浅野拓磨は強気の姿勢と、抜き去るスピードを武器に定位置をつかむことができるか [写真]=Getty Images
文=飯尾篤史
昨年1月の立ち上げ以来、着々とチーム作りを進めるU-22日本代表の手倉森誠監督にとっての悩みのタネ――それが、攻撃陣の試合経験の少なさだった。
GK櫛引政敏やDF岩波拓也、MF遠藤航など、中盤から後ろの選手たちはJリーグで揉まれ、逞しくなっている。ところが、攻撃陣には所属クラブでポジションをつかめない選手が多く、昨年9月のアジア大会ではスタミナ不足を露呈する選手もいたほどだった。大会後、指揮官はこんなことを言っていた。
「攻撃陣はもっと奮起してほしいね。でも、逆に言えば、この先、出場機会をつかんでグッと伸びる選手が出てくるはず。それが誰なのか、楽しみでもある」
迎えた2015シーズン、その期待に真っ先に応えたのが、サンフレッチェ広島のFW浅野拓磨だった。
プロ3年目の今季、開幕から2試合連続して先発出場。その後はスーパーサブでの起用が続くが、4月18日のFC東京戦では待望のJ初ゴールをマークした。
圧巻だったのは5月2日のベガルタ仙台戦だ。味方のロングフィードで抜け出すと、50メートル5秒9の俊足を生かして一気に持ち込み、ゴール右隅に蹴り込んだ。
昨季はリーグ戦11試合(277分)出場0得点に終わったが、今季はすでに15試合(555分)出場3得点と、飛躍的に伸ばした。そんな成長株の“スピードスター”を、日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督も見逃さなかった。5月の日本代表候補キャンプに招集。わずか1泊2日だったが、国内トップレベルの選手とトレーニングをともにし、やれるとの自信をつかんだ。
「ドリブルや裏への抜け出しといった自分の特長を出せれば、代表でも通用すると感じました。でも、世界のトップレベルを目指すためには、まだまだだってことも分かっています。すべての面においてレベルアップしていきたい」
振り返ってみれば、U-22日本代表で浅野がマークした初得点は、魅力が凝縮されたようなゴールだった。
14年1月、オマーンで開催されたU-22アジア選手権のイラン戦。1-1で迎えた30分、自陣で縦パスを受けてターンすると、敵の守備網を単独で突破にかかる。加速しながらひとり抜き、ふたり目をかわしてフィニッシュへ。イラン選手のタックルに防がれかけたが、強引に蹴り込んだ。
DF3人を前にしても仕掛ける強気の姿勢と、抜き去るスピード。試合翌日のコメントも頼もしかった。
「オリンピックには絶対に出たいけど、僕が目指しているのはそこではなく、あくまでもA代表に選ばれてワールドカップに出ること。それが無理とはまったく思っていません」
だが、そうした強い決意とは裏腹に、U-22日本代表ではその後、活躍の機会がなかなか訪れなかった。
U-22アジア選手権ではその後、戦術上の理由で1トップが採用され、上背と守備力がある鈴木武蔵が起用された。昨年9月のアジア大会では各チームから原則ひとりという招集制限があり、広島から野津田岳人が選ばれたため、選考外になった。
浅野がこのチームで再び脚光の浴びたのは、昨年12月のタイ・バングラディシュ遠征だった。久保裕也(スイス・ヤングボーイズ)や南野拓実(オーストリア・ザルツブルク)の招集が注目されたこの遠征のバングラディシュ戦で、主役の座を奪うように2ゴール1アシストの活躍を見せ、指揮官からの信頼をつかんだ。
7月1日に行なわれるU-22コスタリカ代表戦では、松本山雅のFW前田直輝やジェフユナイテッド千葉のFWオナイウ阿道らが招集され、FWのポジション争いは激化した。だが、浅野は自分にしかない武器と、深めつつある自信でエースの座を射止め、オリンピック、そしてワールドカップへと続く階段を駆け上がるつもりだ。
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