トップ下での起用が見込まれる、鳥栖のフェルナンド・トーレス [写真]=J.LEAGUE
■サガン鳥栖 小野の出場停止によるメンバー変更がプラスに転じる可能性も
【プラス材料】
F・トーレスと金崎夢生というJリーグ屈指のFWコンビをもってしても、勝ち点3を得ることができない。その大きな要因は連携不足によるものだが、小野裕二の出場停止が功を奏することになるかもしれない。
前述した2人の加入前から、鳥栖の前線を活性化した若きFW田川亨介が先発するかもしれないからだ。F・トーレスは、1枚下がった位置でボールを受けることになるだろう。フィニッシュの形でF・トーレスに合わせる難しさよりも、純粋に彼に預けてどんな形でも対応できる布陣を引いた方が結果につながりそうだ。そのパーツとして、若き田川に期待がかかる。
【マイナス材料】
フィニッシャーとして期待がかかるF・トーレスと金崎だが、そこにボールを供給する小野が出場停止となった。ただでさえ連携不足を指摘されている中で、前節もいい形を演出した小野が累積警告で出場できない。ここにきて、新しい連携を模索する事態となってしまった。
課題の得点力不足に対して強力な補強を行ったにもかかわらず、結果を出せていないマッシモ・フィッカデンティ監督の苦悩は続きそうだ。
文：totoONE編集部
■セレッソ大阪 柿谷＆清武の復調で攻撃面には改善の兆し
【プラス材料】
リーグ前々節の仙台戦で柿谷曜一朗が68分からピッチに立ち、中断明け初出場。さっそく丸橋祐介のゴールをアシストし、得点に絡んだ。柿谷が欠場した3試合は個の力不足に加え、味方の動きを生かす彼の不在が大きく影響し、わずか1得点と得点力不足に苦しんでいただけに、攻撃面の改善には期待が持てる。
また、前節の神戸戦では、清武弘嗣も4試合ぶりに戦列復帰を果たした。まだ万全とは言い難いコンディションではあるものの、一時期の攻撃陣の駒不足からは解消されつつある。
今節対戦する鳥栖には、直近3対戦で8得点。相性の良さを発揮して、6試合ぶりのリーグ戦白星をつかみたい。
【マイナス材料】
中断明け以降、リーグ戦は5試合未勝利が続く。前節の神戸戦では、前半をリードして折り返しながら73分に同点弾を献上。リーグ中断前は1試合平均1失点に踏みとどまっていた守備が、中断明け後は5試合で9失点と安定感を欠いている。
徐々に持ち味である粘り強さは見られるようになってきたが、失点癖が抜けずに勝ち点を取りこぼす状況が続き、チーム内の活気は失われつつある。これ以上、首位との勝ち点差を広げないためにも、チームの士気を高めるためにも、勝ち点3が欲しい。その意味で、下位に沈む鳥栖との今節は重要な一戦となる。
リーグ再開後、最前線を預かる杉本健勇や山村和也に得点がない。特に杉本は得点王を争った昨季から一転、今季は17試合に出場して3得点にとどまっており、本来の得点力を発揮する時が待たれる。
文：totoONE編集部