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浦和、アジア制覇を祝福したシャペコエンセに「この1年間の力強い歩みに敬意を表します」

2017.11.29

浦和のゴール裏で緑色のビジュアルシートと横断幕が掲げられると、シャペコエンセの選手たちが観客席にユニフォームを投げ入れた [写真]=兼子愼一郎

 28日、ブラジルのシャペコエンセが航空機墜落事故で多くの命を失ってから、1年がたった。

 世界中から追悼のメッセージがシャペコエンセに寄せられる中、その数日前にTwitter上で、あるクラブとの交流があった──。


 25日夜、ブラジルから約1万7000キロ離れた埼玉スタジアムでは、AFCチャンピオンズリーグ決勝第2戦が行われていた。

 浦和レッズがアルヒラルを相手に劇的な勝利を飾り、10年ぶり2回目のアジア王者に輝いた。

 すると、日本時間の26日朝、シャペコエンセがTwitterで「おめでとうございます! シャペコエンセはAFCチャンピオンズリーグで優勝した浦和に敬意を表します!」と投稿。

 それを受け浦和はTwitterで「ありがとうございます。みなさんのこの1年間の力強い歩みに、あらためて敬意を表します。」とメッセージを送った。

 さかのぼること3カ月。

 8月15日、埼玉スタジアムでスルガ銀行チャンピオンシップが行われた。

 2016JリーグYBCルヴァンカップ王者である浦和の対戦相手が、コパ・スダメリカーナ2016王者のシャペコエンセだった。

 試合終了後、普段は赤く染まっている浦和のゴール裏に、緑色のシートが浮かび上がる。

 そして、ゴール裏の最前列で「また世界の舞台で会いましょう」というメッセージの横断幕が浦和のサポーターによって掲げられたのだ。

 予期せぬ出来事に感銘を受けたシャペコエンセの選手たちは、浦和のゴール裏に向かって拍手を送ると、複数の選手が観客席の近くまで駆け寄り、自らが着ていたユニフォームを投げ入れた。

 浦和は後日、サポーターの発案で、緑色のビジュアルシート10000枚をシャペコエンセに寄贈している。

 AFCチャンピオンズリーグで優勝した浦和は、FIFAクラブワールドカップ UAE 2017への出場権を獲得した。

 シャペコエンセはコパ・リベルタドーレスで奮闘したものの、惜しくもグループステージで敗退している。

 浦和レッズとシャペコエンセ。世界の舞台での再会を夢見て、深い絆は永遠に続いていく。

文=大西 徹

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