選手選考について語る佐々木監督
なでしこジャパンの佐々木則夫監督は16日、国際親善試合のカナダ女子代表戦に向けた代表メンバー21選手を発表した。
メンバーには、主将のMF宮間あやらが選ばれたが、澤穂希は選外。5月の女子アジアカップ以来の代表復帰とはならなかった。
メンバー発表会見に出席した佐々木監督は、澤について問われると、「僕自身は澤選手がもちろん良い選手であること、そして良いところと悪いところを熟知しているつもり」とコメント。「その中で、特別扱いしていると僕自身は思っていない」と明かし、選考の狙いについて続けた。
「この2年間、色んなリーグや様々な試合を見てやっている。そして、このメンバーに入っていないからというわけではなく、日本のリーグで特にボランチ2枚を考えた時の現状から、そしてヨーロッパにいる選手もボランチで試したいという状況から選考しているつもり」
澤の代名詞とも言える背番号「10」は、9月から10月にかけて行われた第17回アジア競技大会ではFW高瀬愛実が着けていたが、今回は空き番号となった。エース番号の空位に関しては、「澤選手という女子サッカーの大きな選手がこれまで背負ってきた番号ですから、ある意味、僕自身も最終的な段階まで、規定で着けないといけない時以外は、ワールドカップのメンバー決定までは(澤と)考えている」と佐々木監督。「特別視しているということではなく、選手の誰しもそういうイメージを持っているのではないか。僕も話してはいないが、それなりに感じている」と敬意を払った。
「女子サッカーの象徴という要素もあると思う」と澤を称する指揮官は、「今のINAC神戸でのパフォーマンス、そして意欲。もちろん、現役だから代表に向けての意欲はあると思う。その辺りがもっと上がって欲しいと思う」と、一層の奮起を促した。