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ティーラシンが意地の一発も「うれしい気持ちはなかった」…清水は泥沼6連敗

2020.09.13

約7カ月ぶりのゴールを決めたティーラシン [写真]=J.LEAGUE

“タイの英雄”が意地の一発を見せた。清水エスパルスティーラシン・デーンダーは、12日に行われた明治安田生命J1リーグ第16節の鹿島アントラーズ戦で76分からピッチへ。すると、わずか3分後の79分にゴールを決めて、チームを勢いづけた。

 人一倍の気合いが入っていた。ティーラシンは8月22日の第12節・横浜FC戦での出場を最後に、直近3試合はメンバー外。今シーズンから加入した清水での得点は2月のリーグ開幕戦での1点のみで、「全然、自分がダメ」と不甲斐なさを募らせていた。


 約7カ月ぶりに生まれた得点は、ストライカーらしい巧みなシュートだった。鈴木唯人からの縦パスをペナルティエリア内で受け、ワントラップで反転しながらゴール方向に向きを変えて蹴り込むと、カバーに入った相手DFの股の間を抜いてネットを揺らした。

 しかし、「うれしい気持ちはなかった」と言うように、得点後もティーラシンの表情は崩れなかった。すぐさま次の1点を狙いに行ったが、これ以上鹿島ゴールを割ることはできずに試合終了。1-2で敗れ、チームとしては24年ぶりのリーグ戦6連敗という屈辱を味わった。

 ただ、戦力の底上げが課題の一つとなっている清水にとって、竹内涼ヘナト・アウグストヴァウドといった主力メンバーを温存して臨んだこの一戦で、ティーラシンや鈴木、河井陽介ら出場機会に飢えるメンバーが気を吐いたことは収穫として挙げられる。1週間前のホームゲームで柏レイソルに敗れた直後、キャプテンの竹内は過密日程を戦い抜くためにも「出ている11人だけではなく、ベンチ、ベンチ外のメンバー全員の力が必要」と訴えていた。レギュラー争いに割って入る気概を見せた選手たちの存在は、連敗が止まらない泥沼の状況下で数少ない光明だ。

 AFCチャンピオンズリーグの日程の影響を受け、次は中3日でアウェイの横浜F・マリノス戦が控えている。鹿島戦後の会見で、「また毎日の練習でハードワークをするところからやっていく」とすぐさま切り替えていたティーラシン。クラブワースト記録に並ぶ7連敗が目前に迫っている今、総力戦で苦境を乗り越えるしかない。

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By 平柳麻衣

静岡を拠点に活動するフリーライター。清水エスパルスを中心に、高校・大学サッカーまで幅広く取材。

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