[写真]=Noriko NAGANO、J.LEAGUE
■北海道コンサドーレ札幌 勝利で功労者2人のホーム最終戦に華を添えたい
【プラス材料】
終盤戦になって、攻守両面に安定感が出てきたように見える。中盤戦までは失点が多かった守備陣も、大崩れしそうな気配はあまりない。負けない戦いができるようになってきたと言えるだろう。
今節のセレッソ大阪戦は今季最後のホームゲーム。ここ最近はホームゲームでのパフォーマンスが良好で、シーズン締めくくりのひとつの節目としてモチベーションは高いはず。離脱から復帰したFW菅大輝も先発メンバーに名を連ねると予想する。
そして、何と言ってもDF石川直樹、MF早坂良太という両ベテランの今季限りでの現役引退が1日に発表された。功労者とも呼べる両選手のホームでのラストゲームを勝利で飾ろう、という意欲は極めて高まっているはずだ。
【マイナス材料】
マイナス材料としては、前節のサンフレッチェ広島戦で露呈した試合運びの拙さが挙げられるだろう。2点のリードを得ながらも、そこから数分間で2失点。気が緩んだのかどうかは分からないが、本来であればそこからさらに勢いづいて畳みかけなければいけないところを、逆に同点に追いつかれてしまったのはいただけない。上位争いをしているわけでもなく、残留争いをしているわけでもないからなのか、勝利への意欲を若干欠いていたと指摘されかねない失点だった。
今節は退任が決まった監督とともに天皇杯出場を目指して意気込むC大阪が相手。それだけに、メンタル面で後手に回るようだと苦しくなる。
文:totoONE編集部
■セレッソ大阪 指揮官の退任発表が裏目に出なければいいが
【プラス材料】
第29節の大分トリニータ戦、前節の横浜FC戦と2試合続けて完封勝利。その前は5試合連続で失点していたが、どちらのゲームも1-0と1点を守り抜いての白星だった。堅守のセレッソ大阪がよみがえりつつある。
2試合連続でのクリーンシート達成に大きく貢献したのが、守護神のGKキム・ジンヒョンだ。失点してもおかしくない場面でスーパーセーブが飛び出し、何度もゴールを死守した。今節の北海道コンサドーレ札幌戦でも守護神の活躍に期待したい。
大分戦から選手の配置を変更。MF坂元達裕を右サイドから最前線に上げ、その右サイドにはサイドバックが主戦場のDF片山瑛一を起用した。特に守備面での活躍が光る片山を起用したことで、チーム全体のバランスが良くなっている。
【マイナス材料】
11月27日にミゲル・アンヘル・ロティーナ監督の今季限りでの退任が正式に発表された。選手たちはロティーナ監督のポジショナルサッカーに手応えを感じていただけに、シーズン終了前の退任発表はメンタル面に影響を及ぼす可能性がある。
FWの得点数が少ないのは気になるところ。横浜C戦はFWブルーノ・メンデスのゴールで勝利したが、B・メンデスの得点は10試合ぶりのものだった。FW豊川雄太は4試合ゴールがなく、FW柿谷曜一朗、FW都倉賢、FW高木俊幸の3人は約2カ月以上ゴールネットを揺らすことができていない。天皇杯出場やACL出場権争いを勝ち抜くためにも、攻撃陣の奮起が必要だ。
文:totoONE編集部