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アジアカップに生き残るのは?…森保ジャパン全30選手を採点!

2018.11.24

[写真]=Getty Images

 森保一監督率いる日本代表は11月、ベネズエラ、キルギスとの2連戦に挑んだ。年内最後のテストマッチは1勝1分。森保体制発足以降、4勝1分と無敗のまま2018年を締め括った。

 ロシア・ワールドカップから約4カ月、森保監督の次なる仕事はアジアカップに挑む23名のメンバー選考だ。森保ジャパンの初陣となったコスタリカ戦に先駆け、指揮官は戦術浸透、選手個々のコンディションチェックから着手。さらに、「ロシア組と新世代の融合」「全員攻撃・全員守備」といったコンセプトを掲げてチーム作りを行ってきた。そして、来年1月に開幕するアジアカップを見据え、30人をピッチへ送り出した。

 そこで、サッカーキング編集部が試合に出場した全30選手を10点満点で採点した。2カ月後のアジアカップへ向けて、森保ジャパンのここまでを振り返ってほしい。

写真=ゲッティイメージズ

▼森保ジャパン5試合の結果

日本代表 3-0 コスタリカ代表

【得点者】
1-0 16分 オウンゴール(日本)
2-0 66分 南野拓実(日本)
3-0 90+3分 伊東純也(日本)

【スターティングメンバー】
日本代表(4-4-2)
東口順昭;室屋成(82分 守田英正)、三浦弦太、槙野智章、佐々木翔(78分 車屋紳太郎);堂安律(85分 伊東純也)、青山敏弘(88分 三竿健斗)、遠藤航、中島翔哉(75分 天野純);小林悠(68分 浅野拓磨)、南野拓実

日本代表 3-0 パナマ代表

【得点者】
1-0 42分 南野拓実(日本)
2-0 65分 伊東純也(日本)
3-0 85分 オウンゴール(日本)

【スターティングメンバー】
日本代表(4-2-3-1)
権田修一;室屋成、冨安健洋、槙野智章、佐々木翔;青山敏弘(88分 柴崎岳)、三竿健斗;伊東純也(81分 堂安律)、南野拓実(66分 北川航也)、原口元気;大迫勇也(66分 川又堅碁)

日本代表 4-3 ウルグアイ代表

【得点者】
1-0 10分 南野拓実(日本)
1-1 28分 ガストン・ペレイロ(ウルグアイ)
2-1 36分 大迫勇也(日本)
2-2 57分 エディンソン・カバーニ(ウルグアイ)
3-2 59分 堂安律(日本)
4-2 66分 南野拓実(日本)
4-3 75分 ジョナタン・ロドリゲス(ウルグアイ)

【スターティングメンバー】
日本代表(4-2-3-1)
東口順昭;酒井宏樹、三浦弦太、吉田麻也、長友佑都;遠藤航、柴崎岳(74分 青山敏弘);堂安律、南野拓実、中島翔哉(87分 原口元気);大迫勇也

日本代表 1-1 ベネズエラ代表

【得点者】
1-0 39分 酒井宏樹(日本)
1-1 81分 トマス・リンコン(PK/ベネズエラ)

【スターティングメンバー】
日本(4-2-3-1)
シュミット・ダニエル:酒井宏樹、冨安健洋、吉田麻也、佐々木翔:遠藤航、柴崎岳、中島翔哉(68分 原口元気)、南野拓実(77分 伊東純也)、堂安律(77分 杉本健勇):大迫勇也(68分 北川航也)

日本代表 4-0 キルギス代表

【得点者】
1-0 2分 山中亮輔(日本)
2-0 19分 原口元気(日本)
3-0 72分 大迫勇也(日本)
4-0 73分 中島翔哉(日本)

【スターティングメンバー】
日本代表(4-2-3-1)
権田修一;室屋成、三浦弦太、槙野智章(61分 吉田麻也)、山中亮輔;三竿健斗(60分 柴崎岳)、守田英正;伊東純也(59分 堂安律)、北川航也(72分 南野拓実)、原口元気(72分 中島翔哉);杉本健勇(59分 大迫勇也)

