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クラマー氏が死去…川淵最高顧問「人生そのものを教えてくれた」

2015.09.18

JFAの川淵三郎最高顧問(写真は2014年のもの) [写真]=Getty Images

 日本代表のコーチを務めたドイツ人のデットマール・クラマー氏が、17日にドイツ、ライト・ イム・ヴィンクルの自宅で亡くなった。訃報に接し、日本サッカー協会(JFA)の川淵三郎最高顧問がコメントを発表した。

 クラマー氏は1960年に4年後の東京オリンピックを目指す日本代表のコーチに招へいされた。本大会ではアルゼンチン代表を破り、ベスト8進出を果たすなど大きな功績を残した。川淵氏は「クラマーさんと初めてお会いしてから55年。サッカーだけでなく、人生そのものを教えてくださった恩師で、今の僕があるのもクラマーさんがいてくれたからこそです。これまでも何か気づくと必ずアドバイスの電話をくださり、その度に勇気づけられました」と話し、コーチとしての任期を終えた後も度々助言を受けていたという。

 続けて「息子さんを亡くされたときに初めてクラマーさんの涙声を聞き、僕は『日本に僕たちクラマーさんの息子が大勢いるんだから、いつでも会いに来てください』と伝えました。最後に話したのは去年。そのとき、『寂しいね』と、初めてクラマーさんの弱音を聞きました」と昨年に会話を交わしたのが最後だったと明かしている。

 クラマー氏の指導については「1960年当時、日本はアジアの弱小国でしたが、クラマーさんは、選手を一人前の紳士として扱ってくれた数少ない指導者で、あれほど真摯に、すべてを懸けてサッカーと人生哲学を伝えようとした指導者を僕はクラマーさん以外に知りません。クラマーさん、心から感謝しています。安らかにお眠りください」と述べ、“日本サッカーの父”と呼ばれたクラマー氏の死を悼んだ。

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