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吉田が思い出の豊田で2発…「僕の“アモーレ”も来ていたので良かった」

2016.06.04

ブルガリア戦で2ゴールを挙げた吉田麻也 [写真]=兼子愼一郎

 慣れ親しんだ“かつてのホーム”豊田スタジアムで自身初の2ゴールを挙げたDF吉田麻也サウサンプトン)。7-2と大勝した試合後、「豊田スタジアムでやれるのは、オレにとっては本当にうれしいこと。多くの友人だったり、家族だったり。まあ、僕の“アモーレ”も来ていたので良かったです」と、熱愛報道が話題を集めるチームメートの長友佑都(インテル)をチクリとイジりながら笑顔でコメントした。

 まずは38分。長谷部誠(フランクフルト)からのクロスをエリア左で森重真人(FC東京)が頭で折り返し、中央でフリーとなっていた吉田が頭でプッシュしてチーム4点目を挙げる。

 続く53分には、チーム5点目。CKの流れから金崎夢生(鹿島アントラーズ)のスルーパスに抜け出した清武弘嗣(ハノーファー)が右サイドからグラウンダーで絶妙なラストパス。「キヨ(清武)と目が合ったんで、『来るな』と思った。ミーティングでも『ファーサイドがかなり空く』と言われていたので」とスカウティングどおりにフリーで走りこんだ吉田が冷静に右足で押し込んだ。

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が指揮を執り始めて以降、吉田は大きな得点源となっている。直近の試合では5戦4発。この結果について、彼自身はこう分析する。

「(理由は)いくつかあって、一つは相手のレベル。もう一つは、僕自身が(サウサンプトンで)試合に出ていない中で、代表で試合に出た時に結果を出し続けなければいけない。『吉田をチョイスしたい』と思われるようなプレーをしなければという思いが、今まで以上に自分に危機感をもたらしてくれていると思う」

 試合は開始4分に岡崎慎司(レスター)の先制ゴールが生まれ、日本代表のワンサイドゲームとなった。「ブルガリアはもうちょっとやるのでは……と期待していた。僕らにとってはヨーロッパのチームと戦うというのは貴重な機会。ちょっと拍子抜けだったので残念です」と大量得点で勝利した一戦を振り返った。

 自身で2得点を決めた一方、59分と82分の失点に関与。「(失点は)必要ないし、ああいうところは締めなければ」と話しつつ、「難しさもあった。メンバーが3人以上代わって、相手も明らかにやる気を喪失していた。だからこそ、もう少し締まった対戦相手とやりたかったですけどね」と残念そうに続けた。

 飽くなき向上心を覗かせる吉田。「失点は失点。ボスニア・ヘルツェゴヴィナはもっと強いと思うし、改善点をしっかり修正したい」。得点力だけでなく“本職”でも結果を残さなければならない。思い出の豊田で結果を残した吉田麻也が、不動のDFリーダーとして日本代表を世界へと先導していく。

文=岩谷純一

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