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【スカサカ!ライブ】ベネズエラ戦で見えた収穫と課題 キルギス戦、岩本氏は山中に期待!

2018.11.20

「GEKIRON~激論~」のコーナーでは、この日の放送直前に行われていたキリンチャレンジカップ2018 日本代表対ベネズエラ代表について、番組MCの岩政大樹、スタジオゲストの岩本輝雄氏、市川大祐氏が討論した。

 日本は39分に酒井宏樹が代表初ゴールを決めて先制したものの、81分にトマス・リンコンにPKを決められ、1-1の引き分けに終わった。

 この試合ではGKシュミット・ダニエルが代表デビューを飾ったが、この抜擢について、森保一監督と個人的に親交のある岩本氏はこう語った。

「今までの監督だと、呼ぶだけでなかなかチャンスを与えらなかったんですけど、森保監督は積極的に使っていますよね。(シュミットは)ベガルタ仙台でものすごく調子がいいというわけではないんですよ。その中で試合に出て、PKは決められましたけど、あとは非常に安定していました。日本代表の弱点というと“高さ”なんですけど、彼は196センチですか。そういう選手が出てきて安定すると、今後楽しみですけどね」

 また、最終ラインでは吉田麻也と冨安健洋がセンターバックを組み、右サイドに酒井宏樹、左サイドに佐々木翔と、身長の高い選手が並んだ。自身も長身の右サイドバックだった市川氏(181センチ)は「セットプレーの時も落ち着いて見ていられる状況だった。大型の若い選手がどんどん出てくるというのも、底上げとして常にいい傾向ですよね」と評価した。

 一方、岩本氏は次のような課題も挙げた。

「高さ的にはすごくよかったじゃないですか。でも一つ気になるのは、相手も研究してきて、高さで勝てないと思ったら、少しライナー気味の速いボールを入れてきた。それでバイタルエリアのところで落とされてシュートを打たれるシーンがあったんですけど、ここをもう少し考えなければいけないのかなって。普通のハイボールに関しては守れるんですけど、そうすると相手は速いボールを入れてきます。PKを取られた場面もそうですけど、そこをどうするかが課題だと思います」

 攻撃陣は1トップに大迫勇也、2列目に右から堂安律、南野拓実、中島翔哉という、10月のウルグアイ戦と同じ顔触れが並んだ。彼らのプレーについて、岩政はこのように評価した。

「(前線の4人は)個でも突破できますし、一人ひとりが(ボールを)持てるので、(他の選手は)抜け出すタイミングを取りやすいんだと思うんですけど、どんどんスペースに抜けていって、最終的にほぼシュートまでいけてしまうというのは、これまでの日本にない強みというか。非常に多くのチャンスを作っていましたよね」

 市川氏はこの4人の距離感に着目し、攻守両面で効果的な動きができていたと分析した。

「前の4人は狭いエリアでプレーしていたんですけど、窮屈さがなかったというところがすごい。狭いエリアでもプレーができるからこの攻撃が成立する。ノッキングする場面がないので、有効でした。そして攻撃がいいぶん、相手の守備陣に与えるダメージも非常に大きい。ベネズエラはビルドアップする時には非常に気を使っていましたし、相手の攻撃の抑止力にもなるというのをしっかり示してくれたな、というのは見えましたね」

 多くのチャンスを作った前線の4人だが、この試合は惜しくも不発だった。岩本氏はその要因を、ベネズエラの“個の強さ”にあると分析した。

「今までの試合だったら中島選手がサイドでボールを持ったら、カットインしてシュートというシーンがあったんですけど、南米のチームだから1対1が強いじゃないですか。なかなかスペースがない中で、(相手を)抜けなかったかなという印象は受けましたね。しっかりマンツーマンにつかれるとなかなか難しい。これからも相手に対策された時に同じことが起こり得るんで、それをどう打開していくのかが大事なんじゃないですかね」

 途中出場組では、北川航也が何度かチャンスを作るなど、奮闘を見せていた。清水エスパルスの先輩である市川氏は、北川のプレーをこう評価した。

「足元の技術も非常に高いですし、反転も非常にうまい選手です。相手DFが足を出せないところでの小回りが利くので、非常にいいところが見えました。あとは(得点という)結果がほしかったですね」

 日本は11月20日(火)にキルギス代表と対戦する。岩本氏は、今回初めて招集され、この日のベネズエラ戦で出場機会がなかった山中亮輔について「少し見てみたい」と語り、意外な起用法を提案した。

「左サイドバックのポジションで、中に入ってビルドアップからシュート、ワイドに張ってクロスといったプレーもいいんだけど、もっとゴールに近づけるなら、俺は右ウイングバックか右のシャドーでのプレーが見たいな。カットインからのシュートもあるし、(従来のポジションから)1個前を見たいかな。左サイドバックだけじゃなく、前のポジションで見てみたい」

 毎週金曜日21時から放送されている『スカサカ!ライブ』。次回は11月23日(金)21時スタートで、「今まさに聞く~ヘタフェ柴崎岳篇~後編」などが放送される予定となっている。

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