ファンと写真撮影を行った日本代表©JFA
6日に発生した北海道胆振東部地震の影響でチリ代表戦が中止となった日本代表は、試合開催予定だった7日の午後にトレーニングを行った。
練習後の取材に応じた槙野智章(浦和レッズ)は「寝ていましたけど、ものすごい音とものすごい揺れで、一斉にみんなが部屋から飛び出して自然と廊下に集まって、どうしようっていうパニック状態でした」と地震発生時を振り返った。
その後、ホテルのアナウンスにより下の階に避難するよう指示が出たという。選手たちは20階に泊まっていたが、エレベーターを使うことができなかったため、1階まで階段を利用。そのなかで「一般の方々も同じ階段を使っていたので、『大丈夫ですか?』ということを話したりしながら降りました」と、一般客とのやり取りがあったことを明かした。
避難場所で2時間ほど待機する間には、「選手間で話しながら、みんなが持っているSNSアカウントで、なにか北海道の皆さん、もちろん北海道だけじゃなく、台風で被災された方もいますので、なにか伝えていければいいかなということを話しました」。そして実際、選手たちは各々のSNSに集合写真を投稿し、被災者にメッセージを送った。
また、この日のトレーニング後には選手たちが見学に訪れた人たちのもとへ歩み寄り、写真撮影を行った。
「ホテルの方々もそうですし、自分の身や時間を削って僕たちのサポートをしてくれている方々が今、僕たちの前にたくさんいます。家族がいる方や被災された方々もピッチに来て僕たちにエールを送ってくれている。そんな北海道の方々に、サッカーを見てどれだけ元気を与えられるかはわからないですけど、ああやって触れ合う中で一緒に写真を撮ったり、一言二言、話すことで一歩踏み出す勇気を持ってもらうきっかけになればいいかなと思い、ああいった行動を取らせてもらいました」
今回の地震を受け、「海外にいる長友(佑都)選手、吉田(麻也)選手、川島(永嗣)選手、長谷部(誠)選手、みんなから『大丈夫か?』というメッセージをもらった」という槙野は、「自分たちが置かれている状況を理解して、代表選手としてなにができるかというところ。やっぱりプレーを見せて、被災された方々にメッセージを届けていければいいかなと、個人的には強く思います」と胸の内を明かした。
By サッカーキング編集部
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