
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