今季リーグ戦出場はゼロの松原。残り1カ月での回復具合がポイントになる
手倉森誠監督の期待の大きさをうかがい知れる招集、そして起用だった。
12月6日から行われていたU-22日本代表のカタール・UAE遠征。10日のU-22イエメン代表戦で75分から出場した右サイドバックの松原健(アルビレックス新潟)は、13日のU-22ウズベキスタン戦でも前半の45分間プレーした。彼にとって、そして手倉森ジャパンにとって、大きな復活劇だった。
所属する新潟の練習試合で松原が右ひざ外側半月板を損傷し、手術に踏み切ったのは今年4月24日のこと。9月末に実戦復帰したものの、公式戦での出場は10月14日に行われた徳島ヴォルティスとの天皇杯3回戦のみ。神奈川県内で行われた11月のU-22代表合宿にも招集されたが、その時点では右足と左足の太さが部位によって2センチ近く差があったため、湘南ベルマーレとの練習試合への出場は見送られた。
現在もまだ万全ではなく、「普段は痛みがなくて、調子も上向きですけど、まだ(太さは)1センチぐらいの差があります」という状態である。それにもかかわらず今遠征に招集され、実戦で試されたことに松原自身も自分に懸かる期待を感じ取っている。
「僕は今シーズン、リーグ戦での出場がゼロだったので、それでも呼んでくれたのは期待の表れかなと捉えています。でも、期待されていても、プレーできなければ意味がない。短い期間ですけど、やれる限りのことはやってアピールするつもりです」
もともと昨年1月のU-23アジア選手権オマーン大会でチームが立ち上げられた際、当時大分トリニータ所属だった松原は、新潟所属で2歳年下の川口尚紀のバックアッパーという立場だった。この大会で川口が全4試合中3試合に先発したのに対し、松原は先発出場1試合、途中出場1試合にとどまっている。
だが、この大会期間中、松原の大分から新潟への期限付き移籍が発表される。前年の2013シーズン、川口が新潟で右サイドバックのポジションをつかみ、活躍したにもかかわらず、松原は“あえて”川口のいるチームへの移籍を決めたのだ。
それは一体なぜか。
「大分がJ2に降格してしまい、新潟からJ1でプレーするチャンスをいただいたことが前提としてあるんですけど、ユース時代(2012年はU-19日本代表に選出)から僕は川口の控えという立場だったので、彼からポジションを奪えば、代表でもレギュラーに近づけるんじゃないかと思って移籍を決めたんです」
実際、新潟で右サイドバックのポジションを奪い取った松原は、その年9月、発足したばかりのアギーレ・ジャパンに選出される。ハビエル・アギーレ監督(当時)に推薦したのは、他でもない手倉森監督だった。
「アギーレに『誰かいないか』って尋ねられたから、“マツケン”っていう生きの良い右サイドバックがいますよって推したんだ」
A代表デビューは飾れなかったが、U-21日本代表にはコンスタントに招集されていく。昨年12月のタイ・バングラディシュ遠征では2試合とも先発し、今年2月のシンガポール遠征、3月のU-22ミャンマー代表との親善試合にも先発。3月に行われたリオデジャネイロ・オリンピックのアジア1次予選でも3試合中2試合に先発し、右サイドバックのポジションを確固たるものとしていく――全治5カ月の重傷を負ったのは、その矢先のことだった。
5カ月も離脱するのは人生で初めてだったが、本人は冷静だったという。
「手術をする前から全治5カ月ということはだいたい分かっていたので、全力でリハビリをこなして、きっちり5カ月で治そうという考えにすぐ切り替えました。だから、サッカーをやりたい思いはありましたけど、苦しさはあまり感じなかったですね」
むしろ、視線は来年1月のリオ五輪アジア最終予選へと向けられ、そのための準備をしてきた。
「中東の選手をはじめとしてアジアの選手たちはここ数年、フィジカルコンタクトが激しくなって来ているので、この5カ月でフィジカル面や体幹の強化を意識して、体を鍛え直してきました」
普段は痛みが出ることはないが、従来のひざをロックし、足をピンと伸ばして蹴るフォームではひざへの負担が強いため、キックフォームの改造に着手している。
「腰をうまく使って、股関節から足を振っていく蹴り方にトライしています。監督も出場時間をうまくコントロールしてくれましたし、僕自身、まずはケガを繰り返さない、その上で少しでもアピールできればと思ってウズベキスタン戦でプレーしましたし、守備ではやられた感覚はないです。攻撃では2、3回程度の攻撃参加だったので決して満足していないですけど、タイミングよく上がれたのはポジティブに考えています」
リオ五輪アジア最終予選まで、あと約1カ月。それまでにどれだけコンディションを回復させられるか。彼のダイナミックに疾走する攻撃参加と、鋭い弧を描く高精度のクロスが戻ってくれば、チームにとってこれほど頼もしいものはない。
文=飯尾篤史
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