▼GK

■東口順昭(ガンバ大阪)7点

コスタリカ戦:フル出場
ウルグアイ戦:フル出場
2試合(計180分)出場

ウルグアイ戦では3失点を喫するも、持ち前のセービングを随所に披露。強豪撃破の立役者となった。Jリーグでもピンチを立て続けに防ぎ、ガンバ大阪の9連勝に貢献するなどコンディションも良好。森保ジャパンの守護神争いを一歩リードする存在と言えるだろう。

■権田修一(サガン鳥栖)6.5点

パナマ戦:フル出場
キルギス戦:フル出場
2試合(計180分)出場

大きなピンチを迎えることなく、2試合連続でクリーンシートを記録。Jリーグではビッグセーブを連発し、残留争いの渦中にあるチームを幾度となく救ってきた。アジアカップの代表入りは固いと見て間違いない。

■シュミット・ダニエル(ベガルタ仙台)5点

ベネズエラ戦:フル出場
1試合(計90分)出場

196cmと日本人離れした長身やポテンシャルを評価され、森保ジャパン誕生以降、全試合でメンバー入り。しかし、東口と権田とは対照的に、なかなか出場機会を得られなかった。ベネズエラ戦で代表デビューを飾るも、大きくアピールすることは叶わず。

▼DF

■吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)7点

ウルグアイ戦:フル出場
ベネズエラ戦:フル出場
キルギス戦:61分から途中出場
2試合(計209分)出場

「森保ジャパンの主将にふさわしい存在」「代役不在のキャプテン」と高評価を得た。しかし、ウルグアイ戦の1失点目は吉田が与えたファールがきっかけで、「ディフェンスリーダーとして不用意なファールは避けるべき」との意見も。

■槙野智章(浦和レッズ)6.5点

コスタリカ戦:フル出場
パナマ戦:フル出場
キルギス戦:61分まで出場
3試合(計241分)出場

チームメイトを鼓舞する姿勢は相変わらずで、キルギス戦ではゲームキャプテンを任されるなど、チームの中心としての信頼も厚い。「ピッチ内外のまとめ役として必要」との意見も多数上がった。

■冨安健洋(シント・トロイデン/ベルギー)6.5点

パナマ戦:フル出場
ベネズエラ戦:フル出場
2試合(計180分)出場

“高さと巧さ”と兼ね備えた次世代のセンターバック。積極的に前線へパスを供給し、ビルドアップでも森保監督のリクエストに応えることができる選手だ。アジアカップでは一気に名を上げる可能性を秘めている。

■三浦弦太(ガンバ大阪)5点

コスタリカ戦:フル出場
ウルグアイ戦:フル出場
キルギス戦:フル出場
3試合(計270分)出場

ウルグアイ戦ではスタメンに抜擢されるも、失点につながるミスを犯し、悪いイメージが先行した印象だ。中盤を省略してチャンスを生み出す得意のロングフィードが少なかった点もやや気掛かり。

■長友佑都(ガラタサライ/トルコ)7.5点

ウルグアイ戦:フル出場
1試合(計90分)出場

豊富な運動量と対人の強さは健在。10月の試合中に発症した肺気胸の影響で、アジアカップ出場が危ぶまれているが、代わりがいない選手の1人であることを証明した。

■佐々木翔(サンフレッチェ広島)5.5点

コスタリカ戦:78分まで出場
パナマ戦:フル出場
ベネズエラ戦:フル出場
3試合(計258分)出場

中島翔哉の背後を守る役割が大きいこともあり、オーバーラップなど攻撃参加を見せる回数が少なく、点数は伸び悩んだ。それでも、コスタリカ戦では得意の空中戦から先制点を演出するなど、持ち味を発揮した。

■山中亮輔(横浜F・マリノス)6.5点

キルギス戦:フル出場 1得点
1試合(計90分)出場 1得点

相手がキルギスだったことを考えると及第点の出来だが、代表デビュー戦では持ち前のキック力で、いきなり初ゴールを奪うなど、アピールに成功した。

■車屋紳太郎(川崎フロンターレ)4点

コスタリカ戦:78分から途中出場
1試合(計12分)出場

わずか12分間の出場に留まり、評価は得られず。川崎フロンターレではセンターバックも務め、3バック時のオプションとしても機能するが、現時点でアジアカップのメンバー入りは厳しいだろう。

