日本代表のDF吉田麻也もシャチリを要注意人物の一人に挙げた [写真]=Getty Images
暑い、とにかく暑い。現地時間の7日、涼しくて快適なリゾート地であるオーストリアのゼーフェルトを離れ、日本代表がスイス代表と親善試合を行うスイス・ルガーノへと移動してきた。公式練習が始まった16時半の時点で気温は29度。無意識に口から出てくるのは「あっつー」の一言だ。
スイスのエース、MFジェルダン・シャチリ(ストーク)も暑かったのだろう。ランニングを終えてボール回しに移ると、短パンをグググっとまくりあげた。そこからのぞいた太ももはまさに筋肉の塊。昔から筋肉質だとは思っていたが、まさかここまでとは。まるでスピードスケートの選手のような、競輪選手のような、それくらいたくましい太ももだった。気づけば「あっつー」が「やばっ」に変わっていた。
165センチと小柄ながら、この筋肉を見ても分かるようにフィジカルが強く、カットインから狙う左足シュートの威力はハンパない。テクニックもあり、ドリブルでゴリゴリと突破してくる。
そんなエースの前に立ちはだかるのはDF長友佑都(ガラタサライ)だ。インテル時代のチームメートで、今も連絡を取り合う仲だそうだが、ピッチでは負けていられない。こっちだってフィジカルには自信がある。「左利きで、カットインしてのシュートが特長」と相手のストロングポイントを把握する長友は、「そこはまず消しに行きたい。難しい状況のほうが燃えるので、楽しみ」と不敵な笑みを浮かべた。
日本が本大会のグループリーグで対戦する3カ国には、シャチリと同等、もしくはそれ以上のタレントがいる。その足がかりとして、まずはスイス戦でエース封じを狙う。
取材・文=高尾太恵子
By 高尾太恵子
サッカーキング編集部