[写真]=宮地輝、兼子愼一郎
■浦和レッズ カップ戦で存在感を見せた選手たちは起爆剤となれるか
【プラス材料】
9月を無敗で乗りきったが、10月に入ってから公式戦で1分2敗と苦しんでいる。リーグ戦ラスト7試合で、目標のACL出場権を得るためにも、ここでズルズルといくわけにはいかない。
JリーグYBCルヴァンカップ準決勝でセレッソ大阪と対戦した2試合では、GK鈴木彩艶やDF山中亮輔、DF西大伍、DF槙野智章が長い時間のプレータイムを得て、FWキャスパー・ユンカーも久々のスタメン出場を果たした。山中のアシストでユンカーがゴールした場面もあり、シーズン終盤の戦力として心強いものを見せたのは好材料だ。
必ずしも内容がいいわけでもないが、勝利し続けた夏場を終え、ここではっきり課題を指摘されるゲームがあった。それを前向きに捉えて、ネジを締め直したい。
【マイナス材料】
浦和レッズが良い立ち位置を取りながらボールを運ぶ、ポジショナルプレーと呼ばれる方向性でサッカーをしていることは相手チームも理解している。結果が出なかった3試合の共通項目は、ボールの受け際で厳しい寄せを受けた時にキープしきれない場面が目立ったこと。より立ち位置に工夫する部分、個々でバトルに負けない部分の両輪が改善として必要だ。
また、中盤ではMF平野佑一がビルドアップで果たす貢献度が、C大阪とのルヴァンカップ準決勝第2戦でベンチスタートになったことにより際立った感もある。不在によって存在感を示す選手が出るのは、チームとして望ましくない。
これからの2週間は残り少なくなったリーグ戦とACL出場権の懸かる天皇杯が待つ。このガンバ大阪戦で結果が出なければ、チームのメンタル的にもかなり厳しい状況に追い込まれてしまうだろう。
文:totoONE編集部
■ガンバ大阪 相性の良い敵地で4年連続白星なるか。懸念は負傷者の多さ
【プラス材料】
直近の北海道コンサドーレ札幌戦に敗れ、またしても連勝ができず波に乗りきれない状況が続いている。深刻なのは、その札幌戦で今季最多の5失点を喫した守備。一時期は点が取れないながらも守備は堅く、それによって勝ち点を拾っていたが、現在は点が取れつつあるものの、それを上回る失点を喫して勝ち点を積み上げられない試合が続いている。修正が急務だろう。
もっとも、今週火曜日に行われた今季初のプレス公開練習を見る限り、決して雰囲気は悪くない。負傷離脱していたMF小野瀬康介や長らく戦列を離れていたMF福田湧矢、FW白井陽斗らは完全合流しており、攻撃のアクセントになる動きも期待できそうだ。
浦和レッズとの『埼玉スタジアム2002』での対戦は3連勝中。今回のアウェイ戦でも相性の良さを示せるか。
【マイナス材料】
相変わらずケガ人が多い。先に書いた今週火曜日のトレーニングを見る限り、DF三浦弦太、DF昌子源、FW小野裕二、FWレアンドロ・ペレイラ、FWチアゴ・アウベスらの復帰は厳しそうだ。また、DFキム・ヨングォンも韓国代表から戻ったばかり。ワールドカップアジア最終予選は移動もある中で2試合ともフル出場していることを思えば疲労が気になる。直近の札幌戦ではキム・ヨングォンにしては珍しくイージーミスから得点を許すなど、集中力を欠くシーンが散見しただけに挽回を願いたいところだが……。
リーグ戦も残すところ7試合。ここからの3試合は浦和、サガン鳥栖、横浜F・マリノスと上位争いを繰り広げるチームとの対戦が続く。ここで勝ち点を積み上げられないようなことがあれば、いよいよどっぷり残留争いに巻き込まれる可能性は高い。その危機感を勝ち点につなげる試合を期待したい。
文:totoONE編集部