2018.12.23

槙野智章が一言で表す森保ジャパン、22人&監督の素顔とは?

日本代表
アジアカップに挑む23名と森保監督(編集部注:浅野に変わって武藤が追加招集)[写真]=Getty Images
サッカーキング編集部

 アジアカップを盛り上げたい。そう伝えると、槙野智章は「いいね」と言ってにこりと笑った。動画撮影用にピンマイクを付けながら、こちらに顔を向ける。

「今の日本代表、面白いでしょう?」

 面白い。面白いし、ワクワクする。一人ひとりのアピールしたいという気持ちが前面に出ていて、勢いがある。全員が走り、球際で戦い、ゴールに迫っていく。森保ジャパンの戦いは躍動感にあふれている。だから今回は、日本代表をもっと楽しむために、それぞれが「どんな選手なのか」を教えてほしいとお願いしてみた。人柄を一言で表してほしい、と。

 選手一人ひとりのキャラクターに触れた時、目の前で繰り広げられる試合はより面白いものになる。来年1月5日に開幕するアジア杯で王座奪還を目指す日本代表に、どんなキャラクターが集まっているのか。槙野の「いいよ、どんどん振って」という合図でインタビューはスタートした。(2018年12月16日に実施)

▼GK

ゴールキーパー

[写真]=Getty Images

東口順昭(ガンバ大阪)
チーム内一のムードメーカー。

権田修一(サガン鳥栖)
上の世代と下の世代の両方の感覚を持っている。ちょうど良いバランスを持っている人。

シュミット・ダニエル(ベガルタ仙台)
足元の技術が一番あって、センスのあるゴールキーパー。伸びしろがある。

▼DF

ディフェンダー

[写真]=Getty Images

長友佑都(ガラタサライ/トルコ)
トレーニング、食事、サッカー、すべてにおいてみんなのお手本。

吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)
イジられキャプテン。

佐々木翔(サンフレッチェ広島)
サッカー界のりゅうちぇる。

酒井宏樹(マルセイユ/フランス)
身体能力抜群! 後ろ姿だけ見れば、200点満点のスタイル。

室屋成(FC東京)
負けん気が強くて、勢いのあるサイドバック。

三浦弦太(ガンバ大阪)
余興には持ってこい! 次世代のお祭り男。

冨安健洋(シント・トロイデン/ベルギー)
高さ、強さ、賢さを兼ね備えている若きディフェンスリーダー。

▼MF

ミッドフィルダー

[写真]=Getty Images

青山敏弘(サンフレッチェ広島)
大胸筋爆発! イジられベテラン。

原口元気(ハノーファー/ドイツ)
大人になった暴れん坊。

柴崎岳(ヘタフェ/スペイン)
結婚して、柔らかくなった日本のパエリア。

遠藤航(シント・トロイデン/ベルギー)
次世代の日本のキャプテン。

伊東純也(柏レイソル)
イケメンだけど、ファッション、容姿に無頓着なスピードスター。

中島翔哉(ポルティモネンセ/ポルトガル)
不思議。

南野拓実(ザルツブルク/オーストリア)
誰もが憧れるイケメンストライカー。

守田英正(川崎フロンターレ)
口数は少ないけれど、ピッチ上ではファイター男。

堂安律(フローニンゲン/オランダ)
なんでも吸収したがるスポンジ大阪野郎。

▼FW

フォワード

[写真]=Getty Images

大迫勇也(ブレーメン/ドイツ)
半端ない男。

浅野拓磨(ハノーファー/ドイツ)
歌がうまく、モノマネ上手なジャガー。
※ケガのため不参加、武藤嘉紀(ニューカッスル/イングランド)が追加招集

北川航也(清水エスパルス)
相手選手と隠れてコソコソ写真を撮ろうとするストライカー。

監督

森保一

[写真]=Getty Images

森保一監督
口下手だけど、愛される男。

◆◆◆

 今回のトークテーマは「日本代表について」という、ざっくりとしたものしか伝えていなかった。それなのに槙野はテンポ良く答えていく。そして「あれ、終わり? 我ながら、結構良かったと思うけど。そんなことない?」と楽しそうに笑った。

