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小林悠が「今日は勝つ」と誓った瞬間とは? 川崎F、10連勝の裏側

[写真]=金田慎平

 前節までに驚異の9連勝を記録したJ1首位の川崎フロンターレ。その連勝街道を止める力を持つクラブとして名前が挙がっていたのが第11節の対戦相手であるセレッソ大阪だったが、結果は5ー2で川崎Fが大勝を収めた。C大阪のミゲル・アンヘル・ロティーナ監督が「もともとクオリティのあるチームが、後半途中で交代選手によってさらに強くなる」と頭を抱えれば、DF瀬古歩夢は「“ここ”っていうところでのスイッチの入れ方が上手い。他のチームとは一味違いましたね」と、川崎Fの抜きん出たクオリティを表現した。

●“爪を隠す”鬼木監督…戦術面を着々とアップデート

[写真]=金田慎平


 試合後のオンライン会見では、鬼木達監督に加えFW小林悠、MF脇坂泰斗が取材に対応。リーグ戦10連勝を成し遂げた秘訣への質問が相次いだ。マネジメント手腕が称賛される鬼木監督だが、おいそれとチームの内情は明かさない。「選手とスタッフがしっかりやってくれた結果ですよ。個人的にも10連勝に特別な思いはない」と多くを語らなかった。

 今季は新布陣4ー3ー3を基本としている川崎Fだが、この試合では途中から前線が2トップ気味になり、中盤を厚くする修正が施された。そのことについて問われても、鬼木監督は「中盤の構成をちょっとね。選手はあまりやっていない形によく対応してくれました」と語る。しかし、序盤の劣勢を跳ね返し、大量得点で勝利したチームが「あまり準備していない」システムで戦っていたとは、にわかには信じがたい。数年前までの中央突破型のチームからは明らかに変貌していながら、普段から戦術面について詳細を語らない鬼木監督。リーグ王者奪回に向け、さらなるオプションを用意しているかもしれない。

●ベンチ外選手の姿に奮起…小林悠が“川崎のエース”である所以

[写真]=金田慎平


 この日先発出場し、決勝点となるチーム3点目を決めた小林悠も、「勝てたのは焦れずにやり切れたから。相手の狙い通りにやられて苦しい試合でしたけど、自分たちのプレーをやり続ければ点は取れるとチーム内でも話していましたから。それが今日の勝利にも、連勝にもつながっている」と話す。

 そんななかで、10連勝を達成できた要因の一つとして、小林はベンチ外メンバーの存在を挙げた。「ナイターで試合をするとき、午前中にグラウンドに来て散歩することがあるんですが、今日来てみたら、(齋藤)学やヤマ(山村和也)といったベンチ外のメンバーが走り込みをしていたんです。それを見て、『試合に出ている選手が頑張らない訳には行かないな』と強く感じました。彼らがいるから僕たちは試合ができるんだ、と。彼らの姿を見た瞬間、『今日は勝つ』と心に決めました」

●「勝つだけじゃ、僕らは満足しない」成長を試合で示す脇坂泰斗

 C大阪に先制を許したあと、チームを救う直接フリーキックでの同点弾を記録した脇坂も、日々の練習が連勝の秘訣だと語る。「試合での勝利が注目されますが、それだけでは満足しないのがフロンターレの良いところです。勝った試合のなかからも課題を見つけて、日々の練習から課題克服のために激しくやることができている。毎日の積み重ねこそが成長につながっているんです」と語気を強めた。阪南大学から2018年に加入した脇坂はまだプロ3年目だが、旗手怜央三笘薫が躍動する今季はもはや中堅の風格が漂う。

 新戦術が機能し、選手同士が刺激し合う。そして、試合だけでなく日々の練習から成長を重ねる。川崎Fの強さの裏には、そんな好循環が存在しているようだ。

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