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なでしこ安藤梢、負傷で無念の帰国「私は気持ちの中で戦いたい」

2015.06.14

カメルーン戦を車椅子で観戦した安藤梢 [写真]=金子悟

文=馬見新拓郎

 日本時間14日午前、なでしこジャパンはグループリーグ第1、2戦の試合会場バンクーバーから、第3戦の試合会場ウィニペグに航空機で移動した。

 この日のチームは移動後の屋外練習を行わず、屋内での調整となったため、選手たちにとっては翌日から再開される練習に向け、しばしの休養となった模様。

 その一方、左足の腓骨外果骨折によってチームを離脱するMF安藤梢も同日、バンクーバーから日本へ帰国の途に就いた。

 前日のグループリーグ第2戦・カメルーン戦を車椅子で観戦した安藤は、チームメイトが達成した2連勝を見届けた後、日本メディアが待つミックスゾーンへと訪れ、決勝トーナメント進出を決めた試合の感想と、大会を途中で去らなくてはならない胸中を打ち明けた。

「試合前に(宮間)あやが、『アンチ(安藤)の分まで頑張ろう。気持ちだけじゃなくプレーで示そう』って円陣を組んで言ってくれた。正直、あそこに立ちたかった気持ちはあったけど、頑張ったみんなに元気をもらいました」と声を震わせながら話し、「私のユニフォームをベンチに持って行ってくれて、私の方にもそのユニフォームを見せてくれました」と、チームメイトの絆を再確認した様子。

 第1戦・スイス戦の27分に負傷してからの日々については「怪我をした時はもちろんしんどかったけど、帰国までの間は、チームの力になりたかったから、笑顔でいたいと思っていた。すると、チームメイト全員が声をかけてくれ、自然と前向きになることができた。みんなが普段通りに明るく接してくれて、私の方がみんなから元気をもらったんです」と話した時には、いつもの安藤らしい穏やかな表情に戻っていた。

「必ずみんなで2連覇を達成してくれるはず。私は気持ちの中で戦いたいと思います」

 カナダと日本。場所は違えど、その想いは同じ。バンクーバーで誓い合った世界の頂点へ、なでしこジャパンは新たな戦いを始めるためにウィニペグへと戦いの地を移した。

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