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【対談】Jリーグ担当者とTikTokクリエイターが考える新たなJリーグの可能性

2022.12.16

[写真]=須田康暉

 Jリーグは4月にショートムービープラットフォーム『TikTok』とサポーティングカンパニー契約を締結。今季、各Jクラブや一般の方も参加できる「『#Jリーグ』チャレンジ ~みんなJリーグ&サッカー動画で盛り上がれ~」企画をTikTokで展開 するなど、積極的に動画投稿を進めてきた。

 この1年のJリーグとしての取り組みやTikTokでの反響、伸びしろなどをJリーグプロモーション部の板垣さんと、TikTokクリエイターで「『#Jリーグ』チャレンジ」の審査員も務めたおおさこさんに話を聞いた。

インタビュー=小松春生

[写真]=須田康暉

———最初に板垣さんからお話をうかがいます。今季TikTokを活用し、『「#Jリーグ」チャレンジ』を実施しました。

板垣 今年4月、TikTokJリーグの双方が求めていたことが合致し、パートナーシップを結びました。その求めていた施策の一つにハッシュタグチャレンジがあったんです。我々としては、TikTok内でJリーグのファンを一人でも多く作りたかった。TikTokさんは一人でも多くのJリーグファンにTikTokの魅力を知ってもらいたかったんです。また、TikTokを運用するクラブも今ほどは多くはなかったので、増やしたかったことがスタートです。

———JリーグとしてTikTokの運用についてはどのように考えていますか?TikTok内で求められるコンテンツに適応する必要もあります。

板垣 パートナシップ締結1カ月前の3月に野々村芳和さんがJリーグチェアマンに就任しました。キャラクターも明るく、野々村さんを軸にしたTikTokコンテンツが一つできるようになれば、と考えました。TikTokでは人を通じてJリーグの魅力を伝えていくのがよいと感じていて。でも、Jリーグは選手を抱えているわけではない。そこで野々村さんの起用を考え、就任してすぐにTikTokで流行っている動画を出したりしました。キレッキレでびっくりしました(笑)。

[写真]=須田康暉

———おおさこさんは、ユーザーの視点で考えたとき、Jリーグのような団体がそういったコンテンツを出していくことを、どのように見ていますか?

おおさこ すごくいいことだと思います。会社などは固いイメージが強いので、親近感を出したりすることが難しいですけど、野々村チェアマンのようにトップに立たれている方が面白い動画を投稿したり、キャラクターが伝わる動画に出ていると、「意外とJリーグって柔らかいんだ」という親近感がすごい湧いてきます。しかも、前向きに挑戦されているので、そこのすごく可愛いところも、より親近感が湧く要素かなと思います。

 例えば、選手がすごいテクニックを披露したり、カッコいいプレー動画を出すだけでなく、ちょっとお笑いを取り入れていたりすると、見ていて楽しそうですし、私はもともとJリーグのことは詳しくなかったですけど、そういう動画を見ると身近に感じて、いいなって思いました。最近はギャップなども大事だと思います。

———Jリーグとして、TikTokやSNSの運用におけるテーマはありますか?

板垣 大きな車輪が二つあると考えています。一つは、既存ファンの方が求めているものです。でも、新しいファンを増やさないと長続きしないので、そこがTikTokやSNSの大きな役割だと思っています。ファンになるきっかけ作りが、もう一つの車輪です。その両輪をうまく回すためにやることが大きな方針です。既存ファンの方たちのエンゲージメントが高まれば、TikTokやSNSで周囲にも波及していき、新しい仲間作りのきっかけになると考えながらやっています。

 一方で難しさもあります。それは“リーグ”という立場です。ファンの方はJリーグの各クラブをまずは応援している。僕らのコンテンツを見て好きになったとしても、その後は選手やクラブに集中していくので、リーグ全体として入ってきてもらえていますが、ある意味、どこかで僕らリーグからは離れていってしまう。リーグとしてのTikTok投稿やSNS展開が現場、集客までつながっているかの手応えは掴むのが難しいという大きい課題があります。

[写真]=須田康暉

———エンゲージという点から言えば、TikTokクリエイターのような方が発信するとダイレクトにTikTokのユーザーさんに伝わりやすくなります。

板垣 おおさこさんには、「#Jリーグ」チャレンジの受賞クラブであるFC東京と名古屋グランパスで観戦VlogのTikTok動画を撮影していただきましたが、リーグ内でも「めちゃくちゃいいね」という声が多くて。すごくキラキラしているんです。サッカー観戦の本当の楽しさが凝縮されていて、それを見て「これはいい」「ここに行きたい」と、人を動かす会話が生まれていたんです。どういったことを意識して撮影・編集されているのかを、今回、僕もおおさこさんにうかがいたかったんです。

おおさこ 父はJリーグが好きでしたが、私は試合を見に行ったことがなく、スタジアムグルメも含めて、その撮影が初めての体験でした。試合だけではなく、グルメもそうですし、お祭りみたいなイベントやブースもあって、本当に充実していて。それが心から楽しかったんです。Jリーグって試合を見に行くと思っている人が多いと思ったので、いかに充実していて楽しいかを伝えられるように撮影しました。たくさんのカットを入れて、とにかく楽しそうな様子を集めることを考えて撮っていました。

板垣 ご自身が「いいな」と思うものをとにかく撮っていたということですか?