■酒井宏樹(マルセイユ/フランス)8点

ウルグアイ戦:フル出場
ベネズエラ戦:フル出場 1得点
2試合(計180分)出場 1得点

左の長友と同じく、「代役不在」の選手であることを証明してみせた。代表初ゴールを決めたベネズエラ戦では、相手にPKを献上してしまったが、「それ以上に活躍が目立った」という意見が多かった。

■室屋成(FC東京)6点

コスタリカ戦:82分まで出場
パナマ戦:フル出場
キルギス戦:フル出場
3試合(計262分)出場

ポジション争いの相手が酒井ということを考慮すると、レギュラー奪取は厳しい状況。攻撃ではクロスの精度を欠き、ファールの多さも懸念点か。

▼MF

■青山敏弘(サンフレッチェ広島)7点

コスタリカ戦:88分まで出場
パナマ戦:88分まで出場
ウルグアイ戦:74分から途中出場
3試合(計192分)出場

森保監督が信頼を置く選手の1人。的確なポジショニングでバランスをとり、得意のパスで攻撃にアクセントを加えた。しかし、右ひざを負傷して11月の代表戦を辞退しており、アジアカップ出場も不透明な状況だ。

■柴崎岳(ヘタフェ/スペイン)5.5点

パナマ戦:88分から途中出場
ウルグアイ戦:74分まで出場
ベネズエラ戦:フル出場
キルギス戦:60分から途中出場
4試合(計196分)出場

代表では出場時間を与えられたが、ヘタフェで出場機会を失い、試合勘不足を露呈。ロシア・ワールドカップで見せた卓越したゲームメイクは鳴りを潜めた。

■遠藤航(シント・トロイデン/ベルギー)8点

コスタリカ戦:フル出場
ウルグアイ戦:フル出場
ベネズエラ戦:フル出場
3試合(計270分)出場

豊富な運動量でピッチを駆け回ると、前線にも積極的に飛び出し、コスタリカ戦では南野の代表初ゴールをアシストした。熾烈を極めるボランチのポジション争いの中で、最も存在感を示した選手だ。

■三竿健斗(鹿島アントラーズ)5.5点

コスタリカ戦:88分から途中出場
パナマ戦:フル出場
キルギス戦:60分まで出場
3試合(計152分)出場

潰し役としては機能するも、攻撃面の存在感は希薄で、鹿島アントラーズで見せているような展開は披露できず。アピール成功とはならなかった。

■守田英正(川崎フロンターレ)6点

コスタリカ戦:88分から途中出場
キルギス戦:フル出場
2試合(計92分)出場

相手のチャンスを刈り取ることはもちろん、川崎フロンターレで日々磨かれている技術力も発揮し、攻撃面でも存在感を示した。

■中島翔哉(ポルティモネンセ/ポルトガル)9点

コスタリカ戦:75分まで出場
ウルグアイ戦:87分まで出場
ベネズエラ戦:68分まで出場
キルギス戦:72分から途中出場 1得点
4試合(計246分)出場 1得点

“10番”を任されると、テクニック、クイックネス、リズムを駆使したドリブルで数多くのチャンスを演出。長友が「ドリブルお化け」と称するほどの存在感だった。セットプレーのキッカーも務め、コスタリカ戦のオウンゴールや、酒井宏樹の代表初ゴールをアシストした。アジアカップでの活躍はもちろん、ビッグクラブへのステップアップを望む声も日々増えており、最も期待を集める選手だ。

■原口元気(ハノーファー/ドイツ)6点

パナマ戦:フル出場
ウルグアイ戦:87分から途中出場
ベネズエラ戦:77分から途中出場
キルギス戦:72分まで出場 1得点
4試合(計178分)出場 1得点

汗をかくことを厭わず、サイドを上下動する姿勢から「苦しいときに絶対必要になる」という意見が上がる反面、「効果的なプレーは少なかった」という声も。キルギス戦では日本代表約5年ぶりとなる直接FKを決めた。

