シンガポール戦に向け練習を行なう岡崎慎司(左)[写真]=兼子愼一郎
16日にロシア・ワールドカップのアジア2次予選初戦でシンガポール代表と対戦する日本代表は14日、埼玉県内でトレーニングを実施した。練習後、マインツのFW岡崎慎司が記者団の取材に応えている。
昨年のブラジルW杯のグループステージ初戦、コートジボワール代表戦から丸一年が経過した。ロシアW杯への最初の一歩となるシンガポール戦に向けては、「ワールドカップで悔しい思いをしてから1年なんでもう1回自分たちがワールドカップで良い結果を出すためのスタート。親善試合とは違うし、緊張感を持って…もちろん緊張感を持って今までもやってきたけど、公式戦なってくると負けられないし、二次予選なんで勝たないといけないと思います。本当に自分たちでプレッシャーをかけながら本当に質の高いサッカーを目指してやりたいと思います」と、予選でしか味わえない緊張感の中、しっかりと結果を残すことを誓った。
ブラジルW杯については「あのときはやっぱり自分たちがほんとに上にいけると信じて戦ったけど、やっぱりまだまだ甘いっていうことを知らしめられたというか。あれ以来勝ちにこだわるっていうことを1年やってたけど、正直自分の中では答えっていうものはまだ出ていないです」と、いまだに苦悩しているという。
一方で「それでも厳しく自分たちの弱点は何がダメだったかということを振り返ってみるとやっぱり世界に通用するにはまだまだ足りないので。そういうところを見つめ直すきっかけにもなったんで。もう1回1から自分たちが世界と戦えるだけのものを身につけなければいけないっていう。厳しくそこら辺を突き詰めていけるようにしていかなきゃいけないなと思います」と、何が足りないのかを見つめ直すきっかけになったことを明かしている。
同じポジションでは、ケルンのFW大迫勇也らも台頭してきた。岡崎の立場も絶対的なものではなくなってきているが、これについては「FWで言ったらやっぱり結果がすべてだと思うし、どれだけゴール前で恐い存在になれるかっていうそういう選手が多分使われると思う。そこで競争が生まれるっていうのは自分自身は求めてた部分なんで、そういう競争で戦いながら自分も成長していければいいし、W杯に向けてもっと質の高いFWになれればいいなと思います」と、切磋琢磨してともにレベルアップにつながると歓迎した。
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督から受けた具体的な指示については「時間をあんまりかけずに、例えば今までだったらドリブルとかで何タッチかしていたのを1タッチでボールをさばいたりとか、そういう時間をかけずにどんどん攻めていくっていうのが増えてきていると思うし、そういう指示が多い。だから多分スピーディーなサッカーになって、落ち着かない部分もあると思うんですけど、でもそれを続けることによってそれがいつか武器になるような、ほんとに迫力のある攻撃が出るような、そういうことを求めて今やっているとこです」と、タテに速いサッカーにチームが慣れていない部分はあるものの、継続することで大きな武器になると話した。