©︎Keita KOBAYASHI
名古屋グランパスがマッシモ・フィッカデンティ監督の“復帰戦”を白星で飾った。
同監督は4月30日、新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けたことが発表され、チームの活動から離れていた。監督不在期間中に行われた明治安田生命J1リーグ戦4試合では、それ以前の9勝2分1敗という好成績から一転し、1勝3敗と停滞。5月12日のJ1第21節・鹿島アントラーズ戦はシュート0本で0-2と屈辱的な完敗を喫した。
13日の練習からチームに合流し、5試合ぶりに指揮を執った15日の第14節・清水エスパルス戦、同監督は試合前、選手たちに次のような言葉を投げかけたという。
「ここ最近の負け方は、自分たちがサッカーをやることに恐怖を感じているようなシーンがいくつかあった。それは本当に気に入らない。まずは自分たちから仕掛けて、出せるものを出したうえで、結果を受け入れる。それができれば負けることはほとんどないだろうと、自分たちの力を信じている」
指揮官に檄を飛ばされたチームは、立ち上がりから攻勢に出た。24分にセットプレーのこぼれ球を柿谷曜一朗が押し込んで先制点を奪うと、後半に入っても攻め手を緩めず。50分、89分にマテウスが鮮やかなシュートを突き刺してリードを広げ、3-0の快勝を収めた。
「やっぱり監督がいると締まる」と振り返ったのは中谷進之介だ。「もちろんチーム全体が組織として成り立っていると思いますけど、練習や試合に向かう時、監督が持ってる雰囲気というのは、僕たちにすごく良いものをもたらしてくれました」。不在期間を経て、改めてフィッカデンティ監督の存在の大きさを実感したようだ。
指揮官は今シーズン11勝目を挙げたチームに対して、「すべてのプレーに気持ちを、意地を見せていこうと試合前に伝え、そのとおりにやってくれたことを本当に誇りに思う」と評価した。
停滞ムードを一気に払拭した指揮官の復帰戦。ここからまた一戦一戦粘り強く戦い、勝ち点を積み重ねていく。
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By サッカーキング編集部
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