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【インタビュー】播戸竜二 準優勝を知る男に聞く、U-20W杯の楽しみ方

U-20W杯ではJ SPORTSで解説を務める播戸氏

 未来ある選手たちの登竜門となる大会、FIFA U-20ワールドカップ。現在ポーランドにて、毎晩しのぎが削られ、日本代表もその中で奮戦している。

 U-20の祭典で日本が輝かしい実績を残した大会がある。1999年、まだ大会名がFIFAワールドユース選手権だった頃、日本史上初となるFIFA主催サッカー国際大会で、決勝進出を果たしたのだ。

 結果は惜しくも準優勝だったが、そこから多くの選手たちが飛躍して行った。当時のメンバーの一人であった播戸竜二は何を感じ、何を得たのか、話を聞いた。

―――現在の播戸さんの活動からお聞かせください。

播戸 「一旦、休憩」といった感じです。昨季いっぱいでFC琉球との契約が切れて、1月31日までチームを探していたのですが、良いお話はありませんでした。チームがなければ、「このまま引退か?」「いや、まだまだ辞めたくないという気持ちがあるのに『現役引退』ってなんなんやろ?」という気持ちが自分の中にあって、「一旦、休憩」という形にしようと思ったんです。今は解説やイベントに出演したり、自分にできることを限定せずに色々なことを勉強する期間にしています。

播戸竜二

FC琉球時代の播戸 [写真]=Getty Images

―――サッカーを見る量は増えましたか?

播戸 現場でサッカーを見ることが多くなりました。解説業に関しては、選手時代は仕事感覚というのが、あまりなく、単純に好きで現地にも行くっていうイメージだったんです。でも、仕事としての解説は責任が、よりあるので、始めてまだ2カ月くらいですが、試行錯誤している部分はありますね。

―――ここからはFIFA U-20ワールドカップ ポーランド2019についてうかがいます。播戸さんは1999年ナイジェリア大会で準優勝という結果を残しましたが、あの経験は選手としてどのようなものでしたか?

播戸 ガンバ大阪に練習生として入った98年、プロ1年目にU-19の代表に選ばれたんです。僕らの世代はFW不足で、高原直泰しか決まった選手がいなかったのでチャンスでした。そして、98年10月にAFCユース選手権でタイ遠征に行ったんですけど、それが初めての海外でした(笑)。素直にサッカーで海外へ行けるってすごいなって思いましたよ。

 翌年の本大会では、国際大会出場よりも小野伸二、稲本潤一、高原、遠藤保仁、小笠原満男など黄金世代と呼ばれる選手たちとプレーして、1カ月ともに過ごせたことの方が、僕の中では大きかった。とはいえ、スペインとの決勝でシャビを見た時は衝撃でしたけど。

―――その衝撃とは具体的に言うと?

播戸 稲本がボールを奪えない選手をJリーグで見たことなかったんです。それこそ当時、日本代表の名波浩さんや森島寛晃さん、中村俊輔選手しかり、誰が相手でもガンガンボールを奪えていました。自分の中でも、「やっぱり稲本はすごい」というのがあった。でも、シャビを相手にボールを取りに行った時はいつも通りにいかなかった。普通の選手だったら体をぶつけて弾いてボールを奪えるところが奪えない。シャビはボールを取りに行くとクルッと回ってそれをかわすんです。一回のコンタクトで3〜4回クルクルって(笑)。「いやぁ、こいつはすげぇな。こんな選手がいるんだ」って衝撃でした。

播戸竜二

―――シャビはその後、スペイン代表の中心選手として、2000年シドニー五輪で準優勝、2008年欧州選手権優勝、2010年南アフリカW杯では優勝しました。

播戸 U-20は、原石中の原石の世代なんです。振り返ると、U-20W杯の成績によって、その後、上にいけるのかが決まる。リンクしているんです。今大会の次は東京五輪、カタールW杯と続いていきます。

 世界を相手に結果を出すことによって、五輪とA代表が大枠で見えてきます。僕らの世代もナイジェリア大会で準優勝の後、シドニー五輪でベスト8、2002年の日韓W杯ではベスト16でした。そういった意味でもU-20の世代は見ておかないといけないと思いますね。

―――選手や大会を継続して見ていくことも、サッカーを楽しむ要素の1つだと思います。

播戸 今大会、Jリーグですでにポジションを得ている選手もいます。僕らの世代では小野がいて、彼が引っ張っていってくれた感じがあるんです。彼は98年に18歳でフランスW杯に出場しています。当時のU-20のメンバーはみんな、彼に負けないために頑張っていたんです。僕の中でも、なんぼJリーグで試合に出ても、なんぼ点取っても、「小野伸二はW杯に出ている」という気持ちが常にありました。あの大会があったから今も切磋琢磨していると思うんです。大会後もその思いは継続していて、U-20で一緒にやった仲間と日本サッカーを盛り上げたいという思いはすごく強く持っています。

―――今大会で注目している日本代表選手は?

播戸 西川潤選手(桐光学園/セレッソ大阪特別指定選手)のデビュー戦となった、神戸vsC大阪のルヴァンカップを見に行ったんです。彼は良いですね。男前だし、スター性がある。180cmで左利き、プレーもしっかりしていて、スケールが大きい。すでに経験のある選手たちと一緒にプレーすることで、さらに成長すると思いますね。結果を残さないと、この世界は生き残っていけへんし、全員で上がっていかないといけないから東京五輪とカタールW杯に繋がるような良い結果が出せれば、日本サッカーの良いサイクルができると思いますよ。

西川潤

“飛び級”でU-20W杯に出場している西川潤 [写真]=Getty Images

 あと、日本の守備陣が強力な攻撃陣を止めることができるのか、というのは気になります。ルヴァンカップで瀬古歩夢選手(C大阪)がウェリントン選手(神戸)にガシガシいっていたんです。あの年代でそれができるのは重要だと思います。だから、怯まないと思うんで楽しみですよ。僕らの頃よりもCBは粒が揃っているので、強力なアタッカーと対峙する日本の守備は見応えがあると思います。

―――強豪と対戦する中で、日本が勝ち進むためにはどのような戦い方をすれば良いと思いますか?

播戸 日本は個人のストロングがあるチームなので、そこをどんどん出していってほしい。U-20の世代って「どういう戦い方」っていうのは難しいんです。全体は監督がまとめてっていうのはあると思いますが、自分たちの個性を出すしかない。僕らの時もフィリップ・トルシエ監督がフラット3など大枠を作って、その中で好きなようにやっていました。分析も重要だと思いますが、この世代は最終的に自分たちのイメージを持って戦わないと勝ち上がれないと思います。

―――U-20世代の大会ならではの特徴はありますか?

播戸 上のカテゴリーになるほど、駆け引きも多くなりますし、経験値が増える分、選手たちも戦い方に慣れてくる。A代表はチームが最初にあって、その中で個を生かすことになる。逆にこの世代は、小さい頃からやってきた自分のサッカーを見せる意識を強く感じます。個があってのチーム。個を生かしながらチームに組み入れていく大会だと思います。そういった視点で見ると楽しめると思います。

―――最後に、ズバリ優勝候補は?

播戸 ポルトガル、イタリアは優勝候補ですよね。短期決戦の大会ですけど、急にグッと伸びるチームってあるんですよ。俺らがそうでしたから。この世代は1試合で個人レベルがグッと上がるんです。今大会の日本にはそこも期待したい。そういう希望も込めて日本に優勝してほしいですね。


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