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【土屋雅史氏のJ2展望】土屋雅史がJ2ベストイレブンを選出!…2017シーズンを彩った“今年の顔”は誰だ!?

2017.11.17

途中加入にもかかわらず、名古屋で7得点14アシストと大暴れしているガブリエル・シャビエルがMF部門で選出。 [写真]=J.LEAGUE

■最終回は毎年恒例! 個人的J2ベストイレブンをご紹介

 湘南の優勝とJ1復帰が決まり、長崎もクラブ史上初となるJ1昇格を達成した今シーズンのJ2リーグ。昇格への最後の1枠を巡るプレーオフ進出圏争いと、レギュレーション上は降格圏にあたる21位を避けるための残留争いも熾烈を極めるなかで、いよいよ今週末には最終節がやってきます。


 今シーズンもここまでこのコラムを書かせていただいたことで、かなり思い入れを持ってJ2を追い掛けてきましたが、『今週のJ2』も今回が最終回ということになります。ということで、ここは昨シーズンに引き続き、第41節を終了した段階での、個人的J2ベストイレブンをお届けしようと思います。異論反論はもちろんあると思いますが、そこは“個人的”ということで、ご容赦いただけますと幸いです。

【GK】
秋元陽太(湘南) 41試合出場
F東京から復帰した今シーズンは、開幕からここまで全試合にフル出場。リーグ最少失点を誇る守備陣のなかでも、彼のファインセーブで拾った勝ち点は数知れず。とりわけ月間MVPに輝いた6月はすべて1-0での3連勝に貢献するなど、改めてその実力を証明してみせた。

【DF】
大本祐槻(岐阜) 41試合出場4得点
ルーキーながらリーグ戦の全41試合にスタメン出場を果たすなど、完全にチームの主力として大活躍。サイドバックとウイングをこなせるポリバレントさと、トリッキーなドリブルはJ2の舞台でも十分通用するレベル。大木サッカーの重要なピースとして日々成長を続けている。

【DF】
乾大知(長崎) 40試合出場4得点
昇格を引き寄せた長崎のフィールドプレーヤーで、最も出場時間の長いセンターバック。移籍初年度にもかかわらず、すぐさまチームにフィットし、安定した守備力で定位置を確保。前節の讃岐戦では先制点もマークしてみせた。実弟の乾貴哉(千葉)との兄弟対決も注目を集めた。

【DF】
近藤直也(千葉) 37試合出場3得点
序盤戦はハイラインを敷くチーム戦術のなかで、なかなか機能しきれなかった部分もあったが、持ち前の戦術眼の高さで微調整を繰り返し、最適解を確立。キャプテンとして、ディフェンスリーダーとして千葉を支え続けている。現在の6連勝も彼の安定感があってこそ。

【MF】
ガブリエル・シャビエル(名古屋) 15試合出場7得点
7月に突如として名古屋に現れた救世主。特別なスキルがある訳ではないが、正確な技術と判断力で、途中加入にもかかわらず7得点14アシストというとんでもない数字を残している。彼の驚異的な活躍抜きに今シーズンの名古屋は語れない。

【MF】
内田達也(東京V) 40試合出場1得点
経験豊富なロティーナ監督からの信頼も厚いボランチは、移籍早々に定位置を掴むと、攻守にいちいち“気の利く”プレーで勝ち点の積み上げに貢献。地味な役回りが多いものの、第37節の群馬戦ではヘディングで決勝点をマーク。4年ぶりにリーグ戦でのゴールを記録した。

【MF】
小塚和季(山口) 38試合出場8得点
新監督就任直後は途中出場も多かったが、その圧倒的なスキルでスタメンを奪還。苦しい戦いの続くチームを、8得点7アシストという明確な数字で牽引している。特に大逆転勝利を収めた第34節の松本戦で、2点目の起点になったグリーンカットパスは、狂気すら感じるスーパーなパスだった。

【MF】
岩尾憲(徳島) 40試合出場4得点
出場停止の1試合を除く40試合にスタメンフル出場を果たしている徳島の心臓。若い選手が多く、前へ前へと行きがちなアタッカー陣が自由にプレーできるのも、この男のバランス感覚があるから。もっと高い評価を得てもいいと思う、J2指折りのミッドフィルダー。

【MF】
三門雄大(福岡) 40試合出場3得点
昨シーズンの途中から福岡に加わった闘将は、自身初のJ2でも豊富な運動量を生かしたハードワークを徹底。キャプテンとしてチームの様々な基準を上げるべく奮闘する姿は尊敬に値する。昇格プレーオフのようなギリギリの戦いでこそ、彼のような存在がより輝くはず。

【FW】
高崎寛之(松本) 40試合出場19得点
3年ぶりのJ1を目指す松本の“灯台”的存在。長いボールを懸命に収め、前から守備に奔走し、最後は自らゴールも奪う獅子奮迅の活躍が続く。なお、過去のキャリアハイは2009年のJ2で記録した19得点。最終節で20得点の大台とプレーオフ進出圏獲得にチャレンジする。

【FW】
前田大然(水戸) 35試合出場13得点
松本から期限付き移籍で水戸に加わった20歳は、抜群のスピードを武器に大ブレイク。ここまで13得点を叩き出し、J2屈指のスピードスターに成長した。もう少し活躍が早ければ、U-20W杯出場も夢ではなかったはず。東京五輪に向けてさらなる成長が期待される。

 一応、1チームからは1人という縛りを設けて、2017年のJ2を彩った選手たちをご紹介してみました。J1昇格プレーオフは残っているものの、通常のリーグ戦で考えればJ2はもう最終節を残すのみ。結果がクラブによって異なることは言うまでもありませんが、各クラブのファン・サポーターの皆さんにとって、最後の1試合を悔いなく迎えられることを願ってやみません。今シーズンも当コラムにお付き合いいただきましてありがとうございました!

文=土屋雅史

予想難易度が高いとされるJ2は、toto当せんのカギを握る重要な要素の一つ。国内サッカー事情に精通した土屋雅史氏がJ2を徹底解剖する! 『今週のJ2(http://www.totoone.jp/j2/)』はサッカーくじtoto予想サイト『totoONE(http://www.totoone.jp/)』にて好評連載中。
※本文中の「1」はホームチーム勝利、「0」は引き分け、「2」はアウェーチーム勝利。

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