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【広島vs湘南プレビュー】広島は33歳のクラッキ・柴崎が攻撃を牽引…湘南は2003年を最後に広島戦で白星なし

2018.08.03

ベテランの域に達した広島の柴崎晃誠だが、運動量が落ちる気配はない [写真]=J.LEAGUE

サンフレッチェ広島 過密日程が続き、キャンプの成果が問われる一戦

【プラス材料】
 浦和戦で受けた屈辱を跳ね返すかのような4-1の快勝劇。J1トップの攻撃力を誇る横浜FMに対し、試合終了間際の失点以外はほとんどチャンスらしいチャンスも与えない守備は、広島に勝利をもたらし続けた「靴一足分の寄せ」が復活した証である。

 また、4点中3点が柴崎晃誠のCKから生まれるなど、セットプレー起点の得点が増えていることも攻撃の安定感につながった。その柴崎はカウンターによる渡大生のJ1初得点も洒落たパスによってアシスト。真夏の夜でも運動量を落とさない33歳のクラッキの存在が広島を牽引している。

 浦和戦では厳しくマークされていたパトリックも渡の献身的なサポートを受けつつ、力強いプレーで相手に脅威を与え続けた。19試合14得点、2位の興梠慎三やD・オリヴェイラに4点差とトップを独走している。

【マイナス材料】
 3連戦の3戦目。一方、湘南は1日の柏戦から中3日とはいえ、その前は中9日空いており、蓄積疲労は広島の方が濃い。しかも広島は1日は横浜でのナイターであり移動距離も長く、サッカー以外の部分での疲労もこの夏場は考慮しないといけない。

 スタートメンバーもリーグ再開以降はFWの1人を除いて同じ。横浜FM戦で素晴らしいサッカーを披露しただけにスタートリストの変更は現実的ではないが、広島の夏の「凪」(風が吹かない状況)は疲労した身体にとっては厳しい。インテンシティーの高いプレーを表現するには心身のコンディション調整が重要。韓国キャンプで鍛えあげた成果が問われる戦いとなる。

文:紫熊倶楽部 中野和也

湘南ベルマーレ 新加入の山﨑が前節で2得点の活躍

【プラス材料】
 台風12号の影響によるリーグ第18節・川崎戦の中止を経て臨んだ前節の柏戦、湘南は相手に押し込まれる時間こそあったものの、秋元陽太のビッグセーブをはじめ、個々がゴール前で粘り強く体を張った。無失点に抑える一方、山﨑凌吾が加入後初ゴールを含む2得点の活躍を示し、2-0で勝利した。第17節・神戸戦から2連勝、リーグ再開以降負けなしで勝ち点を積み上げている。

 柏戦ではさらに、けがで離脱していた山根視来が復帰し、今夏加入した小川慶治朗が初出場を果たした。5試合ぶりに先発した石川俊輝も中盤を締めて勝利に貢献するなど、層の厚さを感じさせた。チーム内の競争が切磋琢磨を生み、チーム力に昇華されていることが窺える勝利だった。

【マイナス材料】
 けがから復帰したメンバーがいる一方で、柏戦では大野和成が前半途中に負傷交代した。状態は不明だが、夏場の連戦を思っても、早期の回復が望まれるところだ。

 今節対戦する広島との通算対戦成績は12勝4分20敗、広島のホームでは4勝3分11敗と、いずれも負け越している。なにより、最後に湘南が勝利を挙げたのはJ2で対戦した2003年までさかのぼらなければならず、近年の相性は芳しくない。

 湘南のホームで迎えた4月の前回対戦は0-2で敗れている。ゲームの内容は悪くなく、むしろ流れを手繰り寄せてもいたが、堅守に封じられ、パトリックの2発に沈んだ。試合巧者の首位チームに対し、リベンジはなるか。

文:隈元大吾

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