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「人生で一度、あるかないかのチャンス」とベレーザの籾木結花がアメリカ挑戦への決意を語る

2020.05.22

3月のアメリカ遠征で感じた「もっと強くて速い相手とたくさんサッカーをやりたい」と海外挑戦を決断した籾木 [写真]=Getty Images

 22日、アメリカ女子サッカーリーグのOLレインへの完全移籍を発表した日テレ・東京ヴェルディベレーザの籾木結花がオンラインでの記者会見を行った。

 移籍理由について、「オリンピックが東京で行われるので、その舞台に立てるかもしれないチャンスが与えられている中で、そこに出場して、いいコンディションで臨むためにも日本で調整していくほうがいいのではないかという意見もあります。でも、3月にアメリカ遠征の3試合を終えて、もっと強くて速い相手とたくさん試合をして、日々、そういったレベルの中でサッカーをやりたいという思いが強くなった」と語った。

 もともとは「ヨーロッパでプレーしたい思いがあった」と口にした籾木だったが、3月になでしこジャパンが行ったアメリカ遠征後に、OLレインの社長と監督から「来てほしい」と言われていたことを明かした。「自分はアメリカにはいないタイプ。レインのアタッカー陣の良さをさらに引き出す役割をしてくれる」と監督から期待を寄せられており、「自分がゴールを取ることはもちろん、アタッカー陣がよりゴールを取れるような役割を担ってほしい」と伝えられたという。

「毎年、優勝するチームが分からないのが魅力」としたアメリカの女子リーグについて、「世界のトップレベルの選手たちや各国代表の選手たちが集まっている、世界でトップのリーグなので魅力的なリーグ」と評価した籾木。「その中で私は一番小さくて、一番足が遅くて、一番パワーがない選手」と自身を位置付けた上で、「そういう正反対な環境だからこそ、自分の個性が生かせる部分もあるし、そこで足りない部分もパワーアップできるのではないか」と考えを口にした。

 ヨーロッパではブンデスリーガが再開されるなど、少しずつ収束に向かいつつあるが、籾木が移籍するアメリカを始め世界ではまだまだ新型コロナウイルスの影響が深刻な状況だ。そんな状況下の今、なぜこのタイミングでのアメリカ移籍を決めたのか。そんな問いに籾木は「チャンスが巡ってきたから、だけになるのかな」と吐露。「確かにこの質問は、自分にとって改めて考えさせられる質問だなと思うんですけど。でも、人生で一度、あるかないかのチャンスが巡ってきたので、これを逃すわけにはいかないと思った」。深く考えた末に出てきた言葉だった。

「自分のこの決断は、自分勝手な決断でもあった」と語る籾木は、自らベレーザのチームメート一人ひとりに電話を掛け、自分の言葉で移籍を伝えたという。「みんなに会えずに練習をしている中で、みんなに会えないまま向こうに行くのは寂しい思いがあるし、同時に申し訳ない気持ちもあった。全員に連絡をして、素直な気持ちをストレートに一人ひとりに伝えました」。

「あのスピード感やパワーの中でも、持っているものを出せるように大きく成長したい。技術も頭の中も体も世界のトップレベルで通用できるようになりたい」。改めて、海外挑戦の決意を語った籾木は明後日に渡米し、1週間は隔離生活を送りながら、5日目と7日目にPCR検査を行い、2度陰性になれば8日目からチームに合流するという。
   

By サッカーキング編集部

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