パラグアイ戦でゲームキャプテンを努めた山口蛍 [写真]=Getty Images
日本代表は12日に行われた国際親善試合でパラグアイ代表に4-2で勝利した。この試合で西野朗監督は8日のスイス戦からスタメンを10名変更。ベンチスタートとなった主将のMF長谷部誠(フランクフルト)に代わり、MF山口蛍(セレッソ大阪)がキャプテンマークを巻いてピッチに立った。
指揮官から直々の指名だった。西野監督は試合後の会見で「山口のキャプテンは、本人に(事前に)伝えない中で、ミーティングで指名しました」と明かし、指名理由を説明した。「彼はまだそういう経験もないし、十分ではないかもしれない。ただ、間違いなくチームの中でそういう立場、役割を果たさなければいけない選手だと思うし、それを果たしてくれるリーダー性を兼ね備えていると思う」。
指揮官の期待も背負い、フル出場で大役を果たした山口は「ハセさん(長谷部)が何年もつけている重圧をすごく感じました」とコメント。2010年の南アフリカW杯直前から8年間にわたって長谷部が背負ってきたものを実感したようだ。
山口はC大阪で主将を務めているものの、代表のチームメイトの中には驚きを隠せなかった選手もいたようだ。西野監督は「乾(貴士)、昌子(源)、岡崎(慎司)、本田圭佑ぐらいが『ん?』って顔をした瞬間はありましたけど、異議は全くなかったので。異議があったらどうしようかなと思いましたけど」と笑いながら話した。
DF槙野智章も「どよめきは起きました(笑)」とキャプテン発表時のチームの様子を明かす。「僕は(山口が)Jリーグでキャプテンマークを巻いている姿を見ているので、そんなに違和感はなかったけど、海外組からすると、ちょっと違和感はあったみたい」。槙野は驚きこそ少なかったようだが、「個人的には真司がいいかなと思いましたけど」と語り、「日本の10番を背負ってきているだけに頼もしい選手」と称えるMF香川真司(ドルトムント)を推していたようだ。