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抜群の安定感を誇る町田のルーキー守護神。昇格に向け勝負どころの岡山は千葉が相手

■ルーキーらしからぬ存在感でチームを支える町田の正GK

怒涛の3連勝で首位をキープしている町田が、こちらも3戦無敗と調子を上げつつある12位の水戸と、野津田で対峙する第32節の注目カード。この一戦では、シーズン途中から町田のゴールマウスに立ち続けている、ルーキーの守護神をご紹介します。

湘南工科大附属高校、日本体育大学を経て、今シーズンから町田に加入したゴールキーパーの福井光輝は、いきなり開幕からベンチ入りを果たし、以降も常にサブとしてリーグ戦のメンバーに名前を連ね続けると、チームが3連敗を喫したタイミングだった第12節の東京V戦でスタメンに抜擢されます。すると、いきなり先制点こそ許したものの、その後に4ゴールを重ねた町田は逆転で5試合ぶりの白星を奪取。このゲームで安定したパフォーマンスを披露した福井は、次戦以降もスタートからピッチに登場し、チームも3連勝を記録。一気に定位置を確保してしまいました。

[写真]=J.LEAGUE

ここまでは19試合に出場して17失点と、1試合平均でも1失点を割る数字を叩き出すなど、首位に立ったチームの守備陣の中でも確かな存在感を発揮。本人も「チームのみんなが自分のプレーをわかってくれて、それでやりやすくできているので、そういう部分でチームのみんなに感謝しています。仲間がいるから自分のプレーができるので、これを続けていきたいですね」とチームメイトへの感謝を口にするあたりに、個人とチームの好サイクルが窺えます。

個人的に初めて彼のプレーを見たのは、高校3年時の選手権神奈川県予選。湘南工科大附属高校自体がボールポゼッションを重視するスタイルだったこともあって、「確かに高校時代だったら、足元を中心としたサッカーに合わせてやっていましたし、それが自分の持ち味だと気付かせてくれたのは室井(雅志)監督だったので、チームも自分も繋ぎ倒していましたね(笑)」と当時を振り返った福井。ただ、「どんどん上でプレーするにつれて、繋げない所もありますし、そういう部分では蹴る判断やどういうボールを蹴るか、という所の大事さはプロになってからより感じる部分がありますね」とも。以前とは考え方やスタイルにも変化が生まれて来ているようです。

実際に町田でも自身のストロングを生かす、“繋ぐ”プレーにトライしたそうですが、「試合に出始めた頃は、そこで短いボールで弾かれたりして、チームを困らせてしまったんですけど、ディフェンスからも『そういう時は裏とか落とすボールとかの方がいい』と言われるので、今は自分がというよりは、チームがどういうプレーを求めているのかを、しっかり深津さんとか酒井さんと喋ってやっていけているかなと思います」とのこと。最近は「ディフェンスの裏に目掛けたパントキックだったり、エリアを引っ繰り返すようなプレースキック」に手応えを掴んでいる様子。結果が自信に繋がっている部分も多分にあるでしょう。

今後に向けても期待が集まりますが、本人は謙虚な姿勢を保ちつつ、大きな目標も口に。「間違いなくプレーの幅は広がっていると感じますし、そこで驕らずにもう1回地に足を着けて、毎日同じ準備を1周1周して行って、どんどん上に行けるように、日本を代表するキーパーになれるようにやっていきたいと思っています」と言い切る福井のさらなる成長が、今から非常に楽しみです。

好調同士の対戦となったこのカードは、町田が過去のリーグ戦ではホームで無敗というデータが残っており、現在は水戸に2連勝中と相性も上々。面白いゲームになることを期待しつつ、町田の尋常ではない安定感を考慮すると、ここはホームチームの勝利を予想。「1」にマークします!

■ハマれば強い千葉相手に、成長著しい岡山の若手DFがどう迎えるか

8月以降は持ち直し、白星先行の9位に付けている岡山と、前節は山口に4-0と大勝を収め、5試合ぶりに勝ち点3を手にした16位の千葉が、Cスタで激突する一戦。この90分間からフィーチャーしたいのは、プロ2年目の今シーズンにリーグ戦デビューを果たした20歳の若武者です。

[写真]=J.LEAGUE

福井県出身の下口稚葉は、6期生として中学年代からJFAアカデミー福島でプレーし、昨シーズンに岡山へと加入。ルーキーイヤーは「アカデミーの時は少しスマートさだったり、ボールを繋ぐ所を意識してやっていたんですけど、ファジアーノに入ってサッカーの本質的な所、走る所だったり球際を本当に追求してやる中で、『こっちの方がストロングだな』って自分が思う部分も出てきました」と自身の特徴を改めて見つめ直すことができたものの、リーグ戦5試合でベンチに入りながら出場はありませんでした。

迎えた2018年シーズンは、開幕からコンスタントにメンバー入りを続けると、とうとう第13節の福岡戦ではスタメンでJリーグデビューを飾ります。難敵相手にスコアは2-2。下口も右ウイングバックで奮闘しましたが、やや対面に入っていた駒野友一とのマッチアップは分が悪く、次節からはベンチからも外れる回数が多くなってしまいます。

再びチャンスが巡ってきたのは第28節の大分戦。後藤圭太の負傷を受けて、後半開始早々からまたも右ウイングバックで登場し、一時は同点となる仲間隼斗のゴールに繋がるクロスを供給すると、第29節の金沢戦では3バックの右でスタメンフル出場。チームも完封で勝ち切り、下口は初めてピッチで歓喜の瞬間を味わったのです。

「ゲームでしかわからないスピード感や、敵への対応というのは凄く意識して練習できるようになりましたし、ゲームをイメージしながら、毎週出た課題を考えながら練習できるのは、凄く自分にとってプラスだと思います」と、試合に出場することで感じる自身の変化を語った下口。再び後藤の負傷退場で、前半から途中投入された第30節の水戸戦は0-1で敗れたものの、今シーズン3度目のスタメン起用となった前節の栃木戦では、チームも集中した守備を披露して“ウノゼロ”で勝ち点3を獲得。31番も堂々たるプレーぶりで勝利に貢献していました。

最近の充実感を問われ、「もちろん勝利の瞬間を、同じピッチでみんなと味わえるのは本当に嬉しいことです。去年はそういう経験ができなかったので。でも、去年の全然ゲームに絡めなかった自分を知っていますし、その時の想いもわかっているので、一喜一憂せずに、1試合1試合課題を見つけて、自分を見つめ直す作業が絶対に必要だと思います。何も自分は得ていないですし、毎日が本当に勝負なので」と紡いだ言葉からも、地に足の着いた性格が滲み出る下口。「日頃の練習からもっともっと『ああ、コイツを使いたいな』と思ってもらえるように、自分の色や熱を出していきたいと思います」と言い切った姿に、今後への期待が膨らみます。

昇格プレーオフ圏内とは4ポイント差だけに、とりわけホームゲームではきっちり勝っておきたい岡山にとっても、前節こそ完勝を収めたものの、ゲームによって波の激しい千葉はなかなか出方の読めない難敵ですが、通算対戦成績では6勝2分け9敗と負け越している中で、ホームでは6勝2敗と圧倒的に勝ち越しているデータが。ここはこの数字も後ろ盾に、岡山勝利の「1」で勝負します!

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