――じゃあ、パエリアから説明を(笑)。
パエリアって、いろいろな具材が入っているでしょう? 岳はテクニックを持っているから、そこと掛けた。我ながらうまいと思ったんだけど……ダメ?(笑)

パスはもちろん、ドリブルもできて、なおかつ走って戦える選手です。スペインに身を置いて、揉まれた中で、手に入れた武器もあると思います。今までは対戦相手として見ていたけど、日本代表で一緒にプレーするようになって、「ああ、岳ってこういうすごいところあるんだな」と改めて知ることができた。日本を飛び出して感じたものもあるだろうけど、やっぱり結婚してからの岳の振れ幅はすごい。ワールドカップが終わって、結婚した柴崎岳という男と接して、「人って変わるんだな、すごいなあ」と思いましたね。

――酒井選手は“後ろ姿が”200点だと。
みんなが「後ろ姿は200点だけど、正面向いたらちょっとなあ……」と言っています。スタイルも、歩き方も、モデルさんなんだけどね(笑)。もちろん、人間としても素晴らしいですよ! そして、後ろ姿は200点!!

――中島選手の「不思議」も気になります。
不思議な面をいっぱい見てきました。練習のグラウンドにヘッドホンをしたまま行ったり(笑)。「お前、ヘッドホンしてるよ」って言ったら、「ああ、忘れていました」って。移動中はいつも音楽を聞いて、携帯を見ながらニヤニヤしている。食事会場でもヘッドホンをしていたりするから。天才肌って不思議ですね。

中島翔哉

「楽しみたい」という言葉どおり、中島はいつも楽しそうにプレーをする(右)[写真]=Getty Images

――ウルグアイ戦でCKを蹴る前に突然リフティングを始めて、話題になっていました。
ああ、ありましたね。僕もやろうと思っていたんだけどなあ(笑)。でも、ああいうところですよね。天才肌って。あれ多分、何の意識もないでしょう? 僕だったら意識してやっちゃうもん。

――あ、今撮られているなって?
うん。実はあの後、何回かやろうかと思ったんだよね。チャンスはなかったけど。

――遠藤保仁選手が水を飲みながら、CKを蹴った試合を思い出しました。
あああ! 確かにヤットさん気質だね。中島選手のロッカールームでの行動も似ているかもしれない。みんなで円陣を組んでいるのに、一人だけいないことがある。「おいおい、風呂入っているよ」とか、「トイレ行っているよ」とか(笑)。マイペースです。……って、これ本人も見るんですよね?

――記事を見ていただければ。
怒られそうだなあ。

――北川選手の「コソコソ写真を撮るストライカー」は?
僕、見ちゃったんですよね。ウルグアイと埼玉スタジアムで試合をした時に。試合後の取材を終えて、チームバスに乗っていたら、北川選手がいきなりバスから降りて行ったんです。何しているんだろうと思っていたら、パーっと一人の選手のところに行って、写真を撮っていました。代表初招集ですよ? その行動を見て、「こいつはすげえ」と思いました。(エディンソン)カバーニと撮っていました。みんなで「いや、そこは(ディエゴ)ゴディンに行けよ!」って言いました。

――ゴディンは渋い。
そう、「渋いところに行けよ」って(笑)。一応、僕たちもサッカー選手だから、普通だったら「写真撮って」なんて言えないですよ。僕もいろいろな選手と戦ってきたけど、「写真撮って」と言いに行ったことはないですね。

――本当に?
ないですよ! ないない。初招集でそれができるのはすごいと思いましたよ。若いって勢いあるなあと思いました。

――佐々木選手の「りゅうちぇる」は見た目ですか?
完全に見た目ですね。自分でも「俺、りゅうちぇるに似てる」と言っていました。

――大迫選手はストレートに「半端ない男」なんですね。
みんな「半端ない」と言うけれど、何が一番半端ないかというところですよ。彼は、誕生日に誰かが余興をやってもクスリとも笑わない。その姿勢が半端ない! 普通だったら、せっかくやってくれているんだから、愛想笑いくらいして、「よくやった」ってなるんだけど、大迫選手の場合は「うーん……」というリアクション。肝が座っています。僕らは裏の半端ないところを見ているから(笑)。

