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【ライターコラムfromC大阪】杉本健勇、ブラジル戦での“衝撃”から4か月…励んだ成果を見せられるか

マリ戦に向けて調整をする杉本健勇 [写真]=Getty Images

「こんなに取れるなんて誰も思っていなかったんちゃうかな。もしかしたら1人くらいはいたかも知れないけど(笑)」

 今季の開幕直後、昨季、自身が残した22得点について改めて振り返ってもらうと、冗談めかしてこう話した杉本健勇。それでも、「チャンスの数を考えれば、その倍、取れていてもおかしくなかった。まだまだ甘さがある」。決して満足はしていないが、Jリーグで残した結果により、昨夏は日本代表にも初選出された。「ここからが勝負。ロシア・ワールドカップに選ばれることを目指すのではなく、ロシア・ワールドカップで活躍することを目標にやっていきたい」。そう、決意を新たにした。

 成長を遂げ、大器が覚醒した昨季。彼が衝撃を受けたのが、昨年11月に日本代表の欧州遠征で遭遇したブラジル代表だった。チームとしても完敗に終わったこの試合、80分に途中出場した杉本にとっても、ブラジル代表の強烈なインパクトを肌で感じた一戦となった。技術の高さだけではなく、選手一人ひとりのフィジカルやスピード。「敵わないな、とは思わなかったけど、個人としての差や違いも見せ付けられた」

 以降、杉本は日本へ戻ってきても、この一戦で感じたインパクトを決して忘れることなく、“ブラジル基準”を自身の物差しとして試合に挑み、練習に励んできた。「この2、3カ月で急に強くなることはないけど、肉体改造については継続して取り組んでいるし、力の入れどころや体の使い方は、試合だけでなく日々の練習からも意識して取り組んでいる」

杉本健勇

80分からの出場でも衝撃を受けたというブラジル戦 [写真]=Getty Images

 迎えた今季のリーグ戦。ここまで、C大阪は思うように結果を出すことができずにいるが、「トレーニングで意識していることが試合でも出せていると、ちょっとずつ実感できることもある。それは、嬉しいし、楽しい」と話す杉本自身はピッチで別格感も醸し出し、マークに来る相手DFを背負いながらのプレーにも安定感が出てきた。そのプレーぶりについては、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督からも「伸びている」と賛辞を贈られた。

 現代表の戦術を機能させる上で、1トップには足元で収める力と強靭なフィジカルが求められる。攻撃の起点として両ウイングを生かし、流れを作った上で、ゴール前に入り、得点も要求される。責任は重大だが、「チームとしてやるべきことをやった上で、自分の良さも出していきたい」と杉本は意欲を漲らせる。衝撃を受けた前回の欧州遠征から約4カ月。今回の遠征でのマリ代表、ウクライナ代表との2試合は、W杯本番を想定した上で格好の試金石となる。当然、一番大事なのはW杯本大会であり、この2試合が全てではないが、本大会への希望が膨らむプレーを、代表でも9番を背負う彼には期待したい。

文=小田尚史


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