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【スカサカ!ライブ】気になる森保A代表初陣、識者が分析する選考の狙いは?

2018.09.04

「激論~GEKIRON~」のテーマは「新生・日本代表発表で見えたもの」。森保一監督は8月30日、9月7日(金)のチリ代表戦、11日(火)のコスタリカ代表戦に向けて23人のメンバーを発表した。メンバーの印象、そして森保ジャパンが初陣でどのような戦いを見せるのか、番組MCの岩政大樹(東京ユナイテッドFC)がスタジオゲストの都並敏史氏、清水英斗氏と語り合った。

 発表された23人のメンバーは以下のとおり。

■GK
東口順昭(ガンバ大阪)
権田修一(サガン鳥栖)
シュミット・ダニエル(ベガルタ仙台)

■DF
槙野智章(浦和レッズ)
佐々木翔(サンフレッチェ広島)
車屋紳太郎(川崎フロンターレ)
遠藤航(シント・トロイデン/ベルギー)
室屋成(FC東京)
植田直通(サークル・ブルージュ/ベルギー)
三浦弦太(ガンバ大阪)
冨安健洋(シント・トロイデン/ベルギー)

■MF
青山敏弘(サンフレッチェ広島)
※山口蛍(セレッソ大阪)
※大島僚太(川崎フロンターレ)
伊東純也(柏レイソル)
中島翔哉(ポルティモネンセ/ポルトガル)
南野拓実(ザルツブルク/オーストリア)
三竿健斗(鹿島アントラーズ)
伊藤達哉(ハンブルガーSV/ドイツ)
堂安律(フローニンゲン/オランダ)

※山口、大島が負傷で不参加に。天野純(横浜F・マリノス)、守田英正(川崎フロンターレ)が追加招集。

■FW
小林悠(川崎フロンターレ)
杉本健勇(セレッソ大阪)
浅野拓磨(ハノーファー/ドイツ)

 佐々木、富安、伊藤、堂安の4人が初選出され、平均年齢はロシアW杯の28.3歳から25.3歳と3歳も若返っている。「フレッシュなメンバー」(岩政)、「攻撃的でイケイケなことができそうな感じ」(都並氏)と、スタジオでも好意的な声が上がった。

 最初の注目ポイントは「どのような布陣で戦うか」だが、都並氏は「監督には得意なシステムと好きなスタイルある」として、森保監督がサンフレッチェ広島や五輪代表で採用している「3バックで行くと思います」とコメント。3-4-2-1がメインシステムになる可能性を示唆した。

 ここから3人は戦い方を予想していく。まずGKだが、東口、権田、シュミットという選考に、岩政はこのような見解を示した。

「注目したのはGKなんですけど、西川周作選手(浦和レッズ)が呼ばれなかった。どちらかというと日本の中ではサイズの大きい選手が呼ばれていて、そのあたりは明確というか、海外の選手と対戦する場合に備えて、大きさやリーチの長さなどを(選考基準にしたのではないか)。東口選手や権田選手は非常に手が長いし、シュミット・ダニエルは非常に大きいので、そういった選手を考えているのかな、という気はしました」

 岩政は経験値を考慮して東口をGKのファーストチョイスと予想。最終ラインでは初招集の佐々木をキーマンに挙げた。

「佐々木選手は今回、初招集ですけど、彼は3バックに非常に合う選手かなと。森保監督のサッカーを理解している選手が大きな役割を果たすのかなと思います」

 同じく初招集の冨安については、都並氏が「真ん中で使うんじゃないの?」と予想。また、この冨安のように東京五輪世代の選手を招集した意図について、清水氏が次のような見解を示した。

「オーバーエイジだけではなく、若い選手についても、(東京五輪の時に)ヨーロッパのクラブが出してくれるかどうか分からない。海外組の選手を早めに見定めていこうという意図が見えるんじゃないかと思いました。早めに見定めて、どうしても呼びたいとなれば、クラブとの交渉が必要になるんですよね。交渉していく過程では、五輪本大会で呼ぶ代わりに(2019年1月の)アジアカップには呼ばないとか、駆け引きをしなければならない。それを優位に進めるためにも、早めに必要な選手を見定めていく必要がある。それが招集に出ているのかなと思いました」

 右ストッパーについて、岩政は「遠藤航選手や三浦玄太選手は右サイドバックもやっているので、右ストッパーや右ウイングバックができる」と予想。一方で「植田選手が、3バックならどこをやるのかと気にしている」と言及。「(アジア大会に出場した)U-21代表の選び方を見ると、真ん中に大きい選手、左右のストッパーでスピードや機動力のある選手を使いたがるのかな、という気がするので、どちらかというと(植田は)中央なのかな、という気がする」と、冨安とポジション争いを演じると予想した。

 ダブルボランチの候補は青山、山口、大島、三竿の4人。岩政は「この4人のうち2人ずつが交互で使われるでしょう」と語った。

注:その後、山口と大島の負傷離脱と天野、守田の追加招集が発表。

 続いてはこの戦術の“肝”とも言える左右のウイングバック。岩政は「サイドバックっぽい選手を置くのか、サイドハーフっぽい選手を置くのかで攻撃的にも守備的にもできる」と語り、右サイドについては「サイドバックっぽい選手でなら室屋選手、サイドアタッカーなら伊東純也選手。選び方によって戦い方が少し変わってくる気がします」と語った。

 一方、左サイドについて岩政が「車屋選手がいて、ここにもしかしたら伊藤達哉選手」と予想すると、清水氏が「伊藤選手は昨シーズン、運動量が90分間持たないと言われていたので、激しいアップダウンが必要なこのポジションのスペックに合わない気がする」と反論。都並氏も「守備を堅くしたい時は、佐々木が左ウイングバックというケースもあるよね」と語った。

 続いては前線の3人だが、シャドーは左が中島と伊藤、右は南野と堂安が予想され、小林、杉本、浅野の3人はワントップと予想された。

「シャドーは面白い選手ばかりだね。小さいけど違いを見せられる選手がそろっている。夢があるよね」と目を輝かせた都並氏。岩政も「このあたりは外国のチームも非常に嫌がるだろうなと思います」と、スピードを生かした攻撃に期待を寄せた。また、基本的な戦術については都並氏がこのように解説した。

「ボールを取って青山に渡ったら、ピューンと速いボールを浅野に入れて、相手のラインを下げさせてからシャドーを生かすというのがベースにあると思います。下げさせたら、今度は斜めのパスをシャドーに入れて落として縦パスというパターンも特徴的です」

 ここで、番組視聴者からツイッターに「杉本健勇が選ばれた理由は何だと思いますか?」という質問が寄せられた。都並氏が「森保監督のサッカーに合わないんじゃないか。シャドーには置けないしトップとしてはスピードがないから、というイメージですよね」と質問の内容をフォローすると、岩政はこのような見解を示した。

「個人的には、ロシアW杯の時にラージリストに入っていた選手はほぼ呼んだ、ということだと思います。今回も呼んで、競争の中に加える。これから呼び続けるかどうかは別にして、まずはラージリストに入っていたメンバーは(構想に)入っていますよ、ということを伝えるべく呼んだと思います」

 毎週金曜日21時から放送されている『スカサカ!ライブ』。次回は9月7日(金)21時からの放送。日本代表のキリンチャレンジカップのレビューや、YBCルヴァンカップ準々決勝第2戦に向けての規格、バイエルン特集などをお届けする予定となっている。

By サッカーキング編集部

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