■天野純(横浜F・マリノス)4点

コスタリカ戦:75分から途中出場
1試合(計15分)出場

与えられた出番はわずかに15分のみ。最大の見せ場だったFKのチャンスを譲ってしまったことも「残念」の一言。

■南野拓実(ザルツブルク/オーストリア)9点

コスタリカ戦:フル出場 1得点
パナマ戦:66分まで出場 1得点
ウルグアイ戦:フル出場 2得点
ベネズエラ戦:77分まで出場
キルギス戦:72分から途中出場
5試合(計341分)出場 4得点

約3年ぶりの代表戦となったコスタリカ戦で初ゴールをマークすると、3試合で4ゴールを荒稼ぎ。ヨーロッパリーグでもハットトリックを記録するなど、好調を維持している。1トップの大迫、2列目の中島と堂安、さらにボランチの青山と遠藤との連携も良好。守備も一切怠らず、チームの中心として大きな役割を果たした。

■堂安律(フローニンゲン/オランダ)8.5点

コスタリカ戦:85分まで出場
パナマ戦:81分から途中出場
ウルグアイ戦:フル出場 1得点
ベネズエラ戦:77分まで出場
キルギス戦:59分から途中出場
5試合(計292分)出場 1得点

東京五輪世代ながら、冨安とともにA代表入り。ウルグアイ戦ではディエゴ・ゴディンをかわして代表初ゴールをマーク。さらなる大活躍を予感させる一撃を見舞った。一方、期待の大きさからか、「中島、南野に比べてまだまだ」「判断力やシュートには改善の余地が」といった意見も上がった。

■伊東純也(柏レイソル)6.5点

コスタリカ戦:85分から途中出場 1得点
パナマ戦:81分まで出場 1得点
ベネズエラ戦:77分から途中出場
キルギス戦:59分まで出場
4試合(計158分)出場 2得点

堂安、原口といった実力者とのポジション争いながら、2試合連続ゴールと結果を残した。右サイドを豪快に駆け上がるスプリント力は、「大きな武器になる」と期待の声も多い。

▼FW

■大迫勇也(ブレーメン/ドイツ)8点

パナマ戦:66分まで出場
ウルグアイ戦:フル出場 1得点
ベネズエラ戦:68分まで出場
キルギス戦:59分から途中出場 1得点
4試合(計255分)出場 2得点

屈強なウルグアイ守備陣を相手にしても、ポストプレーの確実性は揺るがず、2列目の堂安、南野、中島を活かしながら自らもゴールに迫った。アジアカップのメンバー入りは確実で、大迫がゴールを量産できるかが、優勝へのカギとなるだろう。

■小林悠(川崎フロンターレ)6点

コスタリカ戦:68分まで出場
1試合(計68分)出場

コスタリカ戦では南野とのコンビネーションからチャンスを演出。ただ、全体的に使われる場面は少なく、持ち前の得点力を披露するには至らず。リーグ戦で負傷した左眼窩底骨折の手術を行い、アジアカップ出場は微妙な状況に。

■北川航也(清水エスパルス)6.5点

パナマ戦:66分から途中出場
ベネズエラ戦:68分から途中出場
キルギス戦:72分まで出場
3試合(計118分)出場

3試合に出場するも無得点。“結果”だけにフォーカスすると、物足りなさは否めないが、2列目からの飛び出しやターンからチャンスを迎える場面も。

■杉本健勇(セレッソ大阪)4点

ベネズエラ戦:77分から途中出場
キルギス戦:59分まで出場
2試合(計72分)出場

鈴木優磨に代わって森保ジャパンに初招集。しかし、格下のキルギスを相手にしてもゴールを奪えず。アピールに失敗した。

■浅野拓磨(ハノーファー/ドイツ)5点

コスタリカ戦:68分から途中出場
1試合(計22分)出場

初戦のコスタリカ戦に出場して以降、ケガの影響で代表には呼ばれず。サンフレッチェ広島在籍時に見せていた青山とのホットラインに期待が寄せられていたが、応えることはできなかった。

■川又堅碁(ジュビロ磐田)5点

パナマ戦:66分から途中出場
1試合(計24分)出場

唯一の出場となったパナマ戦では、相手のオウンゴールを誘発。約3年半ぶりの代表ゴールとはならなかったが、ゴールに向かう姿勢を貫き通した。

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