大迫勇也

“半端ない”のはプレーだけではないようだ [写真]=Getty Images

――ちなみに、笑わせられなかった選手は……?
三竿(健斗)選手と冨安選手ですね。三浦選手は結構笑わせてくれるんだけどなあ。冨安選手はスベっていました。

――槙野選手の指導が必要なのでは?
僕はやる方から、振る側になったので(笑)。昔は「槙野やれ」って言われていたけど、今は若い選手がやってくれるし、レパートリーもあるしね。若い選手のあのハートは好きです。チャレンジする姿勢を見ていると、僕も歳を取ったと思います。

――南野選手は何をしても「イケメン」ですか?
イケメンですね。男が憧れるイケメンじゃないですか? セコいよね。

――セコい?
イケメンって性格悪いやつがいっぱいいるじゃないですか(笑)。

――そうなんですか?(笑)
「ああ、こいつ狙ってるなあ」と思うことが多いけど、南野選手は表情にせよ、発言にせよ、素だから。先輩に可愛がられますよね。ご飯に連れて行ってやりたいとか、いい人紹介してあげたいと思っちゃいますよね。これから人気出ますよ。

――原口選手は、槙野選手だからこそ、「大人になった」部分がより分かるのでは?
W杯が終わってから大人になりましたよね。自分が苦しい状況でも、決してネガティブな発言をしないし、その状況を楽しんでいる。すごく大人になったと思います。

原口元気

まだ原口が浦和レッズに在籍している時、槙野は「教育係」を務めた [写真]=Getty Images

――森保監督についても、もう少し詳しく聞かせてください。
監督と選手という付き合いは初めてなので、最初はどういうミーティングを開いて、どうやって選手に伝えるのかを見ていました。相変わらず口下手ではありますけど、考えを一生懸命伝えようとする姿勢には学ぶことが多いです。周りの選手からも、森保監督の考えや戦術をもっと知りたい、もっと一緒に仕事をしたいという気持ちが伝わってきます。誰からも愛される監督です。

選手の観察力やマネジメント力もすごいです。例えば、チャレンジをして失敗した選手の名前をあえて挙げて、「そのプレーはダメだ。でも、チャレンジをする姿勢や、その後のプレーの表現の仕方は素晴らしい」とみんなの前で言うんです。そういう指導者は今までいなかったので、こんな指導者になってみたいと思うお手本の一人です。

――試合中は失敗したとしても、チャレンジしたことに拍手を送っていますよね。
そうそう。ウルグアイ戦で三浦選手がDFとして致命的なミスを犯した時も、試合が終わった後のロッカールームで「弦太、あのミスはダメだ」と言ったんです。そして「でも、あの後のお前のプレーは素晴らしかった」ときちんと褒めていた。森保監督はつなぐサッカーを意識しているから、もしかしたらあの場面でクリアして、相手ボールになっていたら、「俺の考えを無視して、そういうプレーに走るほうが嫌い」という評価をしてしまうかもしれません。それでも、僕は今までこんな監督を見たことがなかった。自分が三浦選手の立場だったら、めちゃくちゃうれしいですよ。

森保監督は、一人ひとりに「試合、どうだった?」と聞いて回るんですけど、絶対に自分の意見を言わないで、相手に意見を求める聞き方をします。「昨日の試合、どう思った?」、「マキ的にはどう思っている?」と必ず疑問形にして、相手の意見を聞こうとする。そのコミュニケーション能力はすごいと思いますし、見ていて勉強になります。

――最後にアジア杯への意気込みを。
若手も中堅も、経験のある選手も揃ったバランスの良いチームになっていると思います。日本のみなさんにはすでに新しい代表のサッカーを知ってもらっていると思いますけど、アジアの舞台で、アジアのサッカーファンに対して、これだけのサプライズがあるということを全面的に押し出していきたいです。ベテランとしてチームを支えて、最後はみんなで笑えるように頑張ります。

インタビュー・文=高尾太恵子

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