[写真]=兼子愼一郎
勝ち点2差で迎えた明治安田生命J2リーグの“首位攻防戦”。ホームのFC町田ゼルビアが3対1で大分トリニータを下し、再び首位に躍り出た。
GKも交えながらビルドアップを試みる大分に対し、町田は2トップが中央に規制をかけ、2列目の両サイドがストッパーに圧力をかけ続けた。前線からのプレスがハマり、徐々に流れを掴むと23分にデザインされた鮮やかなCKから荒木駿太が先制弾を決める。さらに荒木＆エリキの2トップが33分、39分と立て続けに得点を挙げ、前半だけで3得点と大分を突き放す。黒田監督も「前半はほぼプラン通りでした。怖がらずに前からプレッシングに行ったことが功を奏した」と振り返った。
3年ぶりのJリーグ復帰を果たしたエリキは、開幕から全試合でスタメン出場を続けており、これで今季4点目と“超J2級”の活躍を見せている。攻撃のクオリティは言わずもがな、守備でも献身的にプレッシングをかけ続け、黒田ゼルビアに欠かすことのできない存在だ。エリキは「守備のオーガナイズやプレッシングは普段のトレーニングからできているので、それをゲームで表現できたと思います。クオリティを持った選手たちが、目指す守備戦術を実行した結果です。結果を残すことができて、今はとても幸せに思います」とコメント。「黒田監督が求めるメンタリティや戦術をしっかりと理解できていますし、リスペクトしています。すごく強いチームになってきていると思うので、これからも実行していきたい」と意気込んだ。
二次キャンプからのチーム合流となったが、パーソナルトレーナーを付けて調整に取り組んでおり「食事・栄養・睡眠のコンディション維持に努めている。コンディションは問題ない」という。今季初の3連戦を終えたが、翌々週には再びゴールデンウィークに伴う3連戦が始まる。「自分的には3日に1試合がいいくらいですよ（笑）。日本の暑い夏がそろそろ始まるので、自分にとってはプレーしやすいですし、これからいいシーズンが始まりますね」とさらなる爆発に期待感を含ませた。
取材・文＝三島大輔
By 三島大輔
サッカーキング編集部