おおさこ そうですね。まず、私が「いいな」と思わないと見る人たちの心にも刺さらないと思っています。あと、自分がワクワクすることもそうですが、見ている人が飽きない動画も大事です。同じ画角になりすぎない、なるべく場所を変える、自分を映すだけでなく、ご飯やお店、景色を撮るなど、とにかくいろいろなカットで、ずっと面白い画面になるように心掛けています。

———そもそも、おおさこさんはなぜTikTokでの発信を始めたんですか?

おおさこ きっかけはおうち時間が長くなったことです。社会人1年目終わり頃、お休みの日にやることがなくなり、自分の人生の新しい趣味を考え、最初にYouTubeをゼロから始めてみたんです。そこから、せっかくやるならもっと新しい人に見てもらえた方が、ということで拡散力がすごくあるTikTokを始めました。ご飯や旅行スポットを紹介するアカウントとして始め、最初の動画からかなり再生数が伸びたので、「頑張らないと!」と本格的にやるようになりました。そこから2カ月後くらいに投稿した旅館紹介動画が100万回再生を越え、投稿後に2カ月先の予約まで埋まったと、旅館の方からお聞きして。私の代表的な動画になりました。

[写真]=須田康暉

———成功事例なので、すべてがうまくいくとは限りませんが、地域との相乗効果も含め、Jリーグもヒントになりますね。

板垣 そうですね。地域の魅力発信はこれからどんどんやっていきたいと思っています。

———こういったクリエイターが増えることは、Jリーグとしても『「#Jリーグ」チャレンジ』の参加者もそうですし、そもそもの認知・拡大につながります。

板垣 今年からJリーグは写真や動画をインターネット上に投稿するガイドライン(※1)を新しく作りました。今まではスタジアムに試合を見にきてもインターネット上にアップしてはいけないルールでしたが、それを明文化して、「このルールの範囲だったらどんどんアップしてね」と。その投稿が誰かの「好きになる」きっかけになりますし、もっと増えてほしいですね。「Jリーグ 観戦」で検索すると、動画や写真付き投稿がすごく増えました。ガイドラインを運用した効果なのかなと思います。

(※1)リーグ公式試合における写真・動画のインターネット上での使用ガイドライン
https://www.jleague.jp/guidelines/

[写真]=須田康暉

———おおさこさんは『「#Jリーグ」チャレンジ』に審査員としても参加されました。いろいろな投稿を見ての感想はいかがでしたか?

おおさこ どの動画のクオリティも高くて、すごく驚きました。私が見て、「美味しそう、行ってみたい、このプレーかっこいい」とワクワクする動画がたくさんだったので、すごくよかったです。

板垣 各クラブさんのTikTokへの理解がかなり深まった1年だったと思っています。

おおさこ どんどんやってみて、やってみて、ですね。流行りの音源を使われていたり、最後にオチのある動画があったり、見ていて楽しい動画がたくさんありましたし、参加されている皆さんも楽しんで投稿されてる印象がありました。自分が楽しんでやれるかが、大事なラインだと思います。

———一方で勝負事がある世界ですし、運用で苦労する部分もあると思います。ファン・サポーターの方には温かい目で見てほしい気持ちはありますか?

板垣 もちろん温かい目で見てほしいです(笑)。確かに、『「#Jリーグ」チャレンジ』をやる中、成績が悪かった場合に参加することへ引け目を感じるという意見もいただきました。兼ね合いが難しいと。

 あとはTikTokをやることで、これまでJリーグに興味がなかった方々にどう届いているのか、もっと理解を深めていかなければいけません。ファンの方々に楽しんでいただくのが大前提ですが、まだJリーグを知らない方々に魅力を届けていきたい。ある程度の手ごたえを感じているものの、今後リーグとしては“効果の見える化”に取り組んでいきたいと思っています。

[写真]=須田康暉

———最後に板垣さんからサポーターの方やサッカーファンに向け、来年以降のTikTokでの展開などをお願いします。

板垣 今後はもっともっとJリーグの魅力、選手の魅力が伝わるクラブからの投稿が増えてほしいと思っています。いいキャラクターを持った選手はもっとたくさんいると思いますし、あとはプレーですね。短尺の何気ない技や練習中、不意に見られるすごいプレーも日々ゴロゴロと転がっているはずです。それらをもっと世に出していきたいです。

 ファン・サポーターの方たちには、自分が楽しいでいる様子などをどんどん投稿をしていただきたいです。それが誰かの「好きになる」きっかけになります。この1年間TikTokをやってきて、そこでしか表現できないJリーグの面白い動画も結構あると感じたので、投稿しない方もぜひ動画を見てもらいたいですね。

———おおさこさんからは、ぜひファン・サポーターに投稿の呼びかけもお願いします。

おおさこ 実際に投稿してみて、動画を見てくださった方から、「ここのスタジアムグルメはもっと美味しいよ」とか、「この試合を見てほしい」とか、さらにおススメがあるというコメントもたくさんいただいたんです。皆さんのJリーグ、クラブに対しての愛がコメントにこもっていたので、その愛を皆さん自身でぜひ動画にして、もっと広げてほしいですね。

TikTokJリーグの取組みついてはこちら

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By 小松春生

Web『サッカーキング』編集長

1984年東京都生まれ。2012年よりWeb『サッカーキング』で編集者として勤務。2019年7月よりWeb『サッカーキング』編集長に就任。イギリスと⚽️サッカーと🎤音楽と🤼‍♂️プロレスが好き

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