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Jリーグがシーズン移行の検討を開始…年内には可否を決議の意向

2023.04.25

 Jリーグは25日、2023年度の第4回理事会後に会見を実施し、「シーズン移行」について検討を開始したことを明かした。

 シーズン移行の検討に至った背景には、猛暑などの気候問題に加えて「外部環境の変化」があり、主に国際大会のスケジュールが大きな要因になっているとのこと。その一つとして、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)が2023-24大会からシーズン移行すること挙げた。ACLを例にとると、2023年8月から24年5月にかけてグループリーグと決勝トーナメントを行うため、参加するJクラブは23年と24年の2シーズンにまたがり、登録メンバーやチーム状況も異なってくる。


 その他にも、日本代表などが試合を行うインターナショナルウィンドウが、従来の「9月2試合+10月2試合」から2026年以降は「9-10月4試合」に統合されることなどを指摘。本来であればJリーグが佳境を迎える時期に、最大で2週間試合を行うことができなくなってしまうことなども問題の背景に挙げた。

 そういった状況を勘案した結果、「日本サッカーにとって最適なカレンダーを考える最良のタイミング」として、「選手・スタッフ」「ファン・サポーター」「ステークホルダー」「クラブ経営」といった様々な視点からの“最適”を検証し、議論していきたいと説明。今後は4-5月頃を目処に「シーズン移行によるメリットの明確化」「シーズン移行の懸念点と解決方策の明確化」などの洗い出しを進め、5-7月頃に必要な情報の収集と整理、7-9月頃には整理した情報を元にした、方向性の議論を行なって、2023年内に最終的な決議を行うとの方向性を示した。

 また、議論を行うにあたって、素案段階としつつ移行した場合のシーズンのイメージも紹介。現状は2月2週目に開幕し、12月2週目に閉幕という形になっているが、これが8月1週目に開幕し、12月末から1月までがウインターブレーク、そして2月から再開して5月に閉幕。6月から7月はシーズンオフという形となっている。しかし、現状もW杯やアジア杯によって6-7月が中断となる場合もあり、実際にサッカーを行う時期はそれほど変わらないとの認識も強調した。

 なお、移行する場合の最速のタイミングを2026-27シーズンと仮置きし、移行する場合の移行期は「2025シーズンの終了後、2026年の前半を0.5シーズンとする案」と、「2025年から2026年の前半を統合し、1.5シーズンとする案」の2案を検討議題として考えていることも明かした。

 議論の土台として様々な素案が提示されているが、野々村芳和チェアマンも「いろんなステークホルダーの意見をまっさらに聞いていきたい」と語り、これから議論を深めていく中で一つひとつを検証し、結論を導き出したい考えを強調した。

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