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過密日程&ケガ人も「誰が入っても同じことができる」 2位浮上の町田、主将・昌子源が感じるチームの進化

2026.03.15
過密日程&ケガ人も「誰が入っても同じことができる」 2位浮上の町田、主将・昌子源が感じるチームの進化

町田DF昌子源 [写真]=J.LEAGUE

 3月10日のAFCチャンピオンズリーグ・エリート 江原FC戦では中村帆高の貴重な1点を守り切って勝利。FC町田ゼルビアはクラブ史上初のACLE8強入りを果たした。そこから中3日で迎えたのが、明治安田J1百年構想リーグ第6節・柏レイソル戦だ。

 超過密日程にも関わらず、黒田剛監督はスタメン8人をそのまま起用。江原戦で負傷した相馬勇紀の左シャドーにはナ・サンホを抜擢した。そのナ・サンホが立ち上がりから躍動感あるプレーを披露。前半29分に先制点をお膳立てする活躍を見せたのだ。

 このシーンは、小泉佳穂の横パスをナ・サンホがインターセプト。テテ・イェンギが収め、ネタ・ラヴィに戻すと、再びナ・サンホが左サイドで受け、ドリブルで鋭い仕掛けを見せる。そこで馬場晴也との駆け引きから絶妙なクロスを入れ、最終的にテテ・イェンギが仕留める形だった。「ボールが来るなと思って、しっかり相手DFの前に入り込むことを心がけた」と新助っ人FWはしてやったりの表情を浮かべた。

 1点を先制すれば、町田はガッチリと守れるチーム。そこで守備陣を統率したのが、33歳のキャプテン・昌子源だ。三協フロンテア柏スタジアムはゴール裏が近く、選手同士の声が聞こえないこともあるが、そうした逆境を跳ね返すべく、昌子は時に岡村大八と言い合うくらいの激しい要求を見せ、集中力を切らさないように仕向けたのだ。

 細谷真大が登場した後半の柏は攻撃のギアが一気に上がり、町田守備陣にとっても苦しい時間が続いた。「柏さんはボール持つのが巧みなチームっていうことで、1つのズレ、1つのミスが命取りになりますし、特に真大が入ってからは、一瞬の動きは垣田(裕暉)よりも持ってるものがあったんで警戒しました。1本、(谷)晃生がビッグセーブしてくれましたけど、本当にみんなが真大を見てやる感じでしたね」と昌子は1点を守り切った後半45分の痺れる戦いを振り返る。

 守護神・谷や岡村らDFも計算できるプレーを見せつけたが、それ以上に目を引いたのが、ネタ・ラヴィと白崎凌兵の両ボランチ。ネタ・ラヴィは柏の小泉や瀬川祐輔といったキーマンたちからボールを次々と奪い、圧倒的な存在感を示し、白崎も鋭い抜け出しで攻撃の圧力を加えていた。

「シラは昨年なかなか試合に出られず、それでも年齢含めて背中を後輩に見せているところが沢山あった。兄貴肌のところもあって、若手をご飯に連れて行ったりしていて、辛い時期を乗り越えてハイパフォーマンスを見せていると思います。とにかくよう走るし、気が付くし、頭もいい。本当に助かっています。ネタは本当にすごい。球際も強いし、重心の低いドリブルとかが効いていますよね。ボランチは彼ら以外にもヒロ(前寛之)、(下田)北斗君もいるし、(中山)雄太もできる。そこはすごく大きいですね」とキャプテンは連戦でも安定した戦いができる選手層に自信をのぞかせた。

 それは負傷離脱した相馬の穴埋めについても同じ。ナ・サンホの動きは柏守備陣にとって目に見える脅威となっていた。「相馬がケガをしましたけど、『相馬の代わりのサンホ』じゃなくて、彼は『そのままポジションを取るんだ』『1回つかんだら離さない』というギラギラ感を見せていた。前回の仙頭(啓矢)もよかったですし、今日の西村(拓真)もよかった。テテと代わった藤尾(翔太)もしても、エリキにしてもそうですけど、誰が入っても同じことができるチームになってきていると思います」

 目を輝かせる昌子、この勝利で町田は百年構想リーグの勝ち点を12に伸ばし、EAST2位に浮上した。しかも、町田は消化試合が1試合少ない。そのタイミングで2025年のJ1王者・鹿島アントラーズと頂上決戦を迎えるというのは、最高のシナリオに他ならない。3月18日のナイトマッチは町田のホームだが、MUFGスタジアム(国立競技場)開催。大観衆が詰めかける中、雌雄を決する大一番が行われるのだ。

「鹿島は昨年の王者ですし、誰がどう見ても今は一番強いんじゃないですかね。平日の夜7時半にどれだけの人が来てくれるか分からないですけど、そういう人たちに『やっぱり面白かった』『すごい試合だった』と思われる試合をピッチに立つ選手はやっていかないといけない。お互い連戦で『見合って見合って』となるのか、頭からオープンになるのかも分からないですけど、いい準備をしたいと考えてます」と古巣対決を心待ちにしている様子だった。

 鹿島に目を向けると、同い年の盟友・柴崎岳が復調。ここ数試合は短時間出場でも得点に絡むインパクトを見せている。昌子にとっては彼と同じピッチで対峙できる楽しみもあるだろう。後輩の鈴木優磨封じも含め、ポイントは少なくない。町田としては鹿島を完封し、ACLEと百年構想リーグダブル制覇に向かっていければ理想的。次の一戦が絶対に見逃せないゲームになるのは間違いない。

取材・文=元川悦子

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By 元川悦子

94年からサッカーを取材し続けるアグレッシブなサッカーライター。W杯は94年アメリカ大会から毎大会取材しており、普段はJリーグ、日本代表などを精力的に取材。

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