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【広島vsFC東京プレビュー】広島は勝てば、甲府が引き分け以下で残留決定…FC東京は期待の新星、久保建英の起用も

2017.11.24

契約上の問題でピーター・ウタカを起用できないFC東京は、プロ契約を交わしたばかりの久保建英を使う可能性も [写真]=J.LEAGUE

サンフレッチェ広島 アンデルソン・ロペスの1トップが機能しチャンスが激増

【プラス材料】
 リーグ前節は5試合ぶりとなる複数得点+流れからのゴールで、やはり5試合ぶりの勝利。難敵の神戸を2-1で撃破して再び残留圏に浮上したことで、チームの雰囲気は劇的に変わった。

 トレーニングでも前向きな声が充満し、紅白戦でもクリエイティブなプレーによってゴールがいくつも飛び出した。特にアンデルソン・ロペスの1トップが機能することでチャンスの数が劇的に増え、質も向上していることが選手たちの大きな自信につながっている。


「ロペスが1トップに入ることで2列目の選手たちの特長が生きるようになった」と青山敏弘はその効果を語り、ヤン・ヨンソン監督も「神戸戦ではいいコンビネーションからチャンスを作れていた」と手応えを感じていた。ロペス自身のゴールにはつながっていないが、ここにきてようやく、1つの攻撃の形を手に入れた感触はある。

【マイナス材料】
 勝てば、甲府が引き分け以下で残留が決まる。この事実そのものはポジティブではあるが、一方で重圧に変わりかねない。実際、神戸戦の終盤は勝利への圧力からポジション取りのミスや判断の間違いが頻発し、一歩間違えれば引き分けや敗戦もあり得るようなピンチが連続した。

 第26節のC大阪戦で1-0と勝利して以来、完封試合はない。神戸戦や浦和戦では4バックの機能不全をつかれ、川崎や鹿島の時は個人的なミスが失点に直結した。今季最大の圧力がかかるFC東京戦で同様のミスが起こらない保証はない。

 対FC東京戦は今季、カップ戦を含めて3度、対決しているが、その全てが0-1の敗戦。失点は広島のミスを鋭くつかれたもので、攻撃でも決定機を自ら外している。敵はまず、自分たちのなかにあると言っていい。

文:紫熊倶楽部 中野和也

FC東京 広島を熟知する髙萩洋次郎の戦線復帰はプラス材料

【プラス材料】
 広島からの期限付き移籍でプレーしているピーター・ウタカが契約上の関係で今節の広島戦は出場不可。そのためFWのポジションが手薄となり、11月にプロ契約を交わした久保建英がJ1 で初起用される可能性もある。

 久保の起用に関して、安間貴義監督は「まずは(前日までの)練習で、周りを納得させるプレーを見せてほしい」と慎重に話したが、「点を取らなければいけない展開では、彼の個の力が必要になるかもしれない」とも述べている。チームはリーグ戦はここ6試合勝利がなく、その停滞感を吹き飛ばす存在としても期待が寄せられる。

 ふくらはぎを痛め、リーグ前節の鳥栖戦欠場した髙萩洋次郎が練習に復帰。これにより橋本拳人を攻撃的なポジションに起用することもでき、チームとしてのバリエーションは広がることになる。髙萩は誰よりかつて在籍していた広島を熟知している選手でもあり、勝利のためには不可欠になるはずだ。

【マイナス材料】
 今節の広島戦に向けた練習では徳永悠平、チャン・ヒョンスらに別メニューの時間が続いた。そのため広島戦のDF陣は流動的だ。

 同時に、前節の鳥栖戦でJ1初出場を果たし、途中出場ながらチームにリズムを与えた17歳の平川怜が今週の練習で負傷。現段階で詳細な診断は出ていないが足の骨を傷めた疑いもあり、彼自身にもチームにとっても大きな痛手となる。

 その鳥栖戦は、警戒していた形から2失点を喫した。得点は相手のミス絡みによる大久保嘉人の1得点のみで、1-2で敗れている。安間監督は「もう一度、守備の緻密さを取り戻し、攻撃面ではさらに積極性を」と話すが、直近の下位との対戦では札幌に敗れ、清水と甲府には引き分けている。残留争いの真っただ中にいる広島に対して、アウェイで確実に勝ち点1を取る現実的な戦い方も必要になるかもしれない。

文:totoONE